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NISAや確定拠出年金に適した資産運用と5つのポイント

Finasee / 2023年10月3日 17時0分

NISAや確定拠出年金に適した資産運用と5つのポイント

Finasee(フィナシー)

資産運用への不安を少しでも軽減するきっかけに

2024年にNISA制度が改正され非課税投資枠が拡大されるにあたり、メディアではさまざまな情報が発信されています。新NISA対応の書籍も多く出版されています。ところが、その多くは制度変更の内容やその利用のポイントに焦点が当たっています。肝心の資産運用の方法については、「インデックスファンド投資が良い」と簡単に結論づけられているものが大半のようです。

ところがインデックスファンドもさまざまなタイプが存在しています。どのインデックスに連動させるのが良いのか合理的な理由からは選べない方も多いのではないでしょうか? また新NISAがきっかけで資産運用の勉強をされる方も増えているとはいえ、まだまだ資産運用そのものに不安を感じている方も多数いらっしゃるのではないでしょうか。

一方で、NISA同様に長期での資産形成を目的とする確定拠出年金でも同じ傾向が見られるようです。企業型開始から20年以上が経過し、多くの加入者の皆さまが運用成果を上げているにもかかわらず、比率は低下したとはいえ元本確保型の商品への投資比率は依然として全体の40%を超えています(注)。確定拠出年金でもやはり多くの方がリスクのある資産運用に不安を感じられているのでしょう。
(注)運営管理機関連絡協議会「確定拠出年金統計資料」(2022年3月末)より

今回は、資産運用や投資に大きな不安を感じていらっしゃる方のご心配を少しでも軽減できるきっかけになればと思い、本稿を書かせていただきます。また、お読みいただいている方の中には、お仕事等で投資に不安を感じる方々と接する機会の多い方もいらっしゃると思います。皆さまがそうした方々とお話をされ、資産運用に対する不安を軽減される際のご参考にしていただければとも考えています。

初心者も納得して実行できる資産運用
多くの投資初心者が理解し実行開始

私は38年にわたり大手金融機関の資産運用部門で主に仕事をし、その後資産運用ナビゲーターとしてさまざまな情報発信を行ってきました。昨年立ち上げた新会社の社名も「お金の育て方」とし、活動の一環として投資初心者の方々に資産運用の基本的な考え方をお話ししてきました。その結果ほとんどの方々がお話しした考え方に沿って資産運用を開始され、順調な成果をあげていらっしゃいます。

本稿では、そうした方々にお話ししている内容を、今後数回にわたりご説明します。その考え方は私が金融機関で仕事をして30年ほど経ったある時に、「そういうことだったのか」と腹落ちして理解できた内容です。他では同様の話は少なくとも私は目にしたことはありません。

他所でも紹介される考え方との相違点

本稿でお話しする資産運用の方法に近い方法を薦める書籍等は多く見られます。しかしその大部分が、過去の運用実績は将来の成績にはつながらないにもかかわらず、推薦理由をあくまでも過去のデータによる検証に求めています。「その方法がなぜこれからも良いと考えるのか?」との根本的な疑問に答えているものは、私は見たことがありません。 

しかし、薦められた方法が良いと考えられる理由を正しく理解していないと、環境変化によりうまくいかなくなった時に不安感から資産運用そのものを止めてしまったり、あるいは運用方法を変えてしまうこともあるでしょう。お金を育てるには、うまくいっていない時こそ継続することが重要であるにもかかわらず。

また過去のデータだけで納得していると、うまくいかなくなってもそのまま続けて良いのか判断できなくなってしまうでしょう。

そこで本稿では、何らかの考え方や方法をご紹介する際には、できる限り以下の3つの視点からご説明するようにします。

■ 過去データ : 今まではうまく行っている
■ 理由 : これまでうまくいった理由を説明できる
■ 予測 : 根拠を持って今後もうまくいくと考えられる

初心者も納得する資産運用に求められる条件

 初心者の方や資産運用に不安を感じる方に、納得して投資を始めていただくためには、以下の8つの条件に合う必要があると思っています。

①    プロから見ても理にかなった資産運用方法
②    インフレに負けないリターンが期待可能
③    市場予想不要:さまざまな環境下でも有効
④    成功確率が高い
⑤    ご自身のリスク許容度に応じて実行可能
⑥    手間をかけずに実行可能
⑦    方針変更/換金容易
⑧    少額でも実行可能

本稿では、運用の考え方や方法を数回に分けてご説明し、最後にその方法が上記8つの条件に適合しているかどうかを検証します。

NISAや確定拠出年金制度の利用でさらにリスクを軽減

これらの条件を満たす運用方法は、NISAや確定拠出年金でも初心者が納得して行うことができるでしょう。むしろNISAや確定拠出年金制度を利用し、長期かつ積立で投資することで、成功確率をさらに高めることができると考えます(資産運用の成功は次回に定義します)。

初心者も納得する資産運用の概要
5つのポイント

本稿でご紹介する資産運用にはポイントが5つあります。

(1)『お金のなる木』を持つ
     〜資産運用を成功させる大原則
(2)頼りになる『お金のなる木』に投資する
     〜株式投資の重要性
(3)自信を持って「株式」に投資する
     〜リスクを大幅に軽減する
(4)手間をかけずに「株式」に投資する
     〜投資信託を利用する
(5)自分に合わせて長期・積立で「株式」に投資する
     〜成功確率を大きく高める

次回以降、各ポイントについてお話しします。

また、応用編として、投資信託を賢く選んで上手に使うことで、資産運用の成果をさらに向上させる方法についてもお話しする予定です。


 

篠原 滋/株式会社お金の育て方 代表取締役/資産運用ナビゲーター

1996年に野村證券株式会社にて投資信託分析・評価業務を立ち上げ、独自の定性評価中心のプロセスを確立。2000年の野村ファンド・リサーチ・アンド・テクノロジー株式会社(“NFR&T”、野村フィデュシャリー・リサーチ・アンド・コンサルティング株式会社(”NFRC”)の前身)設立を経て、25年にわたり東京、ニューヨーク、ロンドンを拠点に国内外の多数の運用会社/ファンドの分析調査及び選定ファンドの組み合わせによる投資助言に従事。2021年9月に独立し、独自の視点に基づく合理的な資産運用並びに投資信託活用に関する情報発信を開始。2022年6月に株式会社お金の育て方設立に参加し代表取締役に就任。国際基督教大学教養学部卒。米国ニューヨーク大学スターン経営大学院経営学修士(MBA)課程修了。

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