「新NISAを始めた人」の65%が不満! でも…「歴史的株価暴落で慌てない」とっておきの方法があった
Finasee / 2024年8月16日 15時0分
Finasee(フィナシー)
新NISAをきっかけに投資を始めた人はなんと10人に1人
新NISAでは、対象商品や投資額などの条件を満たせば売却益や配当金が非課税になる制度。2024年半ばまでの株高も相まって、新NISAをきっかけに投資を始めた人は多いと思いますが、実際はどの程度なのでしょうか。調査は金融オンラインスクールを運営する株式会社FreeLifeConsultingが全国20代〜60代の男女2000人に投資経験を質問。
結果、新NISAをきっかけに投資を開始した人(新NISA参入組)が9.5%に達しました。「投資経験あり」と回答した人が43.8%なので、新NISA開始以来、日本の投資人口は実に2割以上増えた計算になり、投資がより身近な存在になったことがわかります。
図表1 あなたは、今までに投資をしたことがありますか
出典:株式会社FreeLifeConsulting 「新NISAの利用者に関する意識調査」「他人に薦められたから投資を始める」人が約3倍多い新NISA参入組新規参入組が投資を始めたのはなにか理由があるのでしょうか。新NISA開始以前から投資を行っている人(既存投資組)との違いも気になるところです。調査では、新NISA利用者に投資を始めた理由を質問し、回答を既存投資組と新NISA参入組で集計。
結果、いずれのグループでも「老後の資金を増やすため」と回答した人が最多。「資産を効果的に運用し、収益を得るため」「投資が楽しい/興味があるため」が続きます。
興味深いのは、「銀行/証券会社に薦められたから」「TVで見たから」「知人から薦められたから」「国や自治体から薦められたから」など、他人に薦められたことを理由に挙げる人の割合。既存投資組が12.5%に対し、新NISA参入組が36.5%と3倍近い差。新NISA参入組のほうが投資のきっかけにおいて他人の意見の影響を受けた人が多いようです。
図表2 投資をする理由を教えてください
新NISA参入組の6割以上が今の投資成績に不満 背景には短期志向
2024年の株価は4月に一時バブル後最高値を記録したあと、しばらく調整局面(価格の上昇が鈍化し停滞すること)に入り、今回の調査が行われた6月上旬に至ります。みなさん新NISAの投資成績についてどう感じているのでしょうか。
調査では、新NISAの現状の投資成績に対する気持ちを質問し、結果を既存投資組と新NISA参入組で集計。結果、既存投資組では不安・不満がある(=「とても不安・不満がある」+「やや不安・不満がある」)と回答した人が28.6%。対する新NISA参入組では65.6%と2倍以上の差がつきました。
新NISAが開始してまだ半年なので、両者の投資成績にそれほど大きな違いはないと思われますが、なぜ満足度に差が出たのでしょうか。
調査では想定する投資期間を質問し、既存投資組と新NISA参入組で集計。結果、既存投資組では、投資期間が2年未満(=「半年未満」+「半年以上~1年未満」+「1年以上~2年未満」)と回答した人が27.7%。対する新NISA参入組では46%と1.5倍以上の差がつきました。新NISA参入組のほうが投資期間において短期志向の人が多いようです。
図表3 新NISAの現状の運用成績に対するお気持ち/投資の運用期間はどのくらいを想定しているか
出典:株式会社FreeLifeConsulting 「新NISAの利用者に関する意識調査」投資は預金とも違いますし、すぐ利益が出るとも限りません。そのため短期志向が投資成績に対する満足度を下げている可能性もありそうです。調査では、投資成績の満足度ごとに想定投資期間の内訳を集計。
結果、「全く不安・不満がない」と回答した人では、短期志向(=想定投資期間が「半年未満」+「半年以上~1年未満」+「1年以上~2年未満」)の人が22.2%。満足度が下がるごとに短期志向の人は増えて、「とても不安・不満がある」と回答した人では48%と半数近くに。
時間がかかっても長期的には企業の経済活動の状況が株価にも反映されていくと思われるので、「長期志向」が目先の相場に一喜一憂しない秘訣のようです。
図表4 新NISAの現状の運用成績に対するお気持ち
出典:株式会社FreeLifeConsulting 「新NISAの利用者に関する意識調査」投資先の選定は「自分で情報収集・検証」 VS 「他人の意見」
