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先行き不安で「国民年金未納」経験者が3割超 でも未納って本当は危険

Finasee / 2024年8月20日 12時0分

先行き不安で「国民年金未納」経験者が3割超 でも未納って本当は危険

Finasee(フィナシー)

実態は税金に近い? 未納が続けば財産差し押さえも 

国民年金の保険料は納付期限から2年以内に納付しないと、納付自体が原則できなくなるため未納扱いに。未納が続き、納付期間が10年に満たないと将来年金を受け取ることができません。しかし保険料という名前から勘違いしやすいのですが、民間の保険と違うのは保険料の支払いが“義務”ということ。実態は税金に近く、未納が続けば督促を受け、財産を差し押さえられることも。

年金未納は過去に何度か社会問題になっており、特に景気が悪化した2002年度の納付率は62.8%で、実に4割近い人が未納に。しかし近年は景気回復から納付率が改善した結果、2023年度は83.1%に達しています。

年度ごとの納付率は景気などで増減しますが、個人でみた場合、未納経験者はどれだけいるのでしょうか。調査はコンサルティングを行う紀尾井町戦略研究所株式会社が全国18歳以上の男女1000人に「国民年金や厚生年金の保険料について納めなければならない期間に支払っていたか」と質問。

結果、「支払っていない期間がある」と回答した人が30.7%にのぼり、「まったく支払っていない」人も1.5%存在。また自営業、専門職(士業等)、自由業などで未納の割合が4割台など、働き方も納付状況に影響している可能性があります。

出所:紀尾井町戦略研究所株式会社 「公的年金に関する意識調査」

 

将来の年金は2割減の予測も、試算方法に疑いを持つ人が半数超 

現役世代の収入と比べた年金の水準は2024年度で61.2%。しかし今年7月に公表された政府による年金の財政検証における試算では、2057年度には50.4%と現在から約2割も下がるというケースも想定されるそうです。みなさんはこの試算結果をどう捉えているのでしょうか。

調査結果では、「政府の試算を信用していない」「経済状況が悪化すればもっと下がるので不安だ」と回答した人がそれぞれ30.1%、29.2%と他の選択肢を圧倒。下がること自体を問題視する人(=「現在より2割下がるので不安だ」)は16.2%に過ぎず、そもそも試算方法に疑いを持つ人が半数を超えました。

たしかに試算の前提として特殊出生率は1.36としていますが、2023年度の特殊出生率は1.20。現実に比べて前提が楽観的過ぎると感じた人もいるかもしれませんね。

出所:紀尾井町戦略研究所株式会社 「公的年金に関する意識調査」

 

将来の年金に不安な人は9割近くにも関わらず「対策なし」が一定数存在

年金財政の健康診断ともいわれる政府の検証ですが、不安を解消するどころか、逆に悪化させている可能性も。調査結果でも、将来の年金受給金額について不安がある(=「非常に不安がある」+「どちらかといえば不安がある」と回答した人が89.4%に達しました。

年金に頼れないならば、自分で老後に備える必要があります。みなさんはなにか対策を取っているのでしょうか。調査結果では、「預貯金」と回答した人が65.1%で断トツ1位。次いで、2024年中盤までは株高が続いたこともあってか、「新NISA、株、不動産などの投資」と回答した人が29.2%でした。

一方で政府の試算が2057年度とかなり先の未来であり、差し迫った脅威ではないこともあってか、「何もしていない」と回答した人が15.6%と一定数いるようです。

 

 

出所:紀尾井町戦略研究所株式会社 「公的年金に関する意識調査」

調査概要
調査主体:紀尾井町戦略研究所株式会社
調査名:公的年金に関する意識調査
調査期間: 2024年7月30日
調査対象:全国の18歳以上の男女
有効回答数:1,000人
調査方法:インターネット上でのアンケート

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。

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