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【新NISA】ネット証券で上位常連のS&P500ファンド人気はいつまで続くのか?

Finasee / 2024年2月9日 16時0分

【新NISA】ネット証券で上位常連のS&P500ファンド人気はいつまで続くのか?

Finasee(フィナシー)

SBIアセットマネジメントが設定・運用するインデックスファンドの純資産残高が2兆円を突破
 

SBIアセットマネジメン トが設定・運用するインデックスファンドの純資産総額が2兆円を突破した。米国バンガード社とブラックロック・グループと提携し、低コストの「SBI・Vシリーズ」、「SBI・iシェアーズシリーズ」、「雪だるまシリーズ」などを提供。とくに「SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」は、設定から30カ月で5000億円、2024年1月19日には1.3兆円を突破している。SBI証券の1月ランキングでも3位に入っており、高水準の資金流入が続いていることがわかる。

そして、1月30日には「SBI・SPDR・S&P500高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)」および「SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)」を設定した。

「SBI・SPDR・S&P500高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)」は、米国の大手運用会社であるステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズの関連会社が提供する「SPDRポートフォリオS&P500 高配当株式ETF(SPYD)」に投資し、S&P500高配当指数(配当込み、円換算ベース)の値動きに連動する投資成果を目指す。信託報酬は0.0638%(年率・税込) で、低コストでの運用が可能である。また、年4回決算を行う。

そして、「SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)」は、低コストのインデックスファンド・シリーズ「SBI・Vシリーズ」における新ファンドである。すでに設定・運用している年1回決算型の「SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド」と同じように、FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス(円換算ベース)の値動きに連動する投資成果を目指す。

このファンドは、ETF(上場投資信託)に投資することで米国の高配当株式を実質的な投資対象とする。また、毎年2月、5月、8月、11月 の決算時に分配金を支払うことを目指す年4回決算型となる。信託報酬は0.1238%(年率・税込)となっている。

当初募集額 は「SBI・SPDR・S&P500高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)」が約12億円、「SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)」が約26億円となった。

いずれも新NISAの成長投資枠で投資できるので、2月以降も資金流入が続く可能性は高いだろう。

S&P500種株価指数を対象にしたインデックスファンドが人気
 

2024年1月も、SBI証券と楽天証券ではS&P500種株価指数を対象にしたインデックスファンドの人気が高かった。そして、1月19日にS&P500種株価指数は約2年ぶりに史上最高値を更新した。エヌビディアなどのAI関連銘柄とハイテク銘柄の上昇、そして台湾積体電路製造(TSMC)の強気の業績見通しにより、テック株への楽観論が強まったからである。S&P500種株価指数は19日に前日比1%高の4839.81 で引け、2022年1月3日の史上最高値(4796.56)を更新している。

ただ、株価の上昇はエヌビディアを筆頭に、「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる一部の銘柄に偏っている点に注意が必要だ。

「マグニフィセント・セブン」は、GAFAMと呼ばれる主要5銘柄(グーグル〔アルファベット〕、アップル、メタ・プラットフォームズ〔旧・フェイスブック〕、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフト)に、テスラとエヌビディアを加えたアメリカの主要テクノロジー企業7社を指す。

これら7銘柄は2023年初頭からアメリカの株式市場をけん引しており、S&P500種株価指数の上昇の多くはこの7銘柄の時価総額の増加によるものとされている。その影響力の大きさから「マグニフィセント・セブン」と呼ばれるようになっている。

とくに、マイクロソフトとアップルは1月に時価総額が3兆ドルを超え、この2銘柄で日本のプライム市場全体の時価総額(2023年12月時点) を上回っている。

米国では金利上昇やインフレによる景気後退懸念が高まっている。本来なら景気後退局面ではハイテク株に売りがでる傾向があるが、現状ではテック株の一部の銘柄に資金が集中するという状態になっているのだ。S&P500種株価指数というインデックスに投資する時は幅広い銘柄に投資できるというメリットがあるものの、現状では一部の銘柄の動向に大きな影響を受けやすくなっている点には注意が必要である。

山下 耕太郎/金融ライター/証券外務員1種

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011

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