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「最初はつみたてNISA一択でOK」正直証券マンが断言する“これだけの理由”

Finasee / 2023年8月14日 18時0分

「最初はつみたてNISA一択でOK」正直証券マンが断言する“これだけの理由”

Finasee(フィナシー)

資産運用の方法はたくさんありますが、初めて取り組むなら「つみたてNISA」が有力な候補です。非課税で運用できるうえ、高コスト・高リスク銘柄が除外されていることから初心者でも始めやすいでしょう。さらに実績リターンも、他の商品と比較して高いという魅力もあります。

なぜ初心者につみたてNISAがおすすめなのか、その理由を詳しく紹介します。

税金・購入手数料ゼロ 高リスク銘柄排除で初心者に優しい

つみたてNISAでは一定の基準を満たした投資信託を購入できます。その数は少なく、対象ファンドは全体の4%ほどしかありません。

【投資信託の数】
・全体:5576本(2023年6月末)
・つみたてNISA対象ファンド:237本(2023年7月12日)
※いずれもETF・公社債投信除く

出所:投資信託協会 投資信託概況、金融庁 つみたてNISA対象商品の分類

購入できる商品が少ないのは条件が厳しいためです。例えば銀行でも購入できる一般的な投資信託の場合、販売手数料が無料かつ運用コストが一定水準以下である必要があります。投資対象が同じなら、より多くの利益が残りやすいでしょう。

また投資信託には先物などのデリバティブを用い、あえてリスクを大きくした銘柄がありますが、つみたてNISA対象ファンドにはありません。ヘッジ目的を除き、デリバティブ運用を行う銘柄は排除されているためです。初心者でも安心して投資を始められるのではないでしょうか。

【つみたてNISA対象ファンドの主な条件】
・販売手数料がゼロ
・運用コストが一定水準以下
・信託期間が無期限(または20年以上)
・毎月分配型ではない
・デリバティブ運用を行っていない(ヘッジ目的を除く)
※ETF除く

出所:金融庁 つみたてNISAの概要

リターンもつみたてNISAの方が大きい

初心者に優しいだけでなく、つみたてNISAはリターンも魅力的です。対象ファンドの5年累積リターンは21.4%と、全体(同16.7%)を上回る成績を残しました(2022年末時点)。

【5年累積リターンの比較(2022年末時点)】
・つみたてNISA対象ファンド:21.4%
・全ファンド:16.7%

出所:金融庁 国内運用会社の運用パフォーマンスを示す代表的な指標(KPI)の測定と国内公募投信についての諸論点に関する分析

ただしつみたてNISAには債券型ファンドがありません。一般に債券は株式よりリターンが小さいため、この差が反映された可能性があります。

そこで分類別に比較すると以下のようになりました。国内株式型、新興国株式型を除き、いずれもつみたてNISA対象ファンドの方が好成績だったことがわかります。

【分類別、5年累積リターンの比較(2022年末時点)】

  つみたてNISA
 対象ファンド…① 
 分類平均…② 
 (①-②) 
 国内株式型 10.7% 13.4% -2.7%  先進国株式型 57.5% 42.3% 15.2%  新興国株式型 5.8% 5.9% -0.1%  グローバル株式型  51.7% 47.5% 4.2%  バランス型 20.5% 9.1% 11.4%

※新興国株式型とグローバル株式型はインデックス運用、その他は分類全体の値

出所:金融庁 国内運用会社の運用パフォーマンスを示す代表的な指標(KPI)の測定と国内公募投信についての諸論点に関する分析

なお、国内株式型のつみたてNISA対象ファンドは分類平均に対しリターンが大きく劣後していますが、同分類で最も大きなリターンを稼いだのはインデックス運用のつみたてNISA対象ファンドでした。

【国内株式型の5年累積リターンの比較(2022年末時点)】

   つみたてNISA 
対象ファンド
分類平均  全体 10.7% 13.4%  インデックス運用  21.0%  データなし   アクティブ運用 6.3% 11.6%


出所:金融庁 国内運用会社の運用パフォーマンスを示す代表的な指標(KPI)の測定と国内公募投信についての諸論点に関する分析

2024年からも新NISAで継続OK

つみたてNISAは高コスト・高リスク銘柄が除外されていること、またリターンも比較的良好なことから、初心者向きの制度だといえます。

なお、現行のつみたてNISAは2023年で終了しますが、同様の仕組みは2024年から始まる新しいNISAでも踏襲されることとなりました。

新しいNISAでは「成長投資枠」と「つみたて投資枠」が設けられます。うち、つみたて投資枠で投資できる商品は、つみたてNISAと同様です。2024年以降は、この制度を利用して運用を継続するとよいでしょう。

文/若山卓也(わかやまFPサービス)

Finasee編集部

金融事情・現場に精通するスタッフ陣が、目に見えない「金融」を見える化し、わかりやすく伝える記事を発信します。

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