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“引きこもりの妹”で何度も婚活がダメになっても…「実家と妹を見限れない」30代男性が迎えた「劇的な結末」

Finasee / 2024年1月4日 17時1分

“引きこもりの妹”で何度も婚活がダメになっても…「実家と妹を見限れない」30代男性が迎えた「劇的な結末」

Finasee(フィナシー)

佐藤拓真さん(仮名、以下同)は、都内の大手企業で営業として働く32歳の独身男性。年収は800万円で、仕事では充実感を得ていました。

そんな彼に結婚願望が芽生え、婚活をしたところ、理想的な女性との出会いが……! しかし、彼女を実家に招いた際に、引きこもりの妹の非常識な対応によってフラれてしまいます。

自分が結婚するには、妹の生活習慣の改善や社会復帰が必要と考えたものの、妹が変わる気配もなく、また両親も諦めてしまっており、途方に暮れていました……。

●前編:引きこもりの妹が現れ…年収800万円の男性の結婚が阻まれた「実家の衝撃的な光景」

幸運にも理解者が現れ、ゴールイン! その一方で…

拓真さんの転機は、思ったより早く起こりました。妹のことを話す度にフラれる婚活を何度か経験した後、彼は34歳の時に運命的な出会いを果たします。お相手は中堅企業に勤める年収600万円の女性、鈴木由香里さん(30歳)。最近になってようやく回復したものの、実は彼女にも同じく、数年引きこもっていた弟がいたのです。

デート中に妹のことを話しても、彼女だけは親身になって聞いてくれました。そんな彼女に惹かれるのに、時間はかからなかったといいます。出会って半年後にプロポーズしたところ、彼女は快く受け入れてくれました。もちろん、彼の両親も大喜びだったそうです。

そのまま彼女と結婚した彼は、現在40代前半で、子供も一人授かっています。そして二人で話し合い、自分たちの老後資金とは別で、双方の妹と弟が困った時に最低限の支援ができるよう、貯金と資産運用に励んでいるそうです。

「ある意味、妹のおかげで最高の相手と結婚できました。結婚した以上、今の家族が最優先ですが、やはり妹のことは見捨てられません。いつか妹も変わってくれると信じつつ、これからもがんばります」

いつの日か、その思いが届くといいですね。

これは一つの模範解答? 支援者自身の困窮には注意を

今回のケースは、結果的に一つの模範解答だったように思います。

妹や実家を見限るのではなく、強引に変えるでもなく、結果的にそのまま受け入れてくれる人と出会えた……。拓真さんの高年収や人間性も大きな要因の一つでしょうが、おかげで最適なところに落ち着いたのではないでしょうか。

彼が周囲に相談した際には、「もう妹・実家を見限ったほうがいい」というアドバイスも多かったそうです。しかし一度見限れば、関係性の回復は困難になります。実家や妹と仲良くしたい彼に、そのアドバイスは酷というものです。見限るのはいつでもできますから、結果的にこれで良かったと思います。

強いて言えば、支援は自分が困窮してしまえばできません。それにこの場合、双方の両親が困窮しても妹・弟の困窮につながる可能性があります。このため、一般家庭以上の計画性・ライフプランが重要です。このような場合、できればFPへの相談も視野に入れることをおすすめします。

引きこもりの近親者がいることは、「婚活」という面でいえば間違いなく大きなハンデです。しかし本人に十分な魅力があれば、それでも受け入れてくれる人が見つかることもよくあります。今回のように、似た者同士で分かり合えることもよくあります。似た理由で婚活を諦めかけている人は、ぜひ彼を見習って、もう少しだけがんばってみましょう。

親と妹を責めても変わらないが、当人たちは意識改革は必要

「全国ひきこもり家族会連合会」の『オンラインを活用したひきこもり支援の在り方に関する調査報告書(2022)』によると、最近の平均的な引きこもり期間は約10年である一方、30年を超えている方もいるとのことです。また内閣府の調査によると、ひきこもりの方は推計146万人もいるとのことです。しかし一方で、引きこもることになった理由は、実にさまざまな経緯が寄せられています。

今回の件なら、妹さんは甘やかされて育ったことが一因でしょう。しかし、そのように育てられたことが悪いといえるのでしょうか。また「女性は結婚して男性に養ってもらえばいい」というのも、以前は当たり前にいわれていたことです。時代についてこなかった点は落ち度ではありますが、まさか両親もこんなことになるとは思わなかったでしょう。

確かなのは、どんなに妹や両親を責めても事態は解決せず、過去も変えられないということ。そして強引に環境を変えることはできず、かといって放置すれば悪化の一途が基本です。そういう意味でも、たまに連絡を取りつつ陰で支援の準備を続ける拓真さんは、本当に一つの手本のように思えます。

その一方、当人たちには意識改革が必要です。残念ながら大抵の場合、周囲の支援は永遠には続かず、厳しい話ですが……いつか生活できなくなります。しかし焦る必要はなく、少しずつでいいのです。この社会で生きていくには、どうしても最終的には相応に社会に関わり、なんらかの仕事をする必要が出てきます。最終的にそうなれるよう、少しずつでも行動を起こしていきましょう。

※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。

婚活FP山本(山本 昌義)/ファイナンシャルプランナー

商品先物会社、税理士事務所、生命保険会社を経て、2008年に「山本FPオフィス」を東京・赤坂にて開業し、独立。2020年にオフィスを滋賀県栗東市に移転。現在は日本初の「婚活FP®(商標番号:6652878号)」として、婚活パーティ開催や結婚相談所との提携を元に、主に婚活中の方や新婚夫婦などから相談を受けている。「マネー現代」にて不定期連載中、レインボータウンFMにて「子育てとお金」をテーマに不定期出演中、結婚相談所や行政での婚活セミナーも随時活動中。マイアドバイザー®、CFP®、一級FP技能士。

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