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「オルカン」「S&P500」「米国成長株」「世界のベスト」のトップ4は不変も、「未上場株」に投資できる新ファンドが急上昇! 9月資金流入TOP20

Finasee / 2024年10月16日 7時30分

「オルカン」「S&P500」「米国成長株」「世界のベスト」のトップ4は不変も、「未上場株」に投資できる新ファンドが急上昇! 9月資金流入TOP20

Finasee(フィナシー)

三菱アセット・ブレインズがまとめた2024年9月の公募投信(ETF、DC専用、SMA専用、公社債投信除く)の資金流入額ランキングでトップ4は前月と変わらず「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(流入額1468億円、前月1520億円)、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(同1204億円、前月1181億円)、「アライアンスB・米国成長株投信 D」(同635億円、前月795億円)、「インベスコ世界厳選株式オープン(ヘッジなし・毎月決算型)」(同502億円、前月482億円)だった。前月に資金流入額が全般的に減少し、9月の水準も前月並みの流入額で大きな変化はなかった。

 

一方、前月は資金流入が目立った「日経225ノーロードオープン」(約152億円の資金流出)、「SBI日本株4.3ブル」(約55億円の資金流出)など国内株式ファンドは資金流出に転じた。国内株式は、8月5日に日経平均株価が3万1458円と7月末比で約20%下落したが、9月27日に3万9829円まで上昇した。短期間に25%以上も株価が上昇したため、この間に戻り売りや利益確定売りが出たものと考えられる。

◆9月新設ファンドに目を見張る資金流入、未上場株や社債に注目集まる

9月の資金流入ランキング上位で際立っているのは、9月に新規設定されたファンドへの資金流入額が大きかったことだ。流入額トップ4は前月と同じだったが、第5位に9月2日設定の「野村日本新鋭成長株ファンド」(流入額:477億円)が入り、第6位も30日設定の「グローバル・オポチュニティ・パートナーズ・ファンド」(同312億円)だった。そして、第11位に30日設定の「野村ブラックロック世界優良企業厳選ファンドB」(同155億円)、第19位に12日設定の「ひふみクロスオーバーpro」(同97億円)が入っている。そして、限定追加型の債券ファンドも第10位に12日設定の「GSグローバル社債ターゲット2024-09(限定追加型)」(同170億円)、第18位に30日設定の「ニッセイ・円建てグローバル社債/バランスファンド2024-09」(同98億円)がランクインしている。トップ20に6ファンドも新設ファンドがランクインしたことになる。

9月の新規設定ファンドは21本で前月の13本から大幅に増加し、設定額も前月の約310億円から約1370億円へと大きく伸びた。月間の新規設定額が1000億円の大台を超えるのは5カ月ぶりのことだ。しかも、今月設定された「野村日本新鋭成長株ファンド」と「ひふみクロスオーバーpro」は、いずれも未上場株式(プライベート・エクイティ)にも投資するファンドだ。今年2月に投資信託協会が定める規則が改正され、公募投信に未上場株式を上限15%まで組み入れることが可能となったことに対応して設定された新ファンドになる。未上場株式は、上場株式や債券などと異なる値動きをする資産としての性格もあり、機関投資家の分散投資手段として一定のニーズがある。それが、個人投資家も活用できるようになった。

このような新しい資産クラスを組み入れたファンドに、目立った資金流入があったことから、この分野での新規ファンドの供給が期待できそうだ。新しいジャンルとして注目したい。

◆新興国株式ファンドの行方は? 中国回復は一時的? インドは?

9月24日に中国人民銀行が政策金利を0.2%引き下げ、近く預金準備率を0.5%引き下げると表明したことに併せて、不動産関連や株式市場対策など複合的な経済対策が発表されたことで、9月の下旬に中国株価が大きく上昇した。上海総合指数は9月末には9月23日比で21.37%上昇、深セン成分指数は同30.27%上昇した。香港のハンセン指数も同15.82%上昇している。その後、中国本土市場の上海と深センは建国記念日に伴う大型連休で休場となったが、香港のハンセン指数は本土市場が休場した10月7日まで一段高になった。

この中国の株価上昇が、建国75周年を祝う一時的な株高なのか、それとも、中国政府が財政出動など本格的な景気対策を追加して持続的な株高につながるのか市場の見方は分かれている。ただ、国内投資家の反応は、中国株価の上昇に冷ややかで中国株式ファンドへの資金流入は限定的なものになった。9月の流入額上位30位には中国株式を主要な投資対象とするファンドは入っていない。過去数年にわたって株価が低迷してきた中国株式市場だけに、投資家のマインドは低い。

一方、インド株式ファンドについては8月に資金流入額が細ったものの、9月には第15位に「HSBCインド・インフラ株式オープン」(流入額:113億円)が入っている。「高成長・インド中型株式ファンド」、「同(年1回決算型)」など、資金流出になっているファンドもあるが、残高が3870億円という大型の「HSBCインド・インフラ株式オープン」に物色意欲が戻ってきた効果は、その他のインド株式ファンドへの波及効果が期待できる。今後の推移を見守りたい。

執筆/ライター・記者 徳永 浩

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。

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