【60代】ほしい金融商品ランキング! 目標額は「3000万円」? データから分かったみんなの金融資産事情
Finasee / 2024年10月29日 12時0分
Finasee(フィナシー)
60代が「お金を貯める」理由は意外?納得?
60代の金融資産に関する現状を「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(金融広報中央委員会)からランキングで見ていきましょう。
※家計の金融行動に関する世論調査2023年(二人以上世帯、単身世帯、総世帯の各調査)
60代単身者が金融資産を持つ理由は、「老後の生活資金」が1位で約8割でした(複数回答)。5人に4人と、全世代の単身者のうち最も多い結果となりました。2位は「病気や不時の災害への備え」で半数以上。3位は「旅行、レジャーの資金」でした。
すでに老後生活が始まった60代。これまで貯めてきた資金を生活費に使いつつ、万一に備えながら、旅行などの楽しみにも使うということを想定しているようです。
出所:金融広報中央委員会 (※金融資産保有世帯、実数282、3つまでの複数回答)1位 老後の生活資金 80.1%
2位 病気や不時の災害への備え 53.9%
3位 旅行、レジャーの資金 14.9%
4位 とくに目的はないが、金融資産を保有していれば安心 14.5%
60代が世帯主の二人以上世帯のランキングトップ3も単身者と同様の順位。1位「老後資金」が約8割、2位「病気や不時の災害への備え」、3位「旅行、レジャーの資金」でした。旅行、レジャーの資金は23.0%と、70代と並んで全世代で最も高い結果に。今まで頑張ってきた分、老後に羽を伸ばしたいという気持ちの表れかもしれません。
なお「耐久消費財の購入資金」の割合が最も多かったのも60代でした。大型家電の買い替えなどまとまった資金にも備えているようです。
出所:金融広報中央委員会 (※金融資産保有世帯、実数807、3つまでの複数回答)1位 老後の生活資金 77.8%
2位 病気や不時の災害への備え 52.8%
3位 旅行、レジャーの資金 23.0%
4位 耐久消費財の購入資金 15.4%
【関連記事】【60代】金融資産保有額ランキング!「3000万円以上」ある世帯の割合は? どんな商品を持っている?
60代単身者が貯めたい平均額は「2845万円」60代単身者が「貯めたい」と目標にする金額1位は「無回答」(約22%)でした。2位は「200万円未満」約14%、3位は「1000~1500万円未満」約10%と両極端な傾向。
60代となると年金受給中、もしくは需給間近という人も多いはず。すでに職を辞し、今後の収入は年金頼み、足りない分は資産から取り崩すという老後をまさに送っている人も多いことでしょう。なお平均値は2845万円、中央値※は1000万円。50代とほぼ変わらない結果となっています。
※数値データを並べた時に中央に来る値のこと
60代金融資産目標残高(単身世帯)拡大表示
出所:金融広報中央委員会 (※実数423)1位 無回答 22.2%
2位 200万円未満 13.9%
3位 1000~1500万円未満 10.2%
4位 3000~5000万円未満 9.5%
60代が世帯主の二人以上世帯の目標額は1位「無回答」、2位「2000~3000万円未満」でそれぞれ約15%の人が選んでいます。グラフからは2000万円以上を希望する人が多いことが分かります。なお平均値は3397万円、中央値※は2000万円と、ともに全世代で最も高かったのが60代です。
60代金融資産目標残高(二人以上世帯)拡大表示
出所:金融広報中央委員会 (※実数1022)1位 無回答 16.1%
2位 2000~3000万円未満 14.4%
3位 3000~5000万円未満 13.1%
4位 1000~1500万円未満 12.3%
【関連記事】【60代】平均年収はいくら?ランキング! 「1200万円以上」の割合は? 貯蓄事情も
60代は「預貯金」で元本確保が最優先今後、60代単身のみなさんが持ちたい金融商品については「預貯金」が約44%で1位でした。2位「保有希望なし」約34%と続きます。保有希望なしの割合は30代以降年々上がっていき、70代では4割に達します。60代も徐々に資金を取り崩していく段階に入り、元本確保を最優先していることが表れています。
出所:金融広報中央委員会 (※実数423、複数回答)1位 預貯金(ゆうちょ銀行の貯金を含む) 44.4%
2位 保有希望はない 34 .3%
3位 株式 20.3%
4位 株式投資信託 10.4%
5位 外貨建金融商品(外貨預金、外債、外貨建投信など) 5.9%
二人以上世帯も同様の傾向で、「預貯金」を選びたいという回答が最も多く、過半数を超えました。60代となると、今後新たな商品を積極的に保有したいというよりも持っている資産をいかに安全資産に移し変えていくかという段階に差しかかります。
なお、単身者と比較すると個人年金保険が5%ほど高くなっています。公的年金に加えたプラスアルファを求めたいという二人以上世帯の傾向かも知れません。
出所:金融広報中央委員会 (※実数1022、複数回答)1位 預貯金(ゆうちょ銀行の貯金を含む) 52.2%
2位 保有希望はない 27.1%
3位 株式 22.7%
4位 株式投資信託 15.8%
5位 個人年金保険 10.7%
60代は収入となる年金に加え、今まで築いてきた金融資産を取り崩しながら日々の生活を送っていくことになる人が大半でしょう。調査からも預貯金で元本確保を最優先したいという結果が出ています。
資産の取り崩しについては計画を立てておくことが大切。一度に取り崩すのではなく、資産の何%などと決め、少しずつ取り崩すことでできるだけ資産を長持ちさせるようにすることが前提です。
健康であれば、少しでも収入につながるよう働くことも視野に入れてみては。その際、年金受給額がどうなるか気になる方もいるはず。個人によって状況は違うため、ファイナンシャルプランナー(FP)などの専門家や年金事務所などに相談することも有効です。
<調査概要> 調査名/「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(金融広報中央委員会) 調査時期/令和5年6月23日~7月5日 調査対象/単身世帯:全国2,500世帯(20歳以上80歳未満で単身で世帯を構成する者)、二人以上世帯:全国5,000世帯(世帯主が20歳以上80歳未満で、かつ世帯員が2名以上)、総世帯:令和3年調査より二人以上世帯、単身世帯の調査方法が同一となったことから両調査の計数を合算する形で作成を開始した参考計表 調査方式/インターネットモニター調査
Finasee編集部
「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。
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