「世界にまるごと投資」 eMAXIS Slimの“オルカン”がついに2倍化達成! 人気の理由を解説
Finasee / 2023年8月18日 18時0分
Finasee(フィナシー)
「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は2023年7月末に基準価額が初めて2万円に到達しました。設定日は2018年10月末ですから、5年足らずで2倍化したこととなります。純資産総額も右肩上がりに増加しており、足元で1兆3000億円を超える大型ファンドへ成長しています。
【純資産総額と基準価額】
出所:投資信託協会 投信総合検索ライブラリーより著者作成「オルカン」の愛称で親しまれるeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は、なぜこれほどの人気を集めているのでしょうか。魅力を押さえましょう。
「世界にまるごと投資」が初心者にもわかりやすく人気化eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は、その名の通り世界中の株式で運用される投資信託です。3つのマザーファンドを通じ、日本株式・先進国株式・新興国株式に投資します。市場規模の違いから先進国株式の割合が大きく、特にアメリカ株式が全体の6割を占めます。
【ポートフォリオの状況(2023年6月末時点)】
組入上位10カ国・地域 組入上位10銘柄 1位 アメリカ(59.5%) アップル(米国、4.6%) 2位 日本(5.4%) マイクロソフト(米国、3.6%) 3位 イギリス(3.4%) アマゾン(米国、1.8%) 4位 フランス(2.9%) エヌビディア(米国、1.5%) 5位 カナダ(2.7%) テスラ(米国、1.1%) 6位 スイス(2.3%) アルファベットA株(米国、1.1%) 7位 ドイツ(2.0%) アルファベットC株(米国、1.0%) 8位 オーストラリア(1.7%) メタ(米国、0.9%) 9位 ケイマン諸島(1.7%) TSMC(台湾、0.7%) 10位 台湾(1.6%) ユナイテッドヘルス(米国、0.7%)
出所:eMAXIS Slim全世界株式 月次レポート
地域を限定せず世界中に投資するこのファンドは運用方針がわかりやすく、初めて投資する層にも受け入れられていると考えられます。
信託報酬わずか0.1%台 低コストがニーズをつかむ低い運用コストも魅力です。eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の信託報酬は最大でも0.1133%です。グローバル株式型の平均信託報酬は1.2%、インデックス型でも0.19%ですから、いかに低コストかわかります。
※信託報酬:投資信託の運用コストの1つ。運用の対価として投資家が負担する。
【グローバル株式ファンドの信託報酬の残高加重平均(2022年末時点)】
・全体:1.20%
・インデックス型:0.19%
・アクティブ型:1.74%
※運用期間5年以上の銘柄が対象
出所:金融庁 国内運用会社の運用パフォーマンスを示す代表的な指標(KPI)の測定と国内公募投信についての諸論点に関する分析
投資信託の運用コストは信託報酬だけではなく売買委託手数料などがありますが、これらを考慮してもeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)のコストは低水準です。足元の実績では全体で0.17%未満にとどまりました。
【eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の1万口あたりの費用】
・信託報酬:0.113%
・売買委託手数料:0.006%
・有価証券取引税:0.015%
・保管、監査などの費用:0.032%
・合計:0.166%
※2022年4月26日~2023年4月25日の実績
出所:eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) 交付運用報告書
運用コストは投資家の負担となるため、基本的に低いほど有利です。eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)が人気を集めるのは、低い運用コストも理由の1つでしょう。
もっとも、コストが低いからといって必ず利益を得られるわけではありません。投資の際は株価や為替の変動リスクに留意し、余裕資金の範囲で行うようにしてください。
【eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の概要】
運用会社 三菱UFJ国際投信(※) 設定日 2018年10月31日 信託期間 無期限 販売手数料(最大、税込み) なし 信託報酬(税込み) 5000億円未満の部分:0.1133%5000億円以上1兆円未満の部分:0.11319%
1兆円以上の部分:0.11308% 信託財産留保額 なし
執筆/若山卓也(フィナシー/Ma-Do 投資信託研究会)
Finasee編集部
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