幾多の合併を経て多様性に富む人材が活躍、未来へと挑戦を続ける 三井住友DSアセットマネジメント
Finasee / 2024年8月2日 13時0分
Finasee(フィナシー)
アクティブ運用に強み、三井住友DSアセットマネジメントとはどんな会社?
三井住友DSアセットマネジメントは、国内外の年金や金融機関などの機関投資家から個人投資家に至るまで、多様な顧客ニーズに対して質の高い資産運用サービスを提供している資産運用会社。国内外に250人を超える運用プロフェッショナルを擁し、グローバルな運用調査体制を確立しています。
主な事業内容の1つ目が投資信託業。投資家から集めた資金を運用の専門家が国内・海外の株式や債券などに投資する業務です。2つ目は投資顧問業。報酬を得て有価証券投資や資産運用に関する情報提供やアドバイスを行う業務です。運用受託金額は投資信託が約13.5兆円、投資顧問が約10.4兆円(※)であり、特に国内株式アクティブ運用は国内トップ水準の残高を誇っています。
※2024年3月末現在
同社は2019年4月に旧三井住友アセットマネジメントと旧大和住銀投信投資顧問の2社が統合し誕生しました。三井住友アセットマネジメントは6社合併、大和住銀は3社合併してきた経緯があります。そのため株主構成は10%以上保有している株主が4社あるなど、日本の運用会社の中でも非常にユニークな構成となっています。
「この株主構成の多様性が人材・組織の多様性につながり、結果として合理的で公平な社内文化の醸成に寄与していると感じています。例えば統合後の2020年に代表取締役社長兼CEOとなった猿田隆は当社のグループ(三井住友フィナンシャルグループ)外出身者であり、運用ビジネスに精通した人物であることもその特徴の1つであると考えています」と同社・プロダクトマネジメント部で広報担当の水谷優来さんは語ります。
誠実、スピード、挑戦、情熱、チームワークを行動規範にそんな同社が常に大切にしている経営理念、マテリアリティ(重要課題)、ブランドについて、どのような特徴があるのでしょうか。
<経営理念>
目指すべき姿を「Quality of Lifeに貢献する最高の資産運用会社へ。」と定め、社員一人ひとりによる行動規範(バリュー)※の実践を通じてマクロ経済や技術革新などの経営環境の変化に素早く対応し、すべてのステークホルダーのQuality of Life(「QOL」)の向上に貢献することを目指しています。
<マテリアリティ>
サステナブルな社会の実現に向けた重要な経営課題としてマテリアリティを定めています。「資産運用業務におけるマテリアリティ」と「事業会社としてのマテリアリティ」に区分し、それぞれ「環境問題:生命の安全」、「社会課題:生活の質の向上」、「ガバナンス」の3分野において重要度の高い課題を特定。これを機にサステナブルな社会の実現に向けた取り組みを一層加速させていく意向です。
<ブランドについて>
投資家に向けて「資産運用をもっと身近に感じてもらいたい」という目的で「Be Active.」というブランドを掲げて発信している同社。「Be Active.」という言葉には、「投資を通じて、“ 社会・企業・人 ” をアクティブにしていきたい」という想いや、「アクティブファンドの魅力・価値を届けたい」という想いが込められています。
「挑戦し続けるアクティブな会社」という企業イメージの対外発信のみならず、社内にも浸透させることで、「真のプロフェッショナルとして挑戦する企業文化」を醸成していきたいとの考えがあるそうです。
”Be Active.”が目指す最高品質のパフォーマンス提供”Be Active.”というブランドを掲げているように、アクティブ運用商品を会社の強みとして主軸に据え、国内外でビジネス展開を行っている同社。アクティブ/パッシブ、伝統資産/オルタナティブ資産、自社運用/外部委託運用の別を問わず、最高品質のプロダクトを国内外の顧客に提供可能な体制を整えています。
特に自社運用のアクティブ運用商品については、ブランド”Be Active.”のもと、既存プロダクトのパフォーマンス向上や、自社でアクティブ運用が可能なアセットの拡充を図り、最高品質のパフォーマンスを提供するよう努めているとのこと。今後は自社運用をグローバル資産、オルタナティブ資産中心に拡大させることを成長戦略の中核に据えています。
海外での運用、調査体制の強化にも注力。ニューヨーク、ロンドン、シンガポール、上海、香港に拠点を設けることで、現地の市場動向や投資機会に迅速かつ正確な情報を基にした投資判断を可能としています。現地の専門家との連携や綿密なリサーチを通じて最高品質のサービス提供に努めているのです。
すべてのステークホルダーのQOL向上を目指す取り組みマテリアリティの一つとして「人的資本」を掲げ、顧客のみならず、社員を含めた全ステークホルダーのQOL向上を目指しています。
【取り組み例】
1.社員の能力開発と自律的なキャリア形成支援
…2023年10月に人財開発部を新設、社員の能力開発をこれまで以上に積極的にサポートする体制を整備。2024年度は教育研修費を昨年度比で約3倍に増額、階層別研修やe-Learningを拡充。
2. 運用専門職制度の導入と専門性の強化
…2021年4月に「運用専門職制度」を導入。ファンドマネージャー、アナリスト、エコノミストなどの一部を対象に運用専門性等により処遇を決定(専門業務型裁量労働制(※)を適用)。運用パフォーマンスの向上につながる業務運営の実現に尽力。
3. 新卒採用の強化と運用現場での経験提供
…2023年度新卒入社から運用コースを設置。同コースでの採用社員を初年度に運用部門内の部署に配属、より運用現場の近くで運用能力を磨く機会を提供。運用業務に関心を持つ、高い意欲を持った社員採用を目的に実施。
これらの取り組みを通じて人財の競争力を強化し、資産運用ビジネスを通した豊かでサステナブルな社会の実現に貢献、経営理念である「Quality of Lifeに貢献する最高の資産運用会社へ。」の実現に一層努めていくことを目指しています。
(※)専門業務型裁量労働制:業務の性質上、その遂行の方法を大幅に当該業務に従事する労働者の裁量に委ねる必要があるため、実際に働いた時間に関係なく、会社と社員との協定においてあらかじめ定められた労働時間に基づき、賃金を支払う制度。
子どもたちに出張授業、社会課題の解決に尽力社会貢献活動を事業会社としてのマテリアリティの1つに位置付けている同社。資産運用ビジネスを通しては手が届かない多様な社会課題解決にも積極的に取り組む必要性があるとの考えからです。一企業市民として社会や地域に関心を持ち、利他的な行動ができる社員が増えるよう多様な取り組みを実施しています。その取り組みの一例に「エコノミカ」があります。
エコノミカとは遊びながら経済に慣れ親しむことができる対戦型のカードゲーム。好況やインフレなどの用語に触れ、身近な経済活動や社会の出来事、金融経済に興味を持つきっかけづくりを目指しています。同社では金融教育の一環としてエコノミカを活用した出張授業を毎年実施。子どもたちがよりお金と経済に興味を持ち、行動につなげられる授業にしていきたいと取り組んでいるそうです。
Finasee編集部
「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。
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