【空前の株高】夢の配当金生活! みんなはいくらもらってる? 投資家に聞いた配当収入の理想と現実【日経平均最高値更新】
Finasee / 2024年7月18日 19時0分
Finasee(フィナシー)
配当金生活で経済的自由を手に入れる!
株式投資には主に2つの収入があります。1つは株を購入後、株価が購入価格を上回ったら生じる値上がり益で、株を売却することで金額が確定します。もう1つは今回のテーマである配当金。企業が事業を営んで得た利益の一部を株主に分配することで生じる収入で、個人投資家を始めとする株主は株を保有しながら得られます。
配当金生活とは生活費の全てを配当金で賄うこと。毎年1~2回の定期的なペースでもらえることが多いので、値上がり益に比べると生活設計が容易です。働かなくても収入が得られれば、仕事を減らして趣味など好きなことに時間を使えますし、収入源が複数あることで生活基盤が安定すれば、けがや病気、老後など、将来のお金の不安を解消できそうです。
配当金生活を目指すには、後述する配当利回りが高い銘柄に絞った配当株投資が1つの方法。一方で注意点も。優良企業でも事業投資や研究開発で利益を内部留保するなど、意外と配当金が少ないことがあるからです。現在は配当金を多く出す企業でも、将来業績が悪化すれば配当金が減ったり、もらえなかったりすることもあるので、株を購入後も定期的に業績をチェックし、リスクを考慮した生活設計が必要です。
なんと配当収入が100万円以上という人も!みなさん現在どれくらいの配当収入があるのでしょうか。調査はSMBC日興証券が「投資をしている」と回答した人のうち配当金の出る株に投資していると答えた299人に質問。結果は1万円以上5万円未満が27.1%と最多。1万円未満が21.7%と続き、5万円未満で半数近くになりました。
2024年の総務省の統計によれば、一人暮らしの1カ月の生活費は平均16万円程度。仮に配当収入が5万円としても、1~2週間しか生活できません。年間だと200万円程度の生活費がかかる計算なので、配当金生活のハードルはかなり高そうです。
一方で配当収入が100万円以上の人も4.3%と少数ながら存在。配当金生活を実現した人もいるかもしれず、うらやましい限りですね。
図表1 配当金をいくらもらっていますか
理想派 VS 現実派 理想の配当収入は意外と二極化まだ投資を始めたばかりの人もいるでしょうし、現在の配当収入に決して満足していないという人もいるはず。理想の配当収入はどれくらいなのでしょうか。結果は前問とはうってかわり、100万円以上が24.1%と最多。現在の配当収入のピークが1万円以上5万円未満だったことを考えると、理想と現実のギャップは実に100万円近くに。
一方で5万円以上10万円未満、10万円以上50万円未満がそれぞれ19.4%と第二のピークを形成。理想一辺倒ではなく、現在の配当収入の少し上を目指す現実派も相当数存在するようで、二極化している可能性もあります。
図表2 配当金をいくらもらいたいですか
配当利回りは4%近くも、理想はさらに高い個人投資家配当株投資を行う上で配当利回りはとても大事な指標。たとえば株の購入金額が100万円で、1年間にもらえる配当金が1万円ならば、配当利回りは1%。購入金額に対してもらえる配当金の割合を表し、4%が1つの目安ともいわれています。そこで今度は現在の配当利回りを見ていきましょう。
結果は3%が最多の62人。4%が40人、5%が39人と続き、平均は3.8%と目安に近い水準。参考までに安全な資産といわれる10年長期国債の利回りは1.092%(財務省発表、2024年7月8日)。もちろん株のリスクは考慮が必要ですが、単純に比較すると4倍近い水準です。
図表3 いまの配当利回りの水準はどの程度ですか
現在の配当利回りでも十分高そうな気がしますが、みなさんの理想はどのくらいでしょうか。結果は5%が最多の86人で平均は5.4%。現在の配当利回りは平均3.8%だったので、理想と現実のギャップは1.6%でした。ただし8%以上が61人と第二のピークを形成。配当収入と同様、理想派と現実派で二極化している可能性があります。
図表4 理想の配当利回りの水準はどの程度ですか
パ~ッと使うでも、生活費の足しでもない! 配当金の使い道1位は
夢の配当金生活は厳しい道のりですが、みなさんもらった配当金は何に使うのでしょうか。結果は断トツ1位が再投資用の資金で39.5%。一方で旅行など娯楽用は8.0%、生活費は9.4%にとどまりました。
なぜ再投資なのでしょうか。もらった配当金で株を購入し、購入した株で配当金をもらい、もらった配当金で…、と繰り返すことを複利運用といい、うまくいけば配当が配当を生み、雪だるま式に資産が増えます。試しに前述の配当利回り3.8%で100万円を複利運用した場合、10年後にはなんと145万円に。もちろん実際には他にも多くの考慮が必要ですが、定期的に配当収入が期待できる配当株投資では、特に意識する人が多いのかもしれません。
図表5 もらった配当金の主な使い道はなんですか
《調査概要》
調査名:日興フロッギー白書「株の配当金、いくらほしい?」
調査主体:SMBC日興証券株式会社
調査期間:2024年6月7日~6月14日
調査対象:Fastaskによるインターネットアンケート回答者
有効回答数:954人
Finasee編集部
「インベストメント・チェーンの高度化を促し、Financial Well-Beingの実現に貢献」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAやiDeCo、企業型DCといった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。
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