【新NISA】“低コストインデックス”ってたくさんシリーズがあるけれど、どれを選べばいい? に回答
Finasee / 2024年1月17日 17時0分
Finasee(フィナシー)
定年後の“第二の人生”の期間が徐々に長くなった現代。定年前後で判断すべき選択一つひとつの重要度が増しています。
話題の書籍『知っている人だけが得をする 定年前後のお金の選択』では、老後の不安を解消して“第二の人生”を輝かせる「損をしない選択肢」について、ファイナンシャルプランナーの森田悦子氏が解説。今回は、本書冒頭の「はじめに」、第4章「金融資産などの運用と“手仕舞い”の知恵」の一部を特別に公開します。(全4回)
●第3回:新NISAが話題だが、iDeCoで“大きく得する”人も…その特徴は?
※本稿は、森田悦子著『知っている人だけが得をする 定年前後のお金の選択』(青春出版社)の一部を再編集したものです。
新NISAが2024年にスタート!非課税で有利に投資できるNISAは、2024年から新しい制度がスタートします。
利益に課税されずに投資ができるというメリットはそのままに、より使いやすいしくみになります。主な変更点は次の4点です。
(1)非課税で投資できる期限がなくなる
旧制度のNISAは非課税で投資できる期限が設定されていますが、新しいNISAでは期限を気にせず、投資を続けることができるようになります。
(2)個別株投資も積み立て投資も両方できる
新NISAでは「つみたて投資枠」と個別株などにも投資できる「成長投資枠」が設けられ、その両方を併用できるようになります。
(3)非課税で投資できる金額が増える
非課税投資はいくらでもできるわけではありませんが、新制度では、つみたて投資が年120万円、成長投資枠では年240万円まで投資できるよう枠が拡大されます。生涯で1800万円までの非課税投資が可能です。
1800万円のうち成長投資枠は1200万円までとされていますが、つみたて投資であればこうした制限はなく、1800万円すべてをつみたて投資に使ってもかまいません。
(4)非課税投資枠を再利用できる
新制度では、売却して空いた枠を再利用して何度でも投資できます。枠が空くのは翌年以降という制限はありますが、1800万円の枠を何度も利用できるのであれば、一般的な収入や資産の人ならほぼNISAの範囲内で投資ができることになります。
また、新NISAと2023年までの旧NISAはまったく別のしくみなので、旧NISAで投資を始めれば、その分多く投資できることになります。ただし、旧NISAで投資した株などを新NISAに移すことはできない点には注意してください。
旧NISAの口座を持っていれば、新NISAの口座は同じ金融機関で自動的に開設されます。
新NISAで積み立てる投資信託。ネット証券選びで損トクはないか?A:大手ネット証券だと扱い商品の違いはあるが、損トクの差はほとんどない
初めて投資にチャレンジするのであれば、積み立て投資が最もトライしやすくおすすめです。積み立て投資は一括投資とは異なり、スタートするタイミングに投資の成果があまり左右されないことも始めやすい理由の一つです。
NISAは銀行や郵便局でもできますが、将来、別の投資にもトライしてみたくなる可能性も考えれば、個別株も扱う証券会社で口座を開設したほうが、のちのちの自由度が高くなります。
また、銀行はNISAで投資できる投資信託が限られている傾向がありますが、大手ネット証券であれば対象の投資信託のほとんどを扱っているので選択の幅も広がります。
コストが安く、資金をたくさん集めて安定した運用を行っているものを選ぶNISA口座を開設したら、積み立てる投資信託を選びます。
新NISAのつみたて枠で買える投資信託は、投資の成果が一定の指数に連動するインデックス投信が大半で、連動する指数が同じならどの商品を選んでも投資成果はほとんど同じです。コストが安く、資金をたくさん集めて安定した運用を行っているものを選ぶとよいでしょう。
投資する対象は、全世界の株式に分散投資するのがいいでしょう。1本の投資信託で世界中の株式市場に投資できる商品もありますし、日本や先進国、新興国など各地域の株式に投資する投資信託を組み合わせて買うこともできます。
1本にまとめるのが最もシンプルではありますが、対象ごとに投資の値動きやパフォーマンスは異なるので、分けて投資をしておくと現金が必要になったときに成績のいいものから換金し、低迷している対象は回復を待つということができます。
投資したい対象別 おすすめの投資信託投資したい対象別におすすめできる投資信託をピックアップしました。
ここでは、手数料が最安水準の「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)」シリーズを紹介していますが、このほかにも「たわらノーロード」 「ニッセイ」 「iFree(アイフリー)」「SBIインデックス」などの低コストインデックス投信シリーズがあります。
商品間のコスト差はごくわずかなので、これらのシリーズならどれを選んでも大きな差はありません。金融機関によっては扱いがないものもありますが、大手ネット証券であればこれらのシリーズにはほぼすべて投資できます。
『知っている人だけが得をする 定年前後のお金の選択』森田悦子 著
発行所 青春出版社
定価 1,155円(税込)
森田 悦子/フリーランス記者/ファイナンシャルプランナー
地方新聞記者、編集プロダクションを経て独立。主な執筆分野は資産運用、年金、社会保障、金融経済、ビジネス。新聞、雑誌、ムック、ウェブメディア、企業広報誌などで取材記事やインタビュー、コラム、ルポルタージュを寄稿。
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