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”国内初”時価総額60兆円超えのトヨタ自動車、投資するなら個別株式?それとも…?

Finasee / 2024年10月29日 8時0分

”国内初”時価総額60兆円超えのトヨタ自動車、投資するなら個別株式?それとも…?

Finasee(フィナシー)

トヨタ自動車は国内で最大の上場企業です。時価総額は2024年3月に国内初の60兆円に到達しました。初めて日本株に投資するなら、トヨタは有力な候補となるでしょう。

足元で進む円安も、トヨタへ資金を向かわせそうです。トヨタは円安で利益が増加する傾向にあり、2024年3月期は6850億円の増益効果がありました。

トヨタへの投資といえば、多くの人はトヨタ株式を買うことをイメージするでしょう。しかし、投資信託でもトヨタへの投資は可能です。時価総額の大きいトヨタは、日本株ファンドの多くで組み入れられると考えられます。

銘柄を選べば、投資信託でも高い比率でトヨタへ投資することが可能です。今回はトヨタへの投資割合が比較的高い投資信託を紹介します。

自動車の国内最大手 販売台数は4年連続で世界首位

投資信託の紹介の前に、まずはトヨタの概要を押さえましょう。

トヨタは国内最大手の自動車メーカーです。連結子会社にダイハツ工業と日野自動車、持分法適用会社はSUBARUを持ちます。持分法適用会社には、デンソーやアイシンといった世界的な部品メーカーも並びます。人気の車種が多く、2023年の新車販売台数は上位3位までをトヨタが占めました。

【国内の新車販売台数 上位5車種(2023年)】
・カローラ(トヨタ):19万4364台
・ヤリス(トヨタ):15万4870台
・シエンタ(トヨタ):13万2332台
・ノート(日産):10万2805台
・ルーミー(トヨタ):10万800台

出所:日本自動車販売協会連合会 新車統計データ

国内だけでなく、世界でも高い競争力を持ちます。グループの世界販売台数は2023年で1123万台となり、4年連続で世界首位になったとみられています。

直近の業績は大幅な増収増益です。前期と比べ売り上げは2割の増加、利益は倍増しています。先述の通り為替の影響もありますが、増益の多くは営業面の努力によって実現したとトヨタは説明しています。

【トヨタ自動車の業績(2024年3月期)】
・営業収益:45兆953億円(+21.4%)
・営業利益:5兆3529億円(+96.4%)
・純利益:4兆9449億円(+101.7%)
※()は前期比

出所:トヨタ自動車 決算短信

トヨタへ投資できるのは「自動車ETF」「コア30」など 特化型も候補

ここからは、トヨタへの投資割合が比較的高い投資信託を紹介します。

「NEXT FUNDS 自動車・輸送機(TOPIX-17)上場投信」は、東証で「輸送用機器」と「ゴム製品」に分類される銘柄へ投資するETF(上場投資信託)です。トヨタ株式の組入比率は約45%(2024年9月末時点)。100万円買うと、間接的に45万円分をトヨタに投資することとなります。

「コア30インデックス」は、TOPIX構成銘柄のうち、時価総額と流動性が特に大きい30銘柄へ投資する投資信託です。

国内最大の時価総額を持つトヨタは、TOPIX型のインデックスファンドでも高位に組み入れられると予想されます。コア30インデックスの場合、時価総額の大きい銘柄に絞ることで相対的にトヨタへの投資割合が上昇します。

「東海3県ファンド」は、愛知県・岐阜県・三重県に本社を持つ上場企業に投資するファンドです。組み入れる銘柄の基準は、時価総額と配当利回りです。豊田は愛知県に本社を持っており、上位に組み入れられています。なお、トヨタの予想配当利回りは約2.9%です(2025年3月期、2024年10月22日終値)。

【トヨタ自動車株式を組み入れる投資信託の例】

出所:各銘柄の月次レポート

なお、トヨタグループ全体に投資したいなら、「トヨタ自動車/トヨタグループ株式ファンド」が候補となります。特化型運用を行い、トヨタとそのグループ企業の株式へ集中的に投資する銘柄です。

【トヨタ自動車/トヨタグループ株式ファンドの組入上位5銘柄】
・トヨタ自動車:49.0%
・デンソー:17.9%
・豊田自動織機:9.6%
・豊田通商:7.3%
・SUBARU:5.0%

※2024年9月末時点
出所:トヨタ自動車/トヨタグループ株式ファンド 月次レポート

投資信託でもトヨタへ投資できる!ただしETFは証券会社のみ

トヨタ株式を買うだけがトヨタへの投資ではありません。投資信託を介せば、間接的にトヨタへ投資できます。もっとも、株式を直接買う方法と比べると、投資割合は低下することとなります。

なお、トヨタ株式とETFは証券会社でないと購入できません。銀行でトヨタへ投資するなら、そのほかの投資信託の活用を検討しましょう。

 

若山 卓也/金融ライター/証券外務員1種

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。

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