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ゆうちょ銀行、かんぽ生命の株価も上昇、日本郵政グループファンドはなぜ1位なのか?

Finasee / 2023年11月24日 16時0分

ゆうちょ銀行、かんぽ生命の株価も上昇、日本郵政グループファンドはなぜ1位なのか?

Finasee(フィナシー)

国内株式型の資金流入額1位は「日経225ノーロードオープン」(約235億円)
 

10月の国内株式型の資金流入額1位は、「日経225ノーロードオープン」だった。同ファンドは、日経平均株価(日経225)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。10月は-3.19%のマイナスリターンとなった。日米の長期金利上昇によるハイテク関連銘柄の下落や、中国の景気減速懸念が日経平均株価の重荷となったからだ。ただ、日経平均株価に連動するインデックスファンドは、株価が下落する局面で買いが増える傾向にある。11月以降も、日経平均株価が下げる場面では、同ファンドに買いが入る可能性は高いだろう。

■日経225ノーロードオープン
基準価額 2万2690円
信託報酬 0.55%(年率・税込)
純資産残高 2631.24億円

<騰落率>
1カ月 -3.19%
3カ月 -6.40 %
6カ月   7.70%
1年     13.63%

※10月末時点

国内株式型の純資産残高1位は「ひふみプラス」(約5114億円)
 

10月の国内株式型の純資産残高1位は、「ひふみプラス」だった。同ファンドは「日本を根っこから元気にする」をコンセプトに、主に日本の成長企業に投資するアクティブファンドである。ひふみプラスを運用するレオス・キャピタルワークスは、4月25日に東証グロース市場に上場した。上場の調達資金はシステム投資や株式の調査・運用力の強化に使うとしているが、2024年1月から始まる新NISAではインデックスファンドへ資金が流れる可能性が高いので、今後はインデックスを上回る成績を残すことが重要だろう。

■ひふみプラス
基準価額 5万778円
信託報酬 1.0780%(年率・税込)
純資産残高 5114.87億円

<騰落率>
1カ月 -3.06%
3カ月 -3.27%
6カ月  8.10%
1年    12.13%

※10月末時点

国内株式型のリターン1位は「日本郵政株式/グループ株式ファンド」(10.21%)
 

国内株式型のリターン1位は、「日本郵政株式/グループ株式ファンド」だった。同ファンドは、日本郵政株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険の株式に投資するアクティブファンドで、10月末時点における組入比率は、以下の通り。

1.日本郵政             52.12%
2.ゆうちょ銀行      33.02%
3.かんぽ生命保険   12.53%

10月の日経平均株価は-3.14%、東証株価指数(TOPIX)は-3.0%の下落となった。米国の長期金利上昇で国内外の株式の割高感が意識されたことや、中東情勢の緊迫化による投資家のリスク回避姿勢が強まったことが株価の重しとなったからである。ただ、日銀の金融政策の修正期待による国内金利上昇によって「日本郵政」「ゆうちょ銀行」「かんぽ生命」の株価は上昇し、10月は高いリターンとなった。

■日本郵政株式/グループ株式ファンド
基準価額 1万1562円
信託報酬 0.704%(年率・税込)
純資産残高 17.54億円

<騰落率>
1カ月  10.21%
3カ月  25.65%
6カ月  25.16%
1年      42.32%

※10月末時点

外国株式型の資金流入額1位は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(857.52億円)
 

10月の外国株式型の資金流入額1位は、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」だった。同ファンドは、米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。S&P500種株価指数は7月まで5カ月連続で上昇したものの、8月は1.77%下落し、9月は4.87%下落、10月も2.2%下落と、下落トレンドが続いている。同ファンドは円換算ベースのS&P500種株価指数を対象にしているので、円安・ドル高が続いたことにより基準価額は大きく下落していない。11月に入って米国株は戻り歩調にあるが、資金流入額の動向に変化があるのかどうかに注目している。

■eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
基準価額 2万2238円
信託報酬  0.09372%(年率・税込)
純資産残高 2兆6121.6億円

<騰落率>
1カ月 -3.1%
3カ月 -3.2%
6カ月 13.1%
1年      9.2%

※10月末時点

外国株式型の純資産残高1位は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(2兆6121.6億円)
 

外国株式型の純資産残高1位は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」だった。基準価額は下落したものの、同ファンドには高水準の資金流入が続いている。ただ、2024年から始まる新NISAをにらみ、他社からS&P500種株価指数を対象にした低コストのインデックスファンドの設定が増えているが、同ファンドの資金動向に影響を与えるのかどうかに注目している。

■eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
基準価額 2万2238円
信託報酬  0.09372%(年率・税込)
純資産残高 2兆6121.6億円

<騰落率>
1カ月 -3.1%
3カ月 -3.2%
6カ月 13.1%
1年     9.2%

※10月末時点

外国株式型のリターン1位は「ブラックロック・ゴールドメタルA」(7.70%)
 

10月の外国株式型のリターン1位は、「ブラックロック・ゴールドメタルA」だった。同ファンドは、南アフリカやオーストラリア、カナダ、アメリカなどの金鉱企業の株式に投資するアクティブファンドである。金鉱企業とは、主に金の採掘や精錬を行う企業である。金鉱株は、世界の株式や債券と相関関係が低い傾向にあるため、資金の一部に組み入れることで分散効果が期待できる。10月は中東情勢の緊迫化などによる地政学リスクの高まりが意識されたことから、金価格は9月末比で上昇した。そして、金価格上昇に伴い、金鉱株も上昇となった。不安定な世界の経済状況、地政学リスクの高まり、米国の債務問題などにより、金に対する需要は強く、分散投資の対象として金の魅力は高いと考えている。

■ブラックロック・ゴールドメタルA
基準価額 4292円
信託報酬 2.233%(年率・税込)
純資産残高 88.63億円

<騰落率>
1カ月    7.70%
3カ月   -4.77%
6カ月 -16.25%
1年      11.22%

※10月末時点

執筆/山下耕太郎(フィナシー/Ma-Do 投資信託研究会) 

Finasee編集部

金融事情・現場に精通するスタッフ陣が、目に見えない「金融」を見える化し、わかりやすく伝える記事を発信します。

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