高すぎる子育て費用、1人育てるのに必要な年収は800万円以上!? 「2人目は考えられない」リアルな声も紹介
Finasee / 2024年10月18日 11時0分
Finasee(フィナシー)
少子化でも将来子どもを持つことに「前向きな人」は6割以上
みなさん、そもそも子どもを持つこと自体どう考えているのでしょうか。今回の調査は転職サービスなどを提供する株式会社パーソルキャリアの調査機関であるJob総研が実施。現在働いている全国20~50代の男女292人に質問しました。
結果、将来子どもを持つことに「前向き」(=「とても考えている」+「考えている」+「どちらかといえば考えている」)と回答した人は65.4%でした。少子化とはいえ、子どもを持ちたいと考えている人は6割以上いるようです。
調査では年収別でも回答を集計。結果、将来子どもを持つことに「前向きな人」は、年収「800万円以上」が80.4%と最多。次いで「600~800万円未満」が80.0%、「400~600万円未満」が69.3%と続き、年収が下がるにつれて割合も下がっています。
出所:Job総研 「2024年 日本経済の意識調査〜少子化編〜」年収が下がるほど減る「子育てに前向きな人」出産・子育てにも年収の壁が前問は「将来の希望」でしたが、今度は「現在の収入で出産・子育て」と聞かれたら、みなさんどうでしょうか。調査結果では、出産・子育てに「前向き」(=「とても考えられる」+「考えられる」+「どちらかといえば考えられる」)と回答した人が56.9%。前問の65.4%から8%以上低下しました。
調査では年収別でも回答を集計。結果、出産・子育てに「前向きな人」は、年収「800万円以上」が91.1%と最多。前問の80.4%から逆に10%以上増えており、より積極的になっています。
次いで「600~800万円未満」が76.0%(前問は80.0%)、「400~600万円未満」が57.3%(前問は69.3%)と続きます。「800万円未満」では前問に比べて前向きな人は減っており、年収が下がるほどその傾向は顕著です。
出所:Job総研 「2024年 日本経済の意識調査〜少子化編〜」「学費・教育費」に不安が8割以上出産・子育てに前向きかは収入と関係がありそうですが、子どもを持つことに対して経済不安を感じる人はどれだけいるのでしょうか。調査結果では、「多かれ少なかれ不安がある」(=「とても不安がある」+「不安がある」+「どちらかといえば不安がある」)と回答した人が85.6%と多数にのぼりました。
具体的にどんなことが不安なのでしょうか。調査結果では、「学費・教育費」と回答した人が84.6%と断トツで最多。次いで「家族の生活費」が58.9%。また最近の物価高騰を反映してか「物価の変動」も52.1%で3番目に入りました。
出所:Job総研 「2024年 日本経済の意識調査〜少子化編〜」子どもを1人育てるのに必要な収入はズバリ「831.7万円」前問で子育ての経済不安項目のトップに挙がった学費・教育費。調査では、学費・教育費を払える自信の有無についても質問しています。
結果、「多かれ少なかれ自信はない」(=「全く自信はない」+「自信はない」+「どちらかといえば自信はない」)と回答した人が64.1%でした。
それではいくら収入があれば、子どもを育てられると考えているのでしょうか。調査結果では、子ども1人育てるのに必要な収入の平均はズバリ831.7万円。国税庁の統計では、2023年の日本人の平均年収は460万円(男性平均が569万円、女性平均が316万円)。共働きすれば世帯年収でギリギリ達成できそうな水準です。
出所:Job総研 「2024年 日本経済の意識調査〜少子化編〜」「子ども・結婚相手のことなど考える余裕が無い」 リアルな声とは最後に調査に寄せられたコメントを紹介すると、「社会保障費や税金が増えたので、生活費やローンの他に今後の学費のことを考えると2人目は考えられない」、「生活費など含め子供の教育に力を入れながら払えていけるかが不安となり、子供を産むには少し勇気がいる」、など子どもにかかる費用を気にして、出産・子育てに踏み出せないという声が。
また、「子育てにはお金が必要。責任をもって育てるのに金銭的に余裕がないのは子どもが可哀想だ」、「お金をかけないと十分な教育を受けさせてあげられない。すると子が成長した後に困って負の連鎖に陥る」、など子育てに十分な収入がなければ、子どもにしわ寄せがいってしまうことに懸念を示す声もありました。
調査概要 調査対象:現在職を持つJobQ Town登録者で、全国20~50代の男女292人 調査期間:2024年9月4日〜2024年9月9日 調査主体:Job総研(パーソルキャリア株式会社) 調査名:2024年 日本経済の意識調査〜少子化編〜
Finasee編集部
「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。
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