「どう処分すれば…」実家の片付けに追われる50代女性。両親の残した荷物から見つけた“予想外のお宝”
Finasee / 2024年7月17日 17時0分
![「どう処分すれば…」実家の片付けに追われる50代女性。両親の残した荷物から見つけた“予想外のお宝”](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/finasee/finasee_13778_0-small.jpg)
Finasee(フィナシー)
ファイナンシャルプランナーの筆者のもとに、50代の女性が相談に来られました。昨年お母さまが亡くなり、ふたり暮らしだった古い家を修繕または再建するかで悩んでいるとのこと。ただ、悩みはお金のことだけでなく遠方に住む姉との関係にもある様子。相談者との間に何があるのか気になるところです。
【相談者プロフィール】
相談者 山田みやこさん(52歳・仮名)公務員 独身
姉 坂井みやびさん(55歳・仮名)自営業 既婚
築70年の古びた実家。修繕しても地震には耐えられない?地方の閑静な住宅街にたたずむ一軒家。みやこさんにとって、そこは子どものころからの思い出が詰まった大切な場所です。けれども、老朽化が進み、大規模な修繕が必要だと感じ始めました。
遠方に住む姉に相談したところ、「家を修繕するなんてとんでもない!」と猛反対。面倒なことを持ち込んでほしくないという姉でしたが、それでも不安を抱えながら暮らしているみやこさんは、建築業者に見積もりを依頼しました。
出てきた見積額は想定を超えるものでした。なんと修繕費用は耐震補強も含めて600万円。しかも老朽化が進んでいるため、補強をしても大きな地震には耐えられないというのです。衝撃的な結果に驚き、実家を解体して建て直すことも考え始めました。
「家族との思い出は大事。でも、私の暮らしを守らなきゃ!」。思い出の家を壊してしまうのは悲しいけれど、安全を考えれば避けられない決断です。
その後、実家を解体して新しく建て直す場合の見積もりを出してもらうと、解体費用だけで300万円。さらに、ひとり暮らしの小さな家でも再建するには、2000万円から3000万円程度かかるとわかりました。独身のみやこさんにはかなりの負担です。そこで、みやこさんは、ファイナンシャルプランナーである筆者に計画が実現できそうか不安になり相談したのです。
現在の貯蓄額と、定年延長が予定されている状況を加味した退職金でキャッシュフロー表を作成。すると、再建費用を負担しても贅沢さえしなければ、何とか老後も暮らしていけるとわかりました。ただ、経済的な問題が解決しても心の葛藤は続きます。
姉ならどうするだろう。結果を伝え今後について相談してみても、「そんなこと知らないわ」と無関心な様子。いっそ空き家にして、家が朽ちていくのを見守りますか? と投げかけてみても反応がありません。思い出が詰まった家をそのままにしておくべきか、安全を優先して新しくするべきか、みやこさんはひとりで悩み続けます。
孤独な片付けと予期せぬ発見結論が出せないままのみやこさんでしたが、両親が残した大量の荷物が気になります。ひとりで静かに片付けていたところ、その過程で家族の思い出が溢(あふ)れる写真も見つかります。
姉に「一緒に片付けない?」と連絡したところ、帰ってきた返事は「わざわざ遠くから片付けのためだけに行けるわけがない」という冷たいものでした。まるで他人ごとのような無関心さ。仕方なく、みやこさんはひとりでコツコツと続けることにしました。
両親の持ち物を、ただ処分するだけでは悲しすぎる。そこで、普段着やパジャマなどの古着とかばんなどの小物も一緒に「古着deワクチン」※に送付。部屋が片付くだけでなく、社会貢献ができるサービスを利用しました。
※編集部注:不要になった衣類を主に開発途上国に送れるサービス。専用回収キットを注文すると、開発途上国の子どもたちにポリオワクチンが届けられる。
頂き物や親族が集まる時に使っていた大量の食器は、居住している市の回収ボックスに寄付。実家で眠らせておくより、誰かに使ってもらうことに価値があると思ったのです。包装紙や紙袋など、無数にため込んだ紙類は、地域の回収日にあわせて廃棄。残るは、押し入れの中に積みあがった雑貨と、タンス1棹分の母の着物類。そして研究職として長年働いてきた父が収集した一部屋を占拠するほどの書籍類でした。
あまりの多さに「どう処分すれば……」と悩んでいたみやこさん。途方に暮れて友人に相談したところ、専門業者に査定と引き取りをお願いしたら? と助言されました。早速査定に出してみると全くの予想外の結果に。この出来事がきっかけで姉妹の関係はさらに複雑化していくのでした。
●この後、姉が態度を一変させ実家で押入れの物色を始めますが、“ある紙袋”を発見したことで、みやこさんに対して驚きの言葉を放ちます。後編【「あなたは実家でぬくぬく育ってきた」押し入れから“1000万円”を見つけた姉が妹に放った「衝撃の一言」】で詳説します。
※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。
辻本 由香/つじもとFP事務所代表・一般社団法人WINK理事
ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)、相続手続カウンセラー、50代からのくらし(医・職・住)と資産を守るファイナンシャルプランナー。おひとりさま・おふたりさま×特有の課題・お金の問題の事例などが得意分野。企業の会計や大手金融機関での営業を経て、2015年に、保険や金融商品を販売しないFP事務所を開業。個別相談の他、企業・病院・大学などでの講演も行っている。
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