【30代】金融商品の選び方ランキング!みんなの決め手は? 資産が「増えた人」「 減った人」の気になる理由も
Finasee / 2024年11月12日 12時0分
Finasee(フィナシー)
値上がり? 利回り? 30代が金融商品を選ぶ基準
金融商品を選ぶ基準について「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(金融広報中央委員会) ※から30代の回答をランキングで見ていきましょう。単身者の結果からです。
※家計の金融行動に関する世論調査2023年(二人以上世帯、単身世帯、総世帯の各調査)
30代単身者が金融商品を選ぶ基準1位は「将来の値上がりが期待できるから」が約3割でした。2位は「利回りが良いから」が2割と続きます。利回り(配当収入など)よりも値上がりによる売却益を狙って商品選びをしている人が多いようです。
以下、3位「少額でも預け入れや引き出しが自由にできるから」、4位「元本が保証されているから」と流動性や安全性を重視する商品選びが続きました。
30代の金融商品の選択基準(単身世帯) 拡大表示
出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数214)1位 将来の値上がりが期待できるから 27.1%
2位 利回りが良いから 22.0%
3位 少額でも預け入れや引き出しが自由にできるから 13.1%
4位 元本が保証されているから 12.6%
5位 その他 8.4%
一方、30代が世帯主の二人以上世帯が金融商品を選ぶ基準1位は「利回りが良いから」で5人に1人の割合でした。2位の「将来の値上がりが期待できるから」もほとんど差がない結果でした。
以下3位は「元本が保証されているから」17.0%と、単身世帯の「少額引き出し」といった利便性よりも、元本保証という安全性を優先する傾向が見られました。
なお5位の「取扱金融機関が信用できて安心だから」が70代に次いで高いのも特徴です。年代的に、住宅ローンなどを組む際に金融機関に相談するなど担当者との接点がある世帯も多いのかもしれません。
30代の金融商品の選択基準(二人以上世帯) 拡大表示
出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数464)1位 利回りが良いから 22.8%
2位 将来の値上がりが期待できるから 21.6%
3位 元本が保証されているから 17.0%
4位 少額でも預け入れや引き出しが自由にできるから 11.6%
5位 取扱金融機関が信用できて安心だから 8.4%
ところで実際に値上がりや利回りについてはどうだったのでしょうか。
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30代単身者の半数は金融資産が「増えた」
30代単身者の金融資産の増減は以下のとおりです。
出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数214)1位 増えた 55.6%
2位 変わらない 32.7%
3位 減った 11.7%
30代単身者は1年前と比べて資産残高が「増えた」人が半数以上。「変わらない」人が約3割、減った人は約1割でした。約9割が「増えた」か「変わらない」との回答で、30代単身者の資産運用は好調だったようです。
なお、調査期間は2023年6月23日~7月5日でしたのでその時点から1年前の状況との比較である点に注意が必要です。
二人以上世帯は金融資産が1年前と比べて「変わらない」「増えた」がそれぞれ約4割ずつ。「減った」は約16%でした。単身の方が増えた世帯が多く、二人以上世帯は比較的守りの運用を心掛けたのかもしれません。
出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数464)1位 変わらない 42.5%
2位 増えた 41.2%
3位 減った 16.4%
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単身者と家族ありで違う「資産が増えた理由」出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数119、複数回答)
1位 株式、債券価格の上昇により、これらの評価額が増加したから 45.4%
2位 定例的な収入が増加したから 34.5%
3位 配当や金利収入があったから 30.3%
4位 定例的な収入から貯蓄する割合を引き上げたから 26.9%
金融資産が増えた理由について、30代の単身者では、「株や債券の評価額増」が約半数で1位でした。続いて「定例的な収入が増加したから」、「配当や金利収入などの投資による資産増」が2位、3位を占めました。
一方、二人以上世帯の傾向は異なります。単身者では2位だった「定例的な収入が増加したから」がトップに。約43%と全年代でトップの割合でした。続いて「配当や金利収入があったから」が約34%。
単身者では、「株式や債券の評価額増」が2位と、積極投資による資産増の傾向が顕著でした。一方で二人以上世帯では家族がいることもあり、投資といえども配当などのインカムゲインという比較的、安定志向が見受けられる結果となりました。
出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数191、複数回答)1位 定例的な収入が増加したから 42.9%
2位 配当や金利収入があったから 33.5%
3位 株式、債券価格の上昇により、これらの評価額が増加したから 31.9%
4位 定例的な収入から貯蓄する割合を引き上げたから 28.3%
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「資産が減った」人の理由は?30代単身者の資産が減った理由は「定例的な収入が減ったので金融資産を取り崩したから」「株式、債券価格の低下により、これらの評価額が減少したから」「その他」が28%ずつと同率トップでした。
出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数25、複数回答)1位 定例的な収入が減ったので金融資産を取り崩したから 28.0%
1位 株式、債券価格の低下により、これらの評価額が減少したから 28.0%
1位 その他 28.0%
4位 土地・住宅購入費用の支出があったから 8.0%
4位 旅行、レジャー費用の支出があったから 8.0%
二人以上世帯の資産が減った理由も1位は「定収の減少による金融資産の取り崩し」でした。2位に「子どもの教育費用の支出」、4位に「扶養家族が増えたから」がランクインしているのが特徴といえそうです。
出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数76、複数回答)1位 定例的な収入が減ったので金融資産を取り崩したから 30.3%
2位 こどもの教育費用、結婚費用の支出があったから 25.0%
3位 耐久消費財(自動車、家具、家電等)購入費用の支出があったから 23.7%
4位 扶養家族が増えたから 19.7%
30代のみなさんは将来の値上がりや利回りを重視して運用商品を選ぶ傾向にあることが分かりました。年代的にもまだ若いため、運用期間が長くとれるメリットを生かしリスクを取った運用で資産形成を目指すのは理にかなっているといえそうです。
資産が増えた人の理由は収入増や好調な運用にあり、減った人は住宅取得や扶養家族が増えたなどの年代的な要因も見られます。来たる40代、50代に向け、今から長期的な目線で地道に資産形成を続けていくことがカギとなるでしょう。
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<調査概要> 調査名/「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(金融広報中央委員会) 調査時期/令和5年6月23日~7月5日 調査対象/単身世帯:全国2,500世帯(20歳以上80歳未満で単身で世帯を構成する者)、二人以上世帯:全国5,000世帯(世帯主が20歳以上80歳未満で、かつ世帯員が2名以上)、総世帯:令和3年調査より二人以上世帯、単身世帯の調査方法が同一となったことから両調査の計数を合算する形で作成を開始した参考計表 調査方式/インターネットモニター調査
Finasee編集部
「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。
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