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【50代必読】知っておきたい定年後のお金の話―“生涯安定収入”をかなえるための極意3カ条とは?

Finasee / 2024年7月30日 17時0分

【50代必読】知っておきたい定年後のお金の話―“生涯安定収入”をかなえるための極意3カ条とは?

Finasee(フィナシー)

定年後のライフプランは一般的に「リタイアメントプラン」などと呼ばれます。そう聞くと「60歳で仕事を辞めて資産を取り崩して暮らす」といった生活を思い描いてしまいがちですが、現代では必ずしも定年=引退(仕事を辞めること)ではありません。生涯現役とまではいかずとも、会社の再雇用制度などを利用して長く働き続けることで、安定した暮らしを送ることが理想とされています。

だとすれば、定年目前に控えた世代もまた「60歳で仕事を辞めて生活が成り立つか?」ではなく「60歳以降も安定的に収入を得るにはどうするか?」を考える方がファイナンシャル・ウェルビーイングを実現する近道になります。

今回は、そんな定年前最大の悩みである「60歳からのライフプラン」の考え方を解説していきます。なお、これから定年を迎えようとする世代には「配偶者が専業主婦(夫)の世帯」が多いことから、本稿では「配偶者が専業主婦(夫)の世帯」のケースをモデル世帯としています。

生涯の安定収入を作る「極意3カ条」を知ろう

定年後も安定した収入を得るためには、次の極意3カ条を前提にライフプランを考えます。

<生涯の安定収入を作る極意3カ条>

モデル世帯:配偶者が専業主婦(夫)

(1)公的年金受取は65歳が基本
   →公的年金(社会保障)は家族の収入の柱と考える

(2)企業年金の価値は年金で受け取れることにあり
   →企業年金は退職金にあらず。給与の後払いと心得る

(3)預貯金は使うためにある
   →増えない資産から使い、運用してきた資産を取り崩すのは後回しにする

60歳からの生涯安定収入をかなえるモデルプランはこれ!

前述した極意3カ条をもとにすると、夫婦2人ではどのようなライフプランを考えられるでしょうか。ファイナンシャル・ウェルビーイング編集部が提案する生涯安定収入プランは次の図の通りです。

<生涯安定収入プラン>

ファイナンシャル・ウェルビーイング編集部作成

<概要>
※モデル世帯:配偶者が専業主婦(夫)。扶養者と配偶者は同じ年齢
※老後にかかるお金は月35万円程度(各種税金・社会保険料込み)とする

・60歳~65歳
60歳定年後も働いて月30万円程度の収入を得る。退職一時金や財形・持株会などの退職時に受け取った資金から月5万円程度を取り崩す

・65歳以降
夫婦の年金23万円程度を月の収入の柱として生活する。企業年金から月10万~12万円程度を取り崩す。退職一時金や財形・持株会などの退職時に受け取った資金から月2万円程度を取り崩す

・仮に扶養者が85歳で亡くなった場合
配偶者は老齢基礎年金と遺族年金をあわせた月14万円程度を収入源として暮らす

このように考えると、定年後も夫婦でまとまった金額の収入を得ながら安心して暮らしていくことが可能になります。また、上記はあくまでモデル世帯をイメージしたライフプランです。自分専用のライフプランを検討する場合は、①定年後の給与収入、②企業年金で受け取れる金額、③退職一時金・財形・持株会などの退職時に現金で受け取る資金、④預貯金からローンを除いた預貯金、などを考慮するようにしましょう。

●ここまで生涯安定収入をかなえる極意3カ条とライフプランの例をお伝えしました。とはいえ「公的年金は繰下げの方が年金額が増えていいのでは?」「企業年金は一括受け取りが税制面でおトクと聞いたけど……」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。そんな疑問には第2回【「年金繰下げ」「企業年金の一時金受取」が唯一の正解ではない! 夫婦で“安心老後”を目指すための新常識】(7月31日配信予定)でお答えします。

ファイナンシャル・ウェルビーイング編集部

『ファイナンシャル・ウェルビーイング』編集部は、職域を通じた従業員への金融知識普及を目的とした、ファイナンシャル・ウェルビーイングに関する情報をお伝えします。人事部門で「福利厚生・報酬・企業年金」等の実務に携わる方々の声を元に、従業員エンゲージメントの向上に繋がる「実用性の高い記事」を作成、掲載していきます。

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