4400円超の日経平均株価急落で「NISAはやめたほうがいい?」なんて声も…不安な局面で重要な「投資の心構え」とは?
Finasee / 2024年9月27日 8時0分
Finasee(フィナシー)
2024年8月5日、日経平均株価は記録的な下落となりました。下落幅は4400円超で歴代1位、下落率は-12.4%でブラックマンデー(-14.9%)に次ぐ歴代2位です 。
大きく値下がりしたことで、投資を続けていいか不安を抱えていた人もいるかもしれません。特に新NISAから投資を始めた人は、初めての急落で対処法がわからないという場合もあるでしょう。
株価が急落したとき、私たちはどのように行動すればよいのでしょうか。そこで今回は、投資の心構えを押さえておきましょう。
冷静に対処する!衝動的な売りはNG株価の急落に直面したとき、避けたいのが衝動的な取引です。損失を抱えたとしても、売買には冷静に判断が求められます。
株価は下落することもありますが、上昇することも当然あり得ます。その両方の可能性を吟味して行うことが、望ましい投資行動といえます。
しかし、いざ損失を抱えると、私たちはつい下落の可能性ばかり考えてしまいます。株価が反転する可能性には目を向けず、まるで損失の拡大が決まっているかのように感じ、売却しがちです。
反対に考えれば、これがいかに非合理的かわかります。下落の可能性に目を向けず、利益が約束されているかのように投資することは、多くの人が危険だと認識するでしょう。これを否定するなら、損失時の衝動的な売りも否定されなければいけません。
保有銘柄が値下がりしたとき、売却を検討することは当然です。しかし、最終的な判断は冷静に行いたいところです。
冷静になれないときは…投資した理由を思い出そう衝動的な取引を避けることが大切とはいえ、損失を抱えたときは冷静な判断が難しいものです。その場合、投資した理由を思い出してみましょう。投資したときに立ち返ることで、冷静さを取り戻せるかもしれません。
株式の価値は、その発行企業が生み出す利益に裏付けされています。投資家は、基本的にその利益の拡大に期待して投資します。
そして企業の利益は、株価の下落で直接失われるわけではありません。設備や顧客などに影響がないなら、これまで通り利益を稼ぎ出すことが期待できます。つまり、株式市場が大きく下落したとしても、企業の本質的な価値まで失われたとはいえないのです。
株価の急落に巻き込まれたら、投資した理由を思い出してみましょう。おそらく投資対象になんらかの価値を見出し、資金を投じたと思います。その価値が、株価の下落で失われたのか検証してみてください。きっと冷静さを取り戻すきっかけになるでしょう。
「ショック」は結構やってくる 過度な悲観は無用最後に、株価の急落は珍しくないということも覚えておきましょう。事前の心構えは冷静な判断に役立ちます。
近年、「ショック」と呼ばれるほど株価が下落した主なケースは以下の通りです。頻繁とは言えないかもしれませんが、数年に1回は大きな下落が生じています。
【株価が下落した主なケース】
・2013年:バーナンキショック
・2015年:チャイナショック
・2016年:ブレクジット
・2018年:VIXショック
・2020年:コロナショック
同時に、市場はこれらのショックを乗り越えてきたという事実も知っておきましょう。日経平均株価は2024年7月に4万2000円を超えて史上最高値を更新 しています。また2024年は8月に急落したとはいえ、年初来は10%以上のプラスです(2024年9月19日終値) 。過度に悲観する必要はありません。
ここまで紹介してきた心構えを参考にして、相場の急落に直面しても、長期・分散・積み立てを心がけ、冷静に対処しましょう。
若山 卓也/金融ライター/証券外務員1種
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。
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