【20代】金融資産保有額ランキング! 「500万円以上」ある人はどのくらい? どんな商品をいくら持っている?
Finasee / 2024年11月19日 18時0分
Finasee(フィナシー)
生活費以外に「金融資産」を持つ20代は6割
全国5000世帯を対象に金融資産や借入金、家計の状況などを聞いた調査「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(金融広報中央委員会)※から20代の回答をランキングで見ていきましょう。まずは「金融資産」についてです。
※家計の金融行動に関する世論調査2023年(二人以上世帯、単身世帯、総世帯の各調査)
20代の金融資産の有無(総世帯)
出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※総世帯、実数720)保有している 57.8%
保有していない 42.2%
20代の約6割が金融資産を「保有している」、約4割が「保有していない」と答えています。そもそも金融資産とは、運用資金や将来に備えた預貯金、投資用の株式や投資信託といった有価証券などのことと調査では定めています。生活費として日常的に出し入れする、あるいは引き落としに備えて持っている現金や預貯金などは除外されています。
20代の3割が投資信託を持っている続いて具体的に「どんな金融商品を持っているか」が気になるのではないでしょうか。
20代保有金融商品ランキング(総世帯)拡大表示
出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※総世帯、実数720、複数回答)1位 預貯金(ゆうちょ銀行の貯金を含む) 91.7%
2位 投資信託(MRF、MMF、REITなどを含む) 24.7%
3位 株式 19.0%
4位 積立型保険商品(生保・損保) 13.9%
5位 個人年金保険 10.7%
20代の保有金融商品ランキング1位は9割以上の人が持っていると答えた「預貯金」でした。続いて2位の「投資信託」は4人に1人が持っているとのこと。3位は「株式」で19.0%、続いて4位「積立型保険商品(生保・損保)」13.9%、5位「個人年金保険」10.7%。「いずれも保有していない」という人は8.2%でした。
なお、このデータは単身世帯と二人以上世帯を併せた結果です。二人以上世帯に限ると、順位は1位「預貯金」、2位「投資信託」と変わりませんが、3位が「積立型保険商品(生保・損保)」23.4%となり、以下4位「株式」18.1%、5位「個人年金保険」17.5%となります。家庭を持っているかいないかで保険商品の保有割合が違うというのは納得の結果かもしれません。
【関連記事】【20代】みんなの年収ランキング! 平均はいくら? ボーナスがある人は何割? 貯蓄事情も知りたい”リアル”
20代は「何万円」持っている? 単身と家族ありでは意外と違う続いて20代の人が「持っている金融資産の金額」についてです。単身世帯と二人以上世帯それぞれのランキングを見てみましょう。まずは単身世帯からです。
20代の金融資産保有額ランキング(単身世帯)
出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数308)1位 100万円未満 40.9%
2位 100万~200万円未満 19.5%
3位 200万~300万円未満 9.4%
4位 300万~400万円未満 8.8%
5位 500万~700万円未満 7.1%
結果は「100万円未満」という人が最も多く約4割で1位。続いて2位「100万~200万円未満」約2割、3位「200万~300万円未満」、4位「300万~400万円未満」がそれぞれ約1割ずつ。
意外なのが5位で「500万~700万円未満」が約7%と、間の「400万~500万円未満」4.5%を飛ばしてトップ5にランクインしたこと。これは同じ20代でも二人以上世帯とは異なる結果です。なお、500万円以上持っている人は約14%でした。
また、金融資産保有額の平均は219万円。中央値(※)は103万円となっていますので、こちらの方が実感に即しているかもしれません。
※数値データを並べた時に中央に来る値のこと
「20代家族あり」の家は平均200万円持っている一方、20代が世帯主の二人以上世帯を見ていきましょう。
20代の金融資産保有額ランキング (二人以上世帯)
出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数108)1位 100万円未満 34.3%
2位 100万~200万円未満 15.7%
3位 200万~300万円未満 13.0%
4位 300万~400万円未満 7.4%
4位 400万~500万円未満 7.4%
ランキングの結果は「100万円未満」という世帯が最も多く34 .3%で1位、続いて2位「100万~200万円未満」15.7%、3位「200万~300万円未満」13.0%と徐々に金額が上がっていきます。4位は「300万~400万円未満」「400万~500万円未満」が同率の7.4%でした。
また、金融資産保有額の平均は403万円となっており、上記の層以降が平均を押し上げていると見られます。中央値は171万円となりました。
単身世帯と二人以上世帯とでは、持っている金融資産額に倍近い開きがありました。二人以上世帯の方が家族がいる分、多めとなっているのかもしれません。
なお、「500万円以上」の世帯を合計すると約16%。うち約5%は「2000万円以上」が含まれます。
【関連記事】【20代】金融商品の選び方ランキング!みんなの決め手は? 資産が「増えた人」「 減った人」どっちが多い?
