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円安の今、「ブラックロック・ゴールド・ファンド」が月間リターン率1位に 魅力と特徴を解説

Finasee / 2024年5月28日 16時0分

円安の今、「ブラックロック・ゴールド・ファンド」が月間リターン率1位に 魅力と特徴を解説

Finasee(フィナシー)

外国株式型の資金流入額1位は「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」(1812.60億円)
 

4月の外国株式型の資金流入額1位は、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」だった。三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)」シリーズの合計純資産総額は、2024年5月15日に10兆601億円に達し、10兆円の大台を突破した。同シリーズは設定以来、その純資産総額を順調に伸ばしている。2023年11月13日には6兆円を突破し、2024年に入ってからは株式市場の好調や新NISAを背景に資金流入ペースが加速。その結果、1月から3月にかけて月1兆円ずつ純資産総額を増やし、3月28日には9兆円の大台を突破した。4月に入り、株式市場の勢いがやや弱まったことから、純資産総額の伸びペースは若干鈍化したものの、それでもわずか1ヵ月半ほどで1兆円増加し、ついに10兆円の大台を突破したのである。

eMAXIS Slimシリーズの中でも、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」と「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の2本は、それぞれ4兆3130.53億円と3兆1595.87億円(2024年4月末時点)の純資産残高を誇る業界を代表する巨大ファンドである。そして、シリーズ全14本のファンドのうち、純資産残高が1000億円を超える大型ファンドは9本にのぼる。eMAXIS Slimシリーズは、「業界最低水準の運用コストをめざす」というコンセプトを一貫して守り続けてきた。競合他社がより低い信託報酬水準のファンドを発売するたびに、三菱UFJアセットマネジメントも信託報酬率の引き下げを実施し、常に業界最低水準を維持している。その姿勢が多くの投資家から支持され、信頼を獲得した結果といえる。今後も、この姿勢を貫き、投資家の期待に応え続けていくことが期待される。

■eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
基準価額 2万4470円
信託報酬 0.05775%(年率・税込)
純資産残高 3兆1595.87億円

<騰落率>
1カ月 1.5%
3カ月 10.9%
6カ月 27.7%
1年  40.0%

※4月末時点

外国株式型の純資産残高1位は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(4兆3130.53億円)
 

外国株式型の純資産残高1位は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」だった。eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、米国の代表的な株価指数であるS&P500指数に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。以下にその特徴をまとめる。

1.S&P500指数(配当込み、円換算ベース)に連動することを目指して運用される。S&P500は米国の大型株約500銘柄で構成され、米国株式市場の時価総額の約80%をカバーしている代表的な指数である。

2.信託報酬は0.09372%以内(年率・税込)と低コストである。同じくS&P500に連動するインデックスファンドの中でも、信託報酬は最安クラスに属する。

3.三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS Slim」シリーズの一つである。同シリーズは「業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続ける」方針のもと、継続的に運用コストの見直しを行っている。

4.為替ヘッジは原則として行わない。購入・換金手数料、信託財産留保額はかからない。

以上のように、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は、米国の主要企業に低コストで投資できるインデックスファンドとして、長期の資産形成に適した商品である。4月の米国株は下落した。ダウ平均は月間で1991ドル下げ、6カ月ぶりの下落となった。そして、月間の下げ幅は22年9月以来の大きさだった。また、多くの機関投資家が運用指標とするS&P500指数やハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も月間で6カ月ぶりに下落している。ただ、同ファンドには高水準の資金流入が続き、純資産残高は4兆円を突破している。5兆円の大台をいつ突破するのかに注目している。

■eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
基準価額 2万8832円
信託報酬 0.09372%(年率・税込)
純資産残高 4兆3130.53億円

<騰落率>
1カ月 1.0%
3カ月 10.8%
6カ月 29.7%
1年  46.6%

※4月末時点

外国株式型のリターン1位は「ブラックロック・ゴールド・ファンド」(12.34%)
 

ブラックロック・ゴールド・ファンドは、南アフリカ、オーストラリア、カナダ、アメリカ等の金鉱企業の株式を中心に、その他鉱業株式を主要投資対象とする投資信託である。地質学・鉱物探査学等のスペシャリストによるチームの綿密なリサーチに基づき、長期的に成長が見込まれ、割安と考えられる銘柄に厳選投資する。同ファンドの、主な特徴は以下の通りである。

1.金鉱企業の株式を中心に投資する。金埋蔵量、産金コスト等を分析し、割安と判断される銘柄を選定する。

2.南アフリカ、オーストラリア、カナダ、アメリカ等の企業に投資する。

3.為替ヘッジは原則として行わない。

4.地質学・鉱物探査学等の専門家チームによる綿密なリサーチに基づく銘柄選定を行う。

5.2024年4月30日時点の主要投資先は、アグニコ・イーグル・マインズ、ニューモント、バリック・ゴールド、ノーザン・スター・リソーシズ、エンデバー・マイニング等である。

ブラックロック・ゴールド・ファンドは、金鉱株式への投資を通じて長期的な値上がり益の獲得を目指す、積極的な運用を行うファンドである。ただ、金価格の動向に影響を受けやすいため、金価格の見通しを踏まえた投資判断が求められる。

■ブラックロック・ゴールド・ファンド
基準価額 1万231円
信託報酬 2.2%(年率・税込)
純資産残高 155.84億円

<騰落率>
1カ月 12.34%
3カ月 29.59%
6カ月 24.30%
1年  17.44%

※4月末時点

山下 耕太郎/金融ライター/証券外務員1種

一橋大学経済学部卒業後、証券会社でマーケットアナリスト・先物ディーラーを経て個人投資家・金融ライターに転身。投資歴20年以上。現在は金融ライターをしながら、現物株・先物・FX・CFDなど幅広い商品で運用を行う。ツイッター@yanta2011

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