eMAXIS Slim「オルカン」が資金流入額1位独走のなか、月間リターン率が最も高かったファンドは?
Finasee / 2024年4月30日 16時0分
![eMAXIS Slim「オルカン」が資金流入額1位独走のなか、月間リターン率が最も高かったファンドは?](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/finasee/finasee_13440_0-small.jpg)
Finasee(フィナシー)
外国株式型の資金流入額1位は「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」(1926.96億円)
「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は、三菱UFJアセットマネジメントが運用するインデックスファンドである。日本を含む先進国及び新興国の株式に低コストで投資し、「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」に連動する成果を目指している。そして、信託報酬が0.05775%(年率・税込)と業界最低水準であり、少額からの投資や非課税投資も可能なため、長期の資産形成に適しているが、為替リスクには注意が必要だ。
同ファンドの純資産総額は、2024年4月9日に初めて3兆円を突破した。2024年1月の新NISA開始以降、残高の増加ペースが加速している。組み入れ比率は米国が約6割を占め、主に米国の超大型銘柄に投資している。純資産総額は設定以来増加し続け、2023年4月には1兆円、2024年1月には2兆円に到達していた。4月以降も、高水準の資金流入が続く可能性は高いだろう。
■eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
基準価額 2万4097円
信託報酬 0.05775%(年率・税込)
純資産残高 2兆9291.0億円
<騰落率>
1カ月 4.0%
3カ月 15.3%
6カ月 21.6%
1年 41.1%
※3月末時点
外国株式型の純資産残高1位は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(4兆1201.61億円)![](https://finasee.ismcdn.jp/mwimgs/8/f/800m/img_8f936c9c5bafeb04ee76aad183b46841542691.jpg)
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は、三菱UFJアセットマネジメントが運用するインデックスファンドである。S&P500指数の値動きに連動する投資成果を目指し、低コストの運用を業界最低水準(信託報酬0.09372%以内)で続けている。為替ヘッジは行わないため為替リスクに留意が必要だが、米国株式市場への分散投資と低コストのメリットを享受できるファンドである。
2024年3月末時点の純資産残高において、同ファンドは4兆円を初めて突破した。2018年7月に設定されて以来、着実に残高を伸ばしており、2000年以降のインデックスファンドの中で4兆円を超えたのは同ファンドが初めてである。
2024年3月末の純資産総額は4兆1201億円に達し、前月から3226億円の増加だった。「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は、低コストでありながら、米国の代表的な株価指数であるS&P500に連動する投資成果を目指しており、多くの投資家から支持されているので、4月以降も高水準の資金流入が続く可能性は高いだろう。
■eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
基準価額 2万8559円
信託報酬 0.09372%(年率・税込)
純資産残高 4兆1201.61億円
<騰落率>
1カ月 4.3%
3カ月 17.6%
6カ月 24.5%
1年 49.0%
※3月末時点
外国株式型のリターン1位は「ブラックロック・ゴールド・メタル・オープンBコース」(23.62%)![](https://finasee.ismcdn.jp/mwimgs/e/2/800m/img_e21543761b1cfecd2648d50f3220fa2e506774.jpg)
ブラックロック・ゴールド・メタル・オープンBコースは、ブラックロック・ジャパン株式会社が運用する投資信託である。南アフリカ、オーストラリア、カナダ、アメリカなどの金鉱企業の株式を主に投資対象とし、その他の鉱業株にも積極的に投資している。そして、金埋蔵量や産金コストなどを詳細に分析し、割安と考えられる銘柄に重点を置いて投資することが特徴である。外貨建て資産には原則として為替ヘッジが行われず、円安時には基準価額が上昇する可能性もある。
金鉱株は金価格と高い相関を持っており、金価格の変動によって株価が大きく影響を受ける。さらに、金鉱株はレバレッジが効いているため、金価格に連動するファンドに比べて価格の変動が大きくなる傾向にある。
2024年3月の投資信託の月間リターン(分配金再投資ベース)ランキングを見ると、上位は金鉱企業の株式や金の現物に投資するファンドが多数を占めている。この背景には、米国の利下げ観測などを受けて金利が低下し、金利が付かない金の相対的な魅力が高まり、金の価格が上昇していることがある。
中東情勢の緊迫化でリスクオフの流れとなっており、4月も金価格は上昇している。引き続き高いリターンを継続できるかどうかに注目している。
■ブラックロック・ゴールド・メタル・オープンBコース
基準価額 8474円
信託報酬 2.233%(年率・税込)
純資産残高 40.66億円
<騰落率>
1カ月 23.62%
3カ月 7.78%
6カ月 17.83%
1年 9.67%
※3月末時点
山下 耕太郎/金融ライター/証券外務員1種
一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011
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