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令和の”住宅ローンスタイル”とは?

Finasee / 2024年7月22日 11時30分

令和の”住宅ローンスタイル”とは?

Finasee(フィナシー)

前回のコラムでは、持ち家と賃貸の比率について確認しました。では、持ち家を購入する際に住宅ローンを利用している人はどれくらいいるでしょうか。
 
アンケート調査で持ち家購入時の住宅ローンの利用有無についてお伺いしたところ、【図表1】の結果となりました。全年代では、利用している(返済中)が34.1%、利用していた(返済完了)が42.2%、利用していないが23.7%と、76.3%は住宅ローン利用経験者であることがわかりました。

【図表1】住宅ローンの利用有無

*回答者:持ち家購入者(相続・譲渡などでの取得者は除く)を集計
*表内年代、アンケート調査回答時の年齢
(出所)特に出所を示していない場合、三井住友トラスト・資産のミライ研究所「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2024年)をもとにミライ研が作成

では、持ち家購入者のおよそ8割の方が利用している住宅ローンの形態について確認してみます。

まず、住宅を購入する際の頭金の割合(住宅購入代金のうち、借入ではなく現金で支払う割合)は、全年代で最も多いのがゼロ(頭金なし)で27.6%、次いで多いのが1割くらいで21.9%という結果となりました【図表2】。また、住宅の一次取得者が最も多い30代※を見てみると、ゼロが37.0%、1割が24.4%と6割が頭金ゼロもしくは1割が主流であることがわかりました。
※国土交通省「令和4年度住宅市場動向調査報告書」より

【図表2】住宅ローン頭金割合

*持ち家購入者相続・譲渡などでの取得者は除く)を集計
*表内年代、アンケート調査回答時の年齢
*頭金割合選択肢「わからない、忘れた」を除く
*5.0%未満はグラフ内表記省略

次に、返済期間について確認してみましょう。全年代では、10年未満~30年未満までが53.8%と半数超である一方、(30年以上)〜35年未満が38.4%、35年以上が7.8%とかなり長期で返済期間を設定しているケースもみられました【図表3】。特に20代では35年以上が23.1%と全年代のおよそ3倍となっていました。

【図表3】住宅ローン返済設定期間

*回答者;住宅ローン利用経験者
*表内年代、アンケート調査回答時の年齢

さらに、金利形態について確認をすると、全年代では変動金利が57.9%、固定金利が33.7%、変動金利と固定金利の組み合わせが8.4%と変動金利が主流であることがわかりました【図表4】。

【図表4】住宅ローンの金利形態

*回答者:住宅ローンを現在利用している方
*表内年代、アンケート調査回答時の年齢
*金利形態選択肢「その他」「わからない」は除く

より低利である変動金利で借り入れ、頭金はゼロ〜1割、返済設定期間も長期に設定し、「とりあえず、借りられるだけ借りておく」というのが、令和の住宅ローンの1つの利用形態として浮かび上がってきました。

次回は、借入金額について確認したいと思います。

単独ローンで借りる? ペアローンで借りる? へ続く

三井住友トラスト・資産のミライ研究所

人生100年時代において、一人ひとりが将来を安心して過ごすための資産形成・資産活用のあり方を中立的な立場で調査・研究し発信することを目的として、2019年 三井住友信託銀行に設置された組織。

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