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リーマンショックに直面したバフェットが株主に宛てた意外な言葉

Finasee / 2023年8月22日 18時0分

リーマンショックに直面したバフェットが株主に宛てた意外な言葉

Finasee(フィナシー)

長く投資をしていると、相場の急落に巻き込まれることがあります。損失で頭がいっぱいになり、投資が嫌になってしまうこともあるでしょう。

そんなとき、ウォーレン・バフェット氏の言葉が参考になるかもしれません。市場の急変で過去最大の損失を抱えたバフェット氏は、意外なほどポジティブな言葉を残しました。

過去最悪の損失だった年の言葉

当社が保有する債券や株式も市場全体とともに大幅に下落しました。チャーリーも私もそんなことは気にしません。実際、ポジションを増やすための資金があれば、このような価格下落を楽しむことができます。

昔、ベン・グラハムが私にこう教えてくれました。「価格はあなたが支払うものです。価値とはあなたが得るものです」。私は靴下(socks)も株(stocks)も、よいものに安い値がついている時に買うのが好きです。

引用:バークシャー・ハサウェイ 株主への手紙(2008年版)

これはバフェット氏の投資会社、バークシャー・ハサウェイの株主に向けられた言葉です。

当時、リーマンブラザーズの破綻に伴う金融不安に起因し、株式市場は大きく下落しました。安定的にリターンを稼いできたバークシャーも、2008年は9.6%の損失に沈んでいます。これはバフェット氏が経営を握ってから最悪の成績でした。

【2008年のS&P500の推移(日足終値)】

出所:Investing.comより著者作成

もっとも、配当込みS&P500は同じ年に37%も下落していることから、バフェット氏は市場平均を27%以上も上回ったことになります。損失とはいえ、さすがの投資手腕といえるでしょう。

相場の急落時もチャンスを探す

バフェット氏の言葉からは2つのメッセージが読み取れます。すなわち「相場に一喜一憂しないこと」と「高い価値を安く買うこと」です。

先述の名言が記載された「株主への手紙」には以下のような言葉もありました。

バークシャーは常に事業と証券の買い手であり、市場の混乱は当社の購入に追い風でした。投資をするとき、悲観主義は味方であり、幸福感は敵です。

引用:バークシャー・ハサウェイ 株主への手紙(2008年版)

マーケットの急落を見たバフェット氏は、動揺するのではなくチャンスを見いだそうとしました。つまり、必要以上に売り込まれた株式への投資をうかがっていたのです。

バフェット氏は「バリュー投資」の名手といわれています。バリューとは価値のことを指し、その企業の利益や資産価値などに対して株価が割安だと判断できる銘柄に投資する手法を指します。

例えば1株あたり200円の純資産を持つ企業の株式を150円で買うといったケースなどがバリュー投資に当てはまります。純資産は基本的に株主に帰属するものですから、この場合は「200円を150円で買った」ということができます。

相場の急落に巻き込まれたとしても、損失に目を奪われるのではなく、バフェット氏のように投資機会を探してみてはいかがでしょうか。

文/若山卓也(わかやまFPサービス)

Finasee編集部

金融事情・現場に精通するスタッフ陣が、目に見えない「金融」を見える化し、わかりやすく伝える記事を発信します。

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