NISAに限らず投資先の選定は最も悩むところの1つ。みなさん何を基準にしているのでしょうか。調査では投資先の選定基準を質問し、既存投資組と新NISA参入組で集計。結果、既存投資組では「集めた情報を比較した」と回答する人が46.7%と最多。2番目に多い「IR情報などから自分で検証した」も同様、自分で情報収集して検証した結果に基づいて投資先を選定する人が多いようです。
対する新NISA参入組では「投資家ブログで取り上げていた」と回答する人が28.0%と最多。2番目に多い「身近な知人・友人から薦められた」も同様、他人の意見に基づいて投資先を選定する人が多いようで、「集めた情報を比較した」と回答した人は一定数いるものの、割合は既存投資組の半分程度でした。
先ほどの投資成績に対する満足度との関係では、特に「投資家ブログで取り上げていた」「SNSを通じてインフルエンサーから薦められた」投資先を選定した人で、投資成績に不満(「とても不安・不満がある」+「やや不安・不満がある」)と回答する人が多く、他人の意見に基づく投資が必ずしも自分の満足する投資成績に結びついていないようです。
図表5 投資先の選定基準を教えてください
出典:株式会社FreeLifeConsulting 「新NISAの利用者に関する意識調査」新NISA利用者では「学習経験あり」が半数超昨今は学校教育にも取り入れられている金融教育。調査結果でも、新NISA利用者で「金融教育が必要」と回答する人が94.1%にのぼるなど、投資で学習の必要性を感じる人は多いようです。実際に学習経験のある人はどの程度いるのでしょうか。
調査結果では、NISAを利用しているグループで「学習経験あり」と回答した人が51.6%と半数を超え、利用していないグループより20ポイント以上高い結果に。実際に投資活動を行うなかで必要に迫られて学習する人が少なくないようです。
図表6 投資に関する金融教育を教わったり、自分で学んだりしたことのある
出典:株式会社FreeLifeConsulting 「新NISAの利用者に関する意識調査」 学習しなくても投資知識に自信がある新NISA参入組同じ新NISA利用者でも、既存投資組と新NISA参入組で学習経験に差がありそうです。調査では、学習経験の有無の回答について既存投資組と新NISA参入組で集計。
結果、既存投資組では「学習経験あり」と回答する人が58.3%と半数を超える一方、新NISA参入組では39.7%しか学習していない実態が明らかに。もちろん新NISA開始から日が浅いので、今後、新NISA参入組でも学習する人が増えると期待されます。
興味深いのは投資知識に対する自信。勉強していないと自信が持てなさそうですが、調査結果では、既存投資組で自信がある(「とてもある」+「ややある」)と回答する人が42.9%。対する新NISA参入組は59.2%と逆に自信をもつ人が多いという意外な結果に。
学習経験で及ばない新NISA参入組がなぜ自分の金融知識に自信を持っているのでしょうか。先ほど新NISA参入組は既存投資組に比べて投資先の選定理由に他人の意見を挙げる傾向があるという回答結果がありました。他人のお薦めをそのまま自分の自信につなげてしまっている可能性もあるのかもしれません。しかし自分で理屈を理解しているとも限らず、少しでも結果が伴わないと不安に感じてしまうのかも。投資について学習し、自ら考えて投資を行うことで、充実したNISAライフを送ってみてください。
図表7 投資に関する金融教育を教わったり、自分で学んだりしたことのある/投資に関する金融知識への自信に対する、あなたのお気持ち
調査概要
調査主体:株式会社FreeLifeConsulting
調査名:新NISAの利用者に関する意識調査
調査方法: インターネット調査
調査期間: 2024年6月7日~2024年6月10日
調査対象: 全国(都市:都市部:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府/地方:上記以外)の20代〜60代
有効回答: 2,000人
Finasee編集部
「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。
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