みんなのマネ活、資産運用事情が知りたい! 新NISAとiDeCoの利用者はどのくらい?
Finasee / 2024年7月4日 19時0分
Finasee(フィナシー)
今後取り組みたいマネ活、20代男性で節約を抑えてトップだった意外なものとは
マネ活とは「マネー活動」の略で、お金の不安を解消するために行う「お金に関する取り組み」のこと。マネ活といってもいろいろありますが、どんな活動が注目されているのでしょうか。調査では、生活者起点のリサーチ&マーケティング支援を行なう株式会社ネオマーケティングが全国の20歳以上の男女1000人を対象に「今後取り組もうと思っていること」を質問。
全体の結果は1位が「節約」、2位が「貯金」と、マネ活では定番のツートップ。たしかに両者とも専門的な知識はあまり必要なく、思い立ったらすぐに始めることができます。
それに対し3位は「資産運用」でしたが、2位との差はわずか4.4%。さらに結果を性別・年代別でみると、男性では貯金よりむしろ資産運用の割合が高く順位が逆転。特に20代男性にいたっては、なんと節約をも抑えて資産運用が堂々の1位に輝いています。
一方で女性は、資産運用よりも節約や貯金に注目する人が多いという結果に。ただし男性と比較した場合、資産運用の割合はたしかに低いものの、むしろ節約や貯金の高さで男性との差が顕著。資産運用に興味がないわけではないものの、まずは自分がすぐ手をつけられるものから始めたい。そんな事情があるのかもしれません。
図表1 今後取り組もうと思っていること
次はマネ活のなかから資産運用にフォーカスして、取り組み状況を見てみましょう。調査によれば、全体でみると資産運用経験者の割合は39.5%。さらに資産運用に前向きな人(「行っている」「今後行う予定である」「行っていないが興味がある」の合算)だと74.9%に達しました。
また、結果を性別・年代別でみると、資産運用経験者の割合では男女ともに30代がピーク。特に男性30代にいたってはなんと半数を超え、他の層と比べても突出した割合に。女性は60代以上で再度ピークがあり、意外な年代で多いようです。男性に比べると女性は資産運用経験者の割合が低いものの、資産運用に前向きな「未経験者」がどの年代でも3~4割はいるので、今後の拡大が期待されます。
図表2 資産運用を行なっているか
出典:ネオマーケティング 「マイナス金利に関する調査」新NISAも男性の利用が多いと思いきや… 20代男女で拮抗株式や投資信託を運用すると、通常は売却益や配当金・分配金に約20%の税金がかかります。そこで活用したいのが新NISAとiDeCoという2つの税制優遇制度。いずれも制度の条件を満たす投資なら税金がかかりません。新NISAは対象の商品が多く、いつでも資金の引き出しができる自由度が特長。
iDeCoは毎月掛け金を払い、将来の年金を自分で準備する制度。主に投資信託などの商品を運用し、資金の引き出しは原則60歳以降となりますが、掛け金を払った分だけ所得税などの税負担を軽減できます。
このように魅力的な両制度ですが、利用状況はどうなのでしょうか。調査によれば、全体でみると利用者の割合は新NISAで30.5%、iDeCoで14.7%と、現状では新NISAの方が普及しています。
ただし両制度とも利用に前向きな人(「今後行う予定である」「行っていないが興味がある」の合算)がNISA38.2%、iDeCo35%と伸びしろが大きく、今後の拡大が期待されます。
また、性別・年代別の結果では、前問と同様、両制度とも男性の利用が高い傾向に。しかし新NISAについては20代だと男女で差が見られず、利用に前向きな人を含めても拮抗しています。前問の資産運用経験者では、同じ20代男女で7%の差があったことを考えると意外な結果です。
資産運用を始めるにしても他の生活費との兼ね合いになるので、他の年代に比べて所得や資産が少ない若手では、何かあったときのために引き出しが自由といったメリットから新NISAが選ばれているのかもしれません。
図表3 新NISAの利用状況・iDeCo(個人型確定拠出年金)の実施状況
【調査概要】
調査名:マイナス金利に関する調査
調査方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
調査の対象:全国の20歳以上の男女のうち有職者
有効回答数:1,000人
調査実施日:2024年4月10日~2024年4月11日
Finasee編集部
「インベストメント・チェーンの高度化を促し、Financial Well-Beingの実現に貢献」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAやiDeCo、企業型DCといった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。
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