単身は投資信託や株式で運用、家族ありは保険を重視続いて持っている金融資産の内訳、「何をどのくらい持っているのか」についてもランキングを見てみましょう。
単身世帯、二人以上世帯ともにトップは「預貯金」となりましたが、2位以下は大きく傾向が異なります。まずは単身世帯から。持っている金融資産の内訳は以下のようになりました。
20代の金融商品(種類別)保有額ランキング(単身世帯)
出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数308)1位 預貯金(定期性預貯金含む) 118万円(うち定期性預貯金26万円)
2位 投資信託 37万円
2位 株式 37万円
4位 生命保険 8万円
5位 金銭信託 5万円
単身世帯の金融資産の平均は219万円と前述しましたが、そのうち半分は「預貯金」が占めています。一方で「投資信託」、「株式」が37万円で同額2位。4位は「生命保険」、5位は「金銭信託」でした。金銭信託とは信託銀行等で取り扱う運用商品。預貯金との違いは元本保証がないこと、投資信託との違いは運用資産が基本的に値動きのない低リスク資産ということです。
20代の金融商品(種類別)保有額ランキング(二人以上世帯)
出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※世帯主20代かつ金融資産保有世帯、実数108)1位 預貯金(定期性預貯金含む) 170万円(うち定期性預貯金54万円)
2位 生命保険 76万円
3位 損害保険 53万円
4位 投資信託 51万円
5位 株式 27万円
二人以上世帯の金融資産の平均は403万円と前述しましたが、そのうち1位は「預貯金」で170万円(うち定期性預貯金54万円)を占めています。以下、2位「生命保険」76万円、3位「損害保険」53万円、4位「投資信託」51万円、5位「株式」27万円でした。
二人以上世帯では投資信託や株式といった値動きのある運用商品より、保障を重視した保険商品の方が選ばれています。こちらも家族がいる分、保険商品で万が一に備える様子が伺えます。生命保険で比較しても、単身者(8万円)とは実に10倍近い金額の差があります。
【関連記事】【20代】ほしい金融商品ランキング! 預貯金で慎重派、株式で積極派、どっちが多い? 目標額は?
20代は時間が最大の味方!「長期積立分散」で資産形成を同じ20代でも単身者と家庭を持っている世帯では預貯金額や投資している商品に大きな違いがあることが分かりました。
資産形成における20代のメリットは、まだまだ先が長いこと。年収もこれから伸びていくことを考えれば、ほかの世代と比較して時間を味方に付けた投資信託などの「長期」「積立」「分散」の効果が見込まれやすい年代ともいえます。20代のうちから家計管理に目を配り、お金の心配なく働いて生活できる「ファイナンシャル・ウェルビーイング」な毎日を目指していきましょう。
<調査概要> 調査名/「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(金融広報中央委員会) 調査時期/令和5年6月23日~7月5日 調査対象/単身世帯:全国2,500世帯(20歳以上80歳未満で単身で世帯を構成する者)、二人以上世帯:全国5,000世帯(世帯主が20歳以上80歳未満で、かつ世帯員が2名以上)、総世帯:令和3年調査より二人以上世帯、単身世帯の調査方法が同一となったことから両調査の計数を合算する形で作成を開始した参考計表 調査方式/インターネットモニター調査
Finasee編集部
「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。
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