日経平均、NYダウ…みんなの株価予想が強気なワケは新NISAでの意外な投資方針にあった?
Finasee / 2024年7月5日 19時0分
Finasee(フィナシー)
最高値更新に期待! 日米で温度差も、意外と「強気派」が多い?
まずは気になる株価予想から。本記事の作成時点で、日経平均株価の史上最高値は7月4日の4万913円、ダウ平均株価は5月17日の4万3ドル。ネット証券大手のマネックス証券が同社の口座保有者1389人を対象に「2024年の日経平均株価、ダウ平均株価の高値予想」を質問した調査から見てみましょう。
その結果、日経平均は「4万889円以上4万2000円未満」と予想する人が42.5%で最多。次は「4万888円(2024年3月22日終値)」で31.4%でした。
また、ダウ平均は「40004ドル以上42000ドル未満」と予想する人が43.8%で最多。次は「42000ドル以上45000ドル未満」で32.8%でした。いずれも最高値のさらなる更新を予想する人が多いものの、日本株より米国株の方を強気に考える人が多い結果となりました。
図表1 2024年日経平均株価とダウ平均株価の高値予想
24年後半にみんなが注目するテーマ! 2位「長期金利の上昇」、1位はやはり…半導体・AI、インフレ、中東情勢、長期金利上昇、円安など、最近は株価に影響を与えるニュースに事欠きません。24年後半にかけて個人投資家はどんなテーマに注目しているのでしょうか。
調査の結果、断トツ1位はやはり「アメリカ大統領選挙」。もともと4年に一度の大イベントですが、今回は20年以来となるバイデン氏とトランプ氏の因縁の対決。「もしトラ」による相場変動にも関心が集まっています。
2位は「長期金利の上昇」。11年ぶりの1%到達は大きなニュースになり、最終的にどこまで上がるのか予断を許さない状況。収益改善の期待から金融株が上がるなど、個人投資家の銘柄選択にも影響を与えているようです。
3位は「ドル円相場の円高転換」。1ドル160円を超えるなど、34年ぶりの円安更新が続く為替市場。3年連続で最高益を達成している日本企業の追い風にもなっているだけに、いつ転換を迎えるのか気になるところです。
図表2 2024年後半で注目しているテーマ
半年経ったけど、新NISAでいくら投資した?新NISAは株や投資信託の売却益や分配金・配当金について、条件を満たせば非課税になるお得な制度。そのうち成長投資枠では、年間240万円を上限に、国内株式、外国株式、投資信託など幅広い投資商品を、積立でも一括でも購入できます。制度が始まって半年が経ちましたが、個人投資家は新NISAでいくら投資したのでしょうか。
調査では、成長投資枠を利用していると回答した人(全体の82.3%)を対象に「今年の投資予定金額」と「すでに投資した金額」を質問。
その結果、投資予定金額では、選択肢のうち最大である「120万円超240万円以下」という人が56.6%で最多。せっかくの税優遇、なるべく上限まで使ってメリットを享受したいと考える人が多いようです。
また、すでに投資した金額でも、やはり選択肢のうち最大である「30万円超240万円以下」という人が69.4%で最多。前回調査では61.9%だったことから、利用実績は着実に拡大しているようです。
図表3 成長投資枠での投資金額について
なんと10年以上が最多! 意外と「長期投資派」が多い個人投資家新NISAが始まった今年1月、大発会(年始最初の取引日)の4日の日経平均は3万3288円。その後、6月末には3万9583円と年初来20%弱の上昇。新NISAで購入した投資商品に利益が出ている人もいるのではないでしょうか。
前述した株価予想では“強気”の個人投資家ですが、いつまで保有すると考えているのでしょうか。調査では成長投資枠を利用している人を対象に「成長投資枠で保有している銘柄の保有方針」を質問。
その結果、なんと選択肢のうち最長である「10年間以上保有する方針」という人が39.5%と最多。次が「1~10年間保有する方針」で35.9%。それに対し「1年以内あるいはそれより短期間で売却する方針」はわずか4%未満でした。
個人投資家といえば、従来はデイトレードなど短期投資が多い印象も。しかし企業が持続的成長をより意識するようになった結果、最近の個人投資家は長期投資を志向する人が多いのかもしれません。
図表4 成長投資枠で保有している銘柄の保有方針について
気になるクレカ積立の最新動向は?投資信託の積立代金をクレジットカードで支払える「クレカ積立」。徐々に認知を拡大していますが、マネックス証券でもサービスを展開しています。
同社では2024年4月買付分からクレカ積立の積立設定の上限額を5万円から10万円に引き上げましたが、その認知度を調査した結果、「知っていた」と「知らなかった」の回答がほぼ半々に。
さらに、「知っていた」との回答者にクレカ積立の利用意向を聞いた結果、半数以上の人が前向きに受け止めていることが分かりました(「元々クレカ積立を利用していて、上限額の引き上げを受けて積立金額を増額した(したいと思った)」および「クレカ積立を利用していなかったが、上限額の引き上げを受けて積立を開始した(したいと思った)」の2つの回答を合計)。
クレカ積立はクレカのポイントが付くなどお得な積立方法として人気。ますます市民権を得ていくかもしれませんね。
図表5 クレカ積立の利用意向
【調査概要】
調査名:MONEX個人投資家サーベイ 2024年6月調査
調査方法:マネックス証券株式会社がアンケート方式で実施
調査対象:マネックス証券の口座保有者
有効回答数:1,389人
調査実施日:2024年6月6日~2024年6月10日
Finasee編集部
「インベストメント・チェーンの高度化を促し、Financial Well-Beingの実現に貢献」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAやiDeCo、企業型DCといった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。
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