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今年はインド株が「試される」年? 大手証券で1位を占めた“インド株ファンドのコスト”に要注意

Finasee / 2024年2月16日 16時0分

今年はインド株が「試される」年? 大手証券で1位を占めた“インド株ファンドのコスト”に要注意

Finasee(フィナシー)

 2024年も大手証券ではインド株ファンドの人気が継続

大和証券の「ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド」や、みずほ証券の「新光ピュア・インド株式ファンド」など、2024年1月も大手証券ではインド株ファンドの人気が高かった。

2023年から日本の個人投資家の間でインド株への関心が高まり、インド株ファンドへの投資が急増した。このブームはインドの持続的な成長期待によるもので、2024年も続くかどうかが注目されている。

インド株への資金流入が増えた背景には、インフラ整備や人口増加などの明確な成長ストーリーと、近年のインド株式相場の大幅な上昇がある。しかし、インド株投信のコストの高さが懸念されており、

「ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド」の信託報酬は1.848%(年率・税込)
「新光ピュア・インド株式ファンド」の信託報酬は2.06%(年率・税込)

となっている。また、一部の関係者からはインド株が割高になっているとの警戒の声も上がっている。インド株投信は2016~2017年にかけて大人気だったが、その後は下火になった。
インドの人口が中国を抜くとの期待からインド株は買われていたものの、経済成長率の鈍化やインフレ率の上昇などが、投資家のインド株への関心を減退させたからだ。

2024年は、インド株が投資先としての地位を確立し、長期的な資金流入が続くかどうかが試される年になるだろう。

「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」シリーズが人気

大手証券では、アクティブファンドの人気も高い。とくに「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」シリーズは人気で、大和証券や野村證券、SMBC日興証券のランキング上位に入っている。

同ファンドの2023年12月末時点における組入上位銘柄は、以下の通り。

1.マイクロソフト          8.9%
2.ユナイテッドヘルス・グループ   5.3%
3.アマゾン・ドット・コム      5.1%
4.アルファベット          4.9%
5.エヌビディア           4.9%

マイクロソフトやアマゾン・ドット・コムといった「マグニフィセント・セブン」だけでなく、ランキング2位にはヘルスケアの「ユナイテッドヘルス・グループ」がランクインしている。

2023年にマグニフィセント・セブン のバリュエーションは大きく上昇し、高い利益成長が織り込まれた。しかし、現在マグニフィセント・セブンブン以外の銘柄にも魅力が高まっている。アライアンス・バーンスタインでは、とくにヘルスケア・セクターに注目しており、2024年の予想EPS成長率は+18%と米国株式の中で最も利益成長を見込んでいる。

また、AIの進展により、情報技術セクターだけでなく他のセクターにも投資機会が拡大すると予想している。これらのセクターは、革新的なサービスや商品を提供する企業の存在や、AI活用による医療サービス変革の可能性など、長期的な成長機会が豊富といえるだろう。

■アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型
基準価額 1万1508円
信託報酬 1.727%(年率・税込)
純資産残高 2兆185億円

<騰落率>
1カ月    1.5%
3カ月  7.7%
6カ月  8.3%
1年    42.0%

※12月末時点

野村證券のランキング1位は「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」

野村證券の2024年1月ランキング1位は、「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」だった。同ファンドは、世界各国の半導体関連企業の株式を主要投資対象とし、信託財産の成長を目標に積極的な運用を行うことを基本としている。2023年12月末時点における組入上位銘柄は、以下の通り。

1.エヌビディア(アメリカ)        23.3%
2.ブロードコム(アメリカ)        13.4%
3.台湾セミコンダクター(台湾)  8.1%
4.インテル(アメリカ)                7.4%
5.クアルコム(アメリカ)             6.3%

同ファンドは、中長期的に成長が見込まれる分野として、AI用途向け半導体や通信インフラ用半導体、先進運転システム向け半導体などに注目している。半導体関連株は2024年も堅調だが、同ファンドが2月も引き続き野村證券のランキング上位に入るかどうかに注目している。

■野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)
基準価額 10万5530円
信託報酬 1.65%(年率・税込)
純資産残高 1265.9億円

<騰落率>
1カ月   5.3%
3カ月  16.6%
6カ月  16.1%
1年      93.6%

※12月末時点

山下 耕太郎/金融ライター/証券外務員1種

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011

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