新NISAまで秒読み! eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)への資金流入額がS&P500を抜いて1位に
Finasee / 2023年12月21日 16時0分
Finasee(フィナシー)
「JPMグローバル高利回りCBファンド(為替ヘッジなし、限定追加型)2023-11」が11月の資金流入額6位
11月の新規設定ファンドは19本と10月の21本と同水準だったが、設定額は約310億円と10月の約640億円から減少した。個別ファンドでもっとも設定額が大きかったのが「JPMグローバル高利回りCBファンド(為替ヘッジなし、限定追加型)2023-11」の約95億円だった。また、同ファンドの11月の資金流入額は約160億円で、公募投資信託(ETF除く)の中で第6位だった。
同ファンドは、先進国のCB(転換社債)を実質的な主要投資対象とし、安定的な収益の確保と信託財産の着実な成長をはかることを目的とする。転換社債は「転換社債型新株予約権付社債」の略称で、いつでも特定の条件で株式に転換できる権利のある社債のことである。英語では「Convertible Bond(CB)」と呼ばれている。株価が転換価格を上回れば、株式に転換して売却することで利益を得ることができる。また、株価が上回らなくても、定期的に利息を受け取ることができ、満期になると額面で償還されるため、株式ほどの値下がりリスクはない。転換社債には転換価額下方修正条項、コールオプション条項、期中償還権などさまざまな条件がついたものもあり、取引所にも上場されている。
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の純資産残高が増加「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の純資産残高は1兆6854.1億円となり、公募投資信託(ETF除く)の中で3位だった。11月は、同ファンドに724.54億円の資金流入があり、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を上回り、初めて資金流入額トップになった。
同ファンドは、9月8日から信託報酬率をそれまでの0.1133%(年率・税込)以内から0.05775%(年率・税込)以内に引き下げた。「eMAXIS Slim」シリーズは、将来にわたって業界最低水準の運用コストを目指すコンセプトで運用されている。今回の引き下げは、他社類似ファンドとの公正な比較を基準に、ファンドの持続性を考慮して信託報酬率を引き下げた。「eMAXIS Slim」シリーズでは、以下のように一定の純資産総額を超える部分には低い信託報酬率を適用しており、ファンドの規模拡大のメリットを投資家に還元することを目指している。
たとえば、同ファンドの純資産残高が1兆8000億円になると、実質的な信託報酬は0.05763%となる。12月以降も、同ファンドに高水準の資金流入があるかどうかに注目している。
■eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
基準価額 2万589円
信託報酬 0.05775%(年率・税込)
純資産残高 1兆6854.1億円
<騰落率>
1カ月 7.4 %
3カ月 1.6%
6カ月 12.6%
1年 21.0%
※11月末時点
11月の資金流出額1位は「日経225ノーロードオープン」11月の資金流出額1位は、「日経225ノーロードオープン」だった。同ファンドは、日経平均株価(日経225)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。11月の日経平均株価は、月間で2628円(約9%)上昇した。月間での上昇は5カ月ぶりで、上昇幅は3年ぶりの大きさとなった。米連邦準備理事会(FRB)による利上げ観測後退を背景にした世界的なハイテク株上昇や、日本企業の2023年4~9月の決算が好調だったことから買いが入ったのだ。ただ、日経平均株価を対象にしたインデックスファンドは、株価が上昇する局面で売りが増える傾向にある。S&P500種株価指数など海外の株価指数を対象にしたインデックスファンドには、ネット証券などを通じた積立投資の買いが継続的に入っているが、国内株を対象にしたファンドは、短期的に売買される傾向がある。一時的な値動きに一喜一憂するのではなく、長期での運用を心がけるべきだろう。
■日経225ノーロー ドオープン
基準価額 2万4610円
信託報酬 0.55%(年率・税込)
純資産残高 2300.25億円
<騰落率>
1カ月 8.46%
3カ月 3.23%
6カ月 9.13%
1年 23.94%
※11月末時点
山下 耕太郎/金融ライター/証券外務員1種
一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「オルカン」のみで分散投資は十分? “みんなが選ぶ人気商品”だからこそ一歩立ち止まって考えたいこと
Finasee / 2024年11月22日 11時0分
-
「オルカン」「S&P500」に流入続くも、「成長投資枠」で資金流入に異変?
Finasee / 2024年11月22日 6時0分
-
“ファンづくり”が奏功し、インデックス投信の“王者”となった「eMAXIS Slim」が描く次の戦略は…
Finasee / 2024年11月18日 11時0分
-
「S&P500」と組み合わせも最適、「楽天・高配当株式・米国ファンド」が売れている理由
Finasee / 2024年11月14日 7時0分
-
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が「グロソブ」を抜き、歴代最大の残高に。この2大爆売れ投信の“共通点”と“決定的な違い”は…
Finasee / 2024年11月6日 19時0分
ランキング
-
1春日部のイトーヨーカドーが閉店=「しんちゃん」のスーパーのモデル
時事通信 / 2024年11月24日 19時58分
-
2トヨタ『ランドクルーザー』リコール…ドライブシャフト不良、走行不可能になる恐れ
レスポンス / 2024年11月24日 18時30分
-
3異例の「ケーブル盗難でリフト運休」 スキーシーズン前に 捜査は継続中
乗りものニュース / 2024年11月24日 14時12分
-
4年収壁見直し、企業の9割賛成 撤廃や社保改革要請も
共同通信 / 2024年11月24日 16時22分
-
5UUUMを上場廃止させるオーナー会社の腹づもり 買収後も業績は低迷、2度目のTOBに至った深層
東洋経済オンライン / 2024年11月24日 8時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください