メガバンク各社で日経225ファンドが1位に 新NISAスタートの影響は?
Finasee / 2024年1月23日 16時0分
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Finasee(フィナシー)
日経平均株価を対象にしたインデックスファンドが人気
三菱UFJ銀行の12月ランキング1位は「eMAXIS 日経225インデックス」、三井住友銀行の12月ランキング1位は「三井住友・225オープン」、りそな銀行の12月ランキング1位は「日経225ノーロードオープン」など、日経平均株価を対象にしたインデックスファンドの人気が高かった。
さらに、2024年の東京株式市場では、日経平均株価が急上昇を続けた。15日には6日間連続で値を伸ばし、終値は前週末から324円高の3万5901円に達し、これはバブル崩壊後約33年11カ月ぶりの高値となった。15日午後の取引では一時的に3万6000円を超えるなど、投資家の買い意欲は強い。
1月から始まった新NISAで、個人投資家からの資金流入が相場の支えになるとの期待が高まっている。ただ、日経平均株価を対象にしたインデックスファンドは、株価が上昇する局面で売りが増える傾向がある点には注意が必要だ。短期で大幅に上昇した株価は、調整のリスクも大きくなる。しかし、短期的な値動きに一喜一憂するのではなく、長期的な資産形成を考えるべきだろう。
また、国内株式型ファンド全体では、「日本好配当リバランスオープン」や「日経平均高配当利回り株ファンド」など、高配当株ファンドの人気が高い。3月決算の企業が多いので、しばらく高配当株ファンドへの資金流入が続く可能性も高いだろう。
三井住友信託銀行のランキング3位は「J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)」三井住友信託銀行のランキング3位は「J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)」だった。同ファンドは、わが国の取引所に上場している不動産投資信託(J-REIT)に投資するREIT型ファンドである。ただ、国内外の株式ファンドのパフォーマンスが好調な中、J-REITの低調さが目立つ。国内の金利先高観に伴う借り入れコストの増加が懸念材料となっているからだ。
「J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)」の純資産残高は約3867億円で、REIT型ファンドの中で第4位だが、12月は-2.85%のマイナスリターンで、1年騰落率も-1.75%となっている。12月末時点における予想配当利回りは4.36%と高いものの、株式ファンドに比べてパフォーマンスが劣るので、2024年以降も三井住友信託銀行のランキング上位に入るかどうかに注目している。
■J-REIT・リサーチ・オープン(毎月決算型)
基準価額 5216円
信託報酬 1.1%(年率・税込)
純資産残高 3867.85億円
<騰落率>
1カ月 -2.85%
3カ月 -3.30%
6カ月 -2.92%
1年 -1.75%
※12月末時点
みずほ銀行では「キャピタル世界株式ファンド」が人気みずほ銀行では「キャピタル世界株式ファンド」の人気が高い。世界各国の株式に投資するアクティブファンドで、同ファンドが採用する運用戦略は1973年に米国で運用を開始して以来、50年にわたり世界経済の成長を享受することを追求し、長期的に良好な成績を残している。
ただ、国籍ベースでは北米が59%を占めている。また、欧州(30%)を合わせると約9割が北米、欧州となっているので、新興国の値上がりはあまり享受できない点には注意が必要だろう。
同ファンドの11月末時点における組入上位銘柄は、以下の通り。
1.マイクロソフト 5.2%
2.ノボ ノルディスク 3.4%
3.メタ・プラットフォームズ 2.5%
4.ブロードコム 2.3%
5.台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング 2.2%
11月末時点における1年騰落率は21.1%と好調である。2024年1月以降もみずほ銀行のランキング上位に入る可能性は高いだろう。
■キャピタル世界株式ファンド
基準価額 2万5175円
信託報酬 1.701%(年率・税込)
純資産残高 5094.2億円
<騰落率>
1カ月 7.9%
3カ月 0.6%
6カ月 10.8%
1年 21.1%
※11月末時点
山下 耕太郎/金融ライター/証券外務員1種
一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011
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