1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

専業主婦が50歳で投資デビュー! 最初に「レバナス」ってあり?

Finasee / 2023年8月31日 18時0分

専業主婦が50歳で投資デビュー! 最初に「レバナス」ってあり?

Finasee(フィナシー)

相談者のプロフィール

【大河内さん(仮名)プロフィール】
・年齢:50歳
・性別:女性
・職業:専業主婦
・家族構成:会社役員の夫と2人暮らし、別居の子2人
・住居形態:持ち家

【世帯の家計状況】
・月の収入:120万円
・月の支出:40万円
・金融資産:5000万円

【お悩み】
「レバナス」という投資信託に興味があるが、初心者が買っていいのかわからない。

「レバナス」ってどんな商品?

大河内さん
「これまでお金はずっと銀行に預けるばかりで、投資はしたことがありません。しかし先日、資産運用を紹介するテレビ番組を見て興味が湧きました。そこで投資経験がある子どもに相談したところ、『レバナス』という商品を買っていると聞きました。大きく増えるらしいですがリスクも高いらしく、初心者の私が買ってもいいのか悩んでいます」

アドバイザー
「『レバナス』は、アメリカ株式指数「ナスダック100指数」の2倍程度の値動きが生じるよう設計された投資信託です。大きな利益を得られる可能性もありますが、一方で大きな損失を被る可能性もあり、少し注意したい商品といえます」

テレビ番組で資産運用に興味を持った大河内さんは、子どもが買っているという「レバナス」に関心があるようです。レバナス型の投資信託は人気があり、近年は同様の運用を行う銘柄が増えています。

レバナスとはどのような商品なのでしょうか。概要を押さえましょう。

ナスダックの2倍動く投資信託

レバナスとは、「ナスダック100指数」の数倍の値動きが生じるよう設計された投資信託の通称です。数倍の値動きになるような仕組みを「レバレッジ」と呼び、「ナスダック」と合わせてレバナスと呼ばれるようになりました。

ナスダック100指数とは、アメリカのナスダック市場に上場する大型株上位100銘柄で構成される株価指数です(金融株を除く)。アップルやマイクロソフトなど、アメリカを代表するハイテク企業が多くを占める株価指数となっています。

ナスダック100指数を参照するレバレッジ型の投資信託はいくつかあります。しかし単にレバナスと呼ぶ場合、ナスダック100指数の2倍程度の値動きが生じるよう設計された銘柄を指すことが多いようです。

つまり、ナスダック100指数が1%上昇すればレバナスは2%上昇し、反対にナスダック100指数が1%下落すればレバナスは2%下落することとなります。したがって、レバナスはナスダック100指数の上昇時に大きな利益が期待できる一方、下落時は損失が拡大します。

【主な「レバナス」型の投資信託】

  運用会社 設定日  iFreeレバレッジ NASDAQ100  大和アセットマネジメント  2018年10月19日  楽天レバレッジNASDAQ-100 楽天投信投資顧問  2021年11月17日   au AMレバレッジ NASDAQ100  auアセットマネジメント 2022年7月28日

 

レバナスの成功例&失敗例

レバナスの理解を深めるため、近年の値動きを振り返ってみましょう。

2020年から2021年は、レバナスで大きく資産を増やすことができた時期です。新型コロナウイルス対策としてアメリカはゼロ金利導入を含む金融緩和に踏み切り、ナスダック100指数は強く上昇しました。レバナスはこの時期に人気化したとみられています。

【レバナス成功例:コロナ後の金融緩和期(2020年~2021年、2019年末=100)】

出所:Investing.comより著者作成

しかし2022年に入ると、アメリカは一転して金融引き締めに入ります。3月にゼロ金利を解除して利上げを開始すると、ナスダック100指数は下落傾向を強めました。この時期、レバナスではさらに大きな損失が生じたと考えられます。

【レバナス失敗例:コロナ緩和後の金融引き締め期(2022年、2021年末=100)】

出所:Investing.comより著者作成レバナスはリスクが大きい商品 投資は慎重に

レバナスの運用方針は、ナスダック100指数の2倍の値動きを目指すというシンプルなものです。投資経験がない人でも理解は難しくないでしょう。

ただし、レバナスは値動きをあえて大きくした比較的リスクの高い商品です。より積極的に資産を増やしたい人が選ぶもので、初心者向きの商品とはいえません。単に「投資を始めてみたい」といった理由なら、まずはレバレッジのない商品を検討してみてはいかがでしょうか。

もちろん、リスクをきちんと理解するなら、レバナスを最初の商品に選んでも構いません。ただしその場合も、投資は余裕資金の範囲内で始めるようおすすめします。

執筆/若山卓也(フィナシー/Ma-Do 投資信託研究会

Finasee編集部

金融事情・現場に精通するスタッフ陣が、目に見えない「金融」を見える化し、わかりやすく伝える記事を発信します。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください