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退職後にやりたいこと1位は資産運用! 収入減に備え投資に積極的な「定年世代」のリアルな実態

Finasee / 2024年8月19日 12時0分

退職後にやりたいこと1位は資産運用! 収入減に備え投資に積極的な「定年世代」のリアルな実態

Finasee(フィナシー)

退職してからでは遅い? 新NISAを積極活用する定年世代

昔は退職金をもらってから資産運用を始める人も多かったかもしれませんが、今の定年世代の資産運用への取り組み状況はどうでしょうか。調査は、独立系ファイナンシャルアドバイザーである株式会社Japan Asset Managementが主催する退職金関連セミナーの申込者562人に現在実施している資産運用手法を質問。

結果、「新NISA(つみたて投資枠)での投資」「新NISA(成長投資枠)での投資」と回答する人がそれぞれ67.8%、63.1%と、他の資産運用手法を引き離して上位を独占。既に新NISAを積極的に活用している実態が明らかになりました。

図表1 現在実施している資産運用・資産管理の手法について、当てはまるものを全て選択してください

出典:株式会社 Japan Asset Management 「退職⾦に関するアンケート」現状は国内・安全資産が中心も、好調な海外投資に関心が高まる

新NISAにも積極的な定年世代ですが、現在、どんな運用商品を保有しているのでしょうか。調査結果では、「投資信託・ETFなど」を挙げる人が71.0%と最多。「国内個別株」61.4%、「生命保険」35.2%と続くなど、国内資産、安全資産が上位にくる結果に。

調査ではさらに興味のある運用商品も質問しています。結果は、「投資信託・ETFなど」55.0%が変わらずトップ。続いて「国内個別株」39.9%、「生命保険」3.9%とそれぞれを挙げる人が現状に比べて20%以上も減少。代わりに「外国債券」39.3%、「海外個別株」32.6%を挙げる人がそれぞれ現状に比べて10%以上も増加しています。

最近は投資信託でも、米国株や世界株に投資する商品が残高上位を占めていますが、日本に比べて高い成長率や金利、為替相場などの影響もあってか、定年世代でも海外投資に注目する人が多いようです。

図表2 現在実施されている資産運用内容について、当てはまるものを全て選択してください/現在興味がある資産運用内容について、当てはまるものを全て選択してください

 出典:株式会社 Japan Asset Management 「退職⾦に関するアンケート」

 

資産運用に積極的な一方で、インフレや円安には不安も

資産運用には当然、リスクがつきもの。定年世代はどんなリスクに不安を感じているのでしょうか。調査結果では、「インフレや円安など、社会情勢の変化」「市場の急騰・暴落による保有資産の変化」と回答する人がそれぞれ70.8%、61.9%と、他の選択肢を引き離して上位を占める結果に。

少し前までデフレ、円高、低金利と思っていたら、いつの間にかインフレ、円安、金利上昇と真逆の状況になるなど、目まぐるしく変わる経済環境に投資判断が追いつかないことも。また預貯金とは違い保有資産の価値が変動するため、慣れていない人にとってはストレスを感じる場合もありそうです。

図表3 資産運用に取り組む上での不安や懸念点について、特に不安を感じることを3つまで選択してください

出典:株式会社 Japan Asset Management 「退職⾦に関するアンケート」退職後の収入減やインフレが退職金運用の後押しに

退職金は人生でまとまったお金が入る一大イベントですが、なにがきっかけで退職金の資産運用を意識するのかは気になるところでしょう。調査結果では、「退職後の収入が減少することへの懸念から」と回答する人が72.9%と最多に。「インフレによる、現金価値の目減りと生活コスト増懸念のため」が51.4%と続きます。

やはり現役の時は当たり前のように毎月もらっていた給料がなくなることのインパクトは想像以上で、さらに昨今はインフレによる生活費の上昇も資産運用の後押しになっているようです。

図表4 退職金の資産運用を意識したきっかけとして、当てはまるものを全て選択してください
 

出典:株式会社 Japan Asset Management 「退職⾦に関するアンケート」

 

投資詐欺に「対策なし」の人がなんと3割近くも

2023年から株価上昇が続くなかで増えているのが投資詐欺。最近は著名人の名前や写真を勝手に使って投資広告を出し、SNSのやり取りを通じて信用させたうえでお金をだまし取るなど手口も巧妙化。定年世代は何か対策を取っているのでしょうか。

調査結果では、「マネーリテラシーを上げるための学習や情報収集を行なっている」と回答した人が51.3%と最多。一方で「何も行なっていない」と回答した人も28.7%にのぼりました。今回の調査結果で5位の「情報の信頼性を確認するために調査や検証を行なっている」と回答する人が今後もっと増えれば、投資詐欺の防止につながるかもしれませんね。

図表5 投資詐欺への対策として、行っているものを、全て選択してください

出典:株式会社 Japan Asset Management 「退職⾦に関するアンケート」健康や趣味を抑え、退職後にやりたいこと1位は資産運用

現役世代は仕事がメインですが、退職後はまとまった自由な時間が使えます。定年世代は何かやってみたいことはあるのでしょうか。調査結果では、「投資や資産運用への関心」と回答する人が60.5%と最多。「新しい趣味や趣味の深堀り」「健康やフィットネスへの取り組み」と続きます。

今や趣味や健康を抑えて、資産運用が老後にやりたいことのトップというのは驚きですね。生活や老後の不安から必要に迫られて始めた資産運用も、突き詰めていくと奥深い世界。お金を得る手段としてだけではなく、より深く知りたいという気持ちがわいてくるのかも。セカンドライフも積極的に過ごしたいというのがいずれの回答にも共通する特徴かもしれません。

図表6 退職後にやりたいこと、新たな目標・夢について、当てはまるものを全て選択してください

出典:株式会社 Japan Asset Management 「退職⾦に関するアンケート」

調査概要
調査主体:株式会社 Japan Asset Management
調査名:退職⾦に関するアンケート
調査期間:2024年6月24日~6月30日
調査対象者:同社が過去に主催した退職金関連のセミナーに参加申し込みした人
調査方法:WEBアンケート方式で実施
有効回答数:562人

 

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。

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