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【50代】金融商品の選び方ランキング! 「利回り重視」?「元本保証」? 資産が増えた人、減った人の違いは?

Finasee / 2024年10月31日 18時0分

【50代】金融商品の選び方ランキング! 「利回り重視」?「元本保証」? 資産が増えた人、減った人の違いは?

Finasee(フィナシー)

「増やす」よりも「減らさない」を重視する50代

金融商品を選ぶ基準について「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(金融広報中央委員会)※から50代の回答をランキングで見ていきましょう。単身者の結果からです。

※家計の金融行動に関する世論調査2023年(二人以上世帯、単身世帯、総世帯の各調査)

50代単身者が金融商品を選ぶ基準は「利回りが良いから」が約23%と、4人に1人ほどの割合となり、トップ。一方、2位は「元本が保証されているから」が約20%と拮抗。

40代までは「将来の値上がりが期待できるから」と「利回りが良いから」が1位、2位を競っており、そこに元本保証が割って入るのは50代以降から。やはり老後が現実的に近づく50代、徐々に元本確保にシフトしていることが調査データから如実に分かります。

50代の金融商品の選択基準(単身世帯)拡大表示

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数226)

1位    利回りが良いから    22.6%
2位    元本が保証されているから    19.5%
3位    将来の値上がりが期待できるから    19.0%
4位    少額でも預け入れや引き出しが自由にできるから    11.9%
5位    その他    11.5%

50代が世帯主の二人以上世帯ではもっと顕著です。金融商品を選ぶ基準1位は「元本が保証されているから」が23.0%。2位の「利回りが良いから」をわずかに上回っています。

3位の「将来の値上がりが期待できるから」は約15%。資産形成における“将来”は射程距離にあるため、「増やす」よりもむしろ「減らさない」ことを重視しているのでしょう。

50代の金融商品の選択基準(二人以上世帯)拡大表示

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数743)

1位    元本が保証されているから    23.0%
2位    利回りが良いから    20.2%
3位    将来の値上がりが期待できるから    15.1%
4位    少額でも預け入れや引き出しが自由にできるから    12.8%
5位    その他    11.4%

気になる実際の値上がりや利回りについてもみていきましょう。

【関連記事】【50代】金融資産保有額ランキング! 「3000万円以上」持っている人はどのくらい? 国のデータが示す驚がくの実態

50代は金融資産が「増えた人」4割、「減った人」2割

50代単身者の金融資産の増減は以下のとおりです。

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数226)

1位    変わらない    38.9%
2位    増えた    37.2%
3位    減った    23.9%

1年前と比べて資産残高が「増えた」50代単身者は約37 %、「変わらない」は約39%、「減った」は約24%。

二人以上世帯は「増えた」42%、「変わらない」約41%、「減った」約17%でした。

50代の人の金融資産は「増えた」もしくは「変わらない」人が8割、比較的好調だったようです。ただ「増えた」割合は、単身では20代~40代よりも少なく、二人上世帯では同等でした。先述の50代の金融資産の選び方基準で元本確保型が人気だったことも影響しているのかもしれません。

なお、調査期間は2023年6月23日~7月5日であり、その時点から1年前比という点に注意が必要です。

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数743)

1位    増えた    42.0%
2位    変わらない    40.6%
3位    減った    17.4%

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「資産が増えた理由」は「株式・債券の評価額アップ」
出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数84、複数回答)

1位    株式、債券価格の上昇により、これらの評価額が増加したから    42.9%
2位    配当や金利収入があったから    32.1%
3位    定例的な収入が増加したから    19.0%
4位    定例的な収入から貯蓄する割合を引き上げたから    16.7%

50代の単身者の金融資産が増えた理由1位は「株や債券の評価額増」で約43%。次いで「配当や金利収入があったから」が約32%で2位と、資産運用の成功が要因の模様。3位、4位は「収入増」、「貯蓄割合の引き上げ」が続きました。

二人以上世帯でもトップは「株や債券の評価額増」が約35%。2位は、単身者では3位だった「定例的な収入が増加したから」となり、約28%に上ります。以下、「配当や金利収入があったから」などが続きます。なお「相続、退職金等による臨時収入があったから」が6位(8%)にランクインしており、30代、40代と比較して2.5倍以上となっています。

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数312、複数回答)

1位    株式、債券価格の上昇により、これらの評価額が増加したから    34.6%
2位    定例的な収入が増加したから     27.6%
3位    配当や金利収入があったから    24.4%
4位    定例的な収入から貯蓄する割合を引き上げたから    19.2%

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単身者と家族ありで違う「資産が減った理由」

50代単身者の資産が減った理由1位は「定例的な収入が減ったので金融資産を取り崩したから」が約46%。2位「その他」、3位「株式や債券の評価額減」と続き、4位は「耐久消費財の支出」でした。一方で5位に「旅行、レジャー費用の支出」がランクインしており、楽しみにもお金を使うアクティブな50代単身者の姿が浮き彫りになっています。

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数54、複数回答)

1位    定例的な収入が減ったので金融資産を取り崩したから    46.3%
2位    その他    20.4%
3位    株式、債券価格の低下により、これらの評価額が減少したから    16.7%
4位    耐久消費財(自動車、家具、家電等)購入費用の支出があったから    14.8%
5位    旅行、レジャー費用の支出があったから    7.4%

二人以上世帯の資産が減った理由1位は単身と同様、「定収の減少による金融資産の取り崩し」が約42%と以下を大きく引き離しました。2位は「こどもの教育費用、結婚費用」が約26%。3位以降はばらけており、「その他」「耐久消費財の購入」が続きます。老後に向け、大型家電の買い替えなどを進めたのかもしれません。

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数129、複数回答)

1位    定例的な収入が減ったので金融資産を取り崩したから    41.9%
2位    こどもの教育費用、結婚費用の支出があったから    25.6%
3位    その他    16.3%
4位    耐久消費財(自動車、家具、家電等)購入費用の支出があったから    15.5%
5位    株式、債券価格の低下により、これらの評価額が減少したから    14.7%

50代は出口戦略に向け「減らさない&少しでも増やす」

50代のみなさんは徐々に運用商品を値動きの大きいリスク性資産から元本確保型へとシフトとさせている様子が伺えます。どんな商品が実際に選ばれているかは別記事にて解説しています。

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収入面でも役職定年など、頭打ち、減少に向かう傾向にあるとともに、その後に迎える定年、再雇用などを視野に、現状を維持しつつ、可能なら少しでも増やしたいという人も多いのではないでしょうか。

例えばNISA(少額投資非課税制度)は18歳以上なら利用可能で年齢の上限はありません。運用で得た利益に税金がかからないため、課税口座にある資産を徐々に売却し、以降はNISAでの投資のみに絞るなど、資産形成のラストスパートに向けた出口戦略を進めていく必要がありそうです。

<調査概要> 調査名/「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(金融広報中央委員会) 調査時期/令和5年6月23日~7月5日 調査対象/単身世帯:全国2,500世帯(20歳以上80歳未満で単身で世帯を構成する者)、二人以上世帯:全国5,000世帯(世帯主が20歳以上80歳未満で、かつ世帯員が2名以上)、総世帯:令和3年調査より二人以上世帯、単身世帯の調査方法が同一となったことから両調査の計数を合算する形で作成を開始した参考計表 調査方式/インターネットモニター調査

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。

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