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「骨太の方針」でも話題のiDeCo、NISAに続く改革の本丸に! 掛金上限額、受給開始の年齢制限も変わる?

Finasee / 2024年7月1日 12時0分

「骨太の方針」でも話題のiDeCo、NISAに続く改革の本丸に! 掛金上限額、受給開始の年齢制限も変わる?

Finasee(フィナシー)

5月末のiDeCo新規加入者数は昨年並み、第1号加入者は17%増

iDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の最新概況が2024年7月1日に国民年金基金連合会より発表され、2024年5月の新規加入者数は3万3032人(前年同月比98.0%)、加入者総数は7万2097人(同99.0%)となりました。

iDeCo新規加入者数の推移(2024年5月)、出所:iDeCo公式サイト「加入等の状況

新規加入者数の内訳は、第1号加入者が4938人(同117.7%)、第2号加入者が2万6275人(同94.6%)、第3号加入者が1458人(同102.9%)。第1号と第3号が昨対でおおむね増加傾向、第2号は若干減少傾向にあります。

また、iDeCoの平均掛金額は1万6049円。内訳は第1号加入者が2万8031円、第2号加入者が1万4502円、第3号加入者 1万4734円となっています。拠出限度額が高い第1号加入者が最も多くなっています。

なお、従業員のiDeCoに企業が掛金を上乗せ拠出するiDeCo+(イデコプラス、中小事業主掛金納付制度)は7708事業所(同123.9%)で実施、対象者数は4万9168人(同124.1%)となりました(2024年5月末)。

骨太の方針でも大注目のiDeCo改革、NISAの次の台風の目となる?

自分で決めた掛金額を積み立て、運用することで老後の資産をつくる私的年金制度のiDeCo。年末にかけて議論される年金改革に注目が集まっています。

2024年6月21日に経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)が閣議決定され、iDeCoの掛金上限額と受給開始年齢、この2つの引き上げについてともに結論づけられることが決まったからです。

現在、iDeCoの掛金は、自営業者6万8000円、会社員1万2000円~2万3000円、公務員1万2000円、専業主婦(夫)2万3000円がそれぞれ月額の上限となっています。この上限額がそれぞれ引き上げられれば、より老後の資産形成の自由度が増します。なお、現在のiDeCoの受給開始年齢の上限は75歳です。こちらも就労機会の拡大の機運に伴い、見直しが進められます。

この骨太の方針によるiDeCoの掛金上限額アップの実現はまだ先の話ですが、一方で今年12月から始まることが既に決まっている制度改正があり、こちらは会社員、公務員の方の多くで掛金の上限額がアップします。詳しくは「2024年のiDeCoはこう変わる! 拠出限度額が引き上げ予定の公務員・会社員には注意点も 」をご覧ください。 

24年12月から改正される掛金上限額については、公務員の方の場合は特に分かりやすく、iDeCoの掛金上限額が今までの月額1万2000円から同2万円へと8000円アップします。年額に直すと14万4000円から24万円に大幅アップ。2024年12月以降、つまり2025年1月引き落とし分のタイミングから開始されます。

注意点としては、2つ。1つ目は掛金額を変更したい場合は手続きが必要なこと。上限額が上がる場合でも自動では変更されないため注意が必要です。

2つ目はiDeCoの掛金を年払いなど(年単位拠出)にしている人は、毎月払い(定額拠出)への変更手続きが必要なこと。手続きをしないと、2024年12月分掛金(2025年1月引き落とし)からiDeCoの掛金が引き落とされなくなってしまいます。手続きの方法の詳細は運営管理機関に問い合わせることをおすすめします。

NISAにはないiDeCoのメリット

iDeCoには次の3つの税制優遇というメリットがあります。

①掛金が全額所得控除…所得税、住民税の負担減
②運用益が非課税…通常約20%かかる税金がゼロ
③受取時も税制優遇…分割受け取りなら公的年金等控除、一括受け取りなら退職所得控除の対象となり、いずれも税金の負担減(分割、一括の併用も可能)

なお、NISAの税制優遇は②のみです。NISAを始めたけれど、iDeCoも気になるという人も多いことでしょう。積極的に情報収集してiDeCoも有効活用してみませんか。当連載ではiDeCoの新規加入者数の月次推移とともに、iDeCoの改正情報や有効活用するポイントなどについてタイムリーに解説していく予定です。

Finasee編集部

「インベストメント・チェーンの高度化を促し、Financial Well-Beingの実現に貢献」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAやiDeCo、企業型DCといった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。

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