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インド株が良いと聞きました。なぜですか?また、日本からインドの株式に投資するにはどうすればいいでしょうか?

Finasee / 2024年7月26日 12時0分

インド株が良いと聞きました。なぜですか?また、日本からインドの株式に投資するにはどうすればいいでしょうか?

Finasee(フィナシー)

最近はインド株式が人気なようです。インド株式へ投資する新ファンド(投資信託)の設定が相次いでおり、2024年は6月までに8本が運用を開始しました。需要も強く、今年3月に設定された「インド小型厳選株式ファンド」は約4ヵ月で1000億円近い資金を集めています。

よく資金が集まるファンドといえば全世界株式型やアメリカ株式型が定番です。そんな中、なぜインド株式型が人気なのでしょうか。その魅力を探ってみましょう。

南アジアの大国 2023年に人口世界一

インド株式が注目を集めるのは、インドの人口世界一のニュースが要因の一つであるとみられます。

国連経済社会局は2023年、インドの人口が中国を抜き世界一になったとの推計を公表しました。最新のデータで2023年の総人口を確認すると、インドは14億3170万人。中国は14億2426万人となり、確かに中国を上回っています。

2009年からの推移を見ると、中国の人口は増加ペースに鈍化がみられ、近年はむしろ減少していることがわかります。一方、インドの人口は直線的に増加しています。

出所:国連経済社会局 世界人口推計(2024年)より著者作成

同じデータでは2100年までの予想人口も確認できます。中位推計では2100年もインドが首位を維持すると予想されています。このようにインドは人的資源に恵まれていることから、投資家の関心を集めているとみられます。

【2100年の予想人口 上位5ヵ国(中位推計)】
・インド:15億0910万人(+5.4%)
・中国:6億3868万人(-55.2%)
・パキスタン:5億1057万人(+107.8%)
・ナイジェリア:4億7669万人(+111.4%)
・コンゴ共和国:4億2929万人(+312.5%)
・(参考)世界人口:101億8660万人(+26.4%)
※2100年1月1日時点の予想人口、()内は2023年比

出所:国連経済社会局 世界人口推計(2024年)

ただし、インド株人気の理由はこれだけではありません。

経済成長のスピードも魅力 GDPは2027年に世界3位へ

強い経済成長も、インドに関心が集まる理由だと考えられます。

IMF(国際通貨基金)によると、インドの名目GDPは2023年で3兆5720億ドルです。これは日本に次いで世界5位にあたります。その後、インドは2025年には日本を抜いて世界4位へ、2027年にはドイツを抜いて世界3位になることが見込まれています。

出所:IMF 世界経済見通しデータベース(2024年4月)より著者作成

インドの2029年の予想名目GDPは6兆4366億ドルと、2023年から8割以上の成長を果たすことが予想されています。GDPの金額では世界2位の中国には及ばないものの、成長率は非常に高い水準です。

【2029年の名目GDP予想 上位5ヵ国(米ドル建て)】
・アメリカ:34兆9500億ドル(+27.8%)
・中国:24兆8423億ドル(+40.7%)
・インド:6兆4366億ドル(+80.2%)
・ドイツ:5兆3580億ドル(+20.2%)
・日本:4兆9447億ドル(+17.4%)
※()内は2023年比

出所:IMF 世界経済見通しデータベース(2024年4月)

 

インド株式への投資は投資信託が基本

インドは現在まで人口や経済が大きく拡大してきました。そして今後も高い成長が続くのではないかと考えられています。Nifty50などの主要なインドの株価指数も、直近5年で2倍以上に上昇しました。インド株式が人気なのは、これらが影響していると考えられます。

インド株式への投資は投資信託の利用が基本です。インドの企業の個別株式に日本国内から直接投資することは難しいためです。なお、投資信託なら複数の銘柄で運用されるため、分散投資の効果からリスクの低減にも期待できます。

インド株式へ個別に投資したいならADR(米国預託証券)を利用するのも手です。現地のインド株式を裏付けにしているため、ADRを購入すれば実質的にインド企業の株主になることができます。ADRはアメリカの株式市場に上場しています。

ただしインド株式への集中投資には慎重になりたいところです。インドのような新興国は一般に株価や為替の変動が大きく、集中的に投資すると資産も大きく変動しやすい傾向にあるためです。

インド株式への投資は、分散投資の一環として行うことを念頭に置くと良いでしょう。

 

若山 卓也/金融ライター/証券外務員1種

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。

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