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【年金】60歳からいくら増やせる? 保険料を納めていなかった夫婦が検討する「受給額アップの方法」

Finasee / 2024年11月21日 11時0分

【年金】60歳からいくら増やせる? 保険料を納めていなかった夫婦が検討する「受給額アップの方法」

Finasee(フィナシー)

年金は保険料の納付実績により計算されます。60歳になっても保険料を払って年金を増やすことがまだまだ可能ですが、計算のルールがありますので、事前に知っておきたいところでしょう。

「1カ月納付で1700円アップ」という情報

自営業者の信二さんと幸恵さん夫婦はともに59歳。誕生月も近く、2人ともまもなく60歳を迎えます。将来の年金がもう少し増えないものか気になる信二さんと幸恵さん。インターネットの情報を見ると、「65歳からの老齢基礎年金の満額は年間81万6000円(2024年度)、40年(480月)納めた場合にこの額になります。つまり、1カ月納めると年額1700円ずつ増える計算です」とのことでした。

「816000÷480=1700」と電卓で確認し「なるほど」と思った信二さんと幸恵さん。国民年金保険料が2024年度は月額1万6980円、2025年度は月額1万7510円。5年(60カ月)分納めると100万円ちょっとかかりますが、年額10万2000円(1700円×60カ月)の老齢基礎年金が増えるとなると、65歳から10年間受給することで払った保険料にほぼ等しい額になる計算です。

信二さんは「俺、若い頃国民年金の保険料払っていなかったんだよ。ほら、全部で8年6カ月(102月)も未納がある」「昔の保険料は今から納められないけど、60歳から65歳になるまで国民年金保険料は任意に納められるらしい。老齢基礎年金を満額にするのは無理でも5年間(60月)納めたら、10万2000円増えるってことだよな」と幸恵さんに言います。

幸恵さんは「10年だったら75歳か。私も若い頃納めていない期間があったからなぁ。全額免除してもらって、それが合計96月も……。私も60歳以降も国民年金保険料払って老齢基礎年金増やしたいな」と思うようになります。

10年かかる夫と15年かかる妻

1カ月納付で1700円増やせるという話も聞いた信二さんと幸恵さんは、任意加入する前に、任意加入して払う保険料のことや将来の年金受給のことを年金事務所に確認することにしました。

その年金給付の窓口で、信二さんは「1人分で5年間だと保険料は100万円ちょっと、増える年金は年間10万円。10年で回収できる計算なんですよね?」と担当職員に確認します。

その職員は「信二さんはそのような計算になりますね。5年分納めると保険料は100万円かかりますが、年額10万2000円増えますから65歳から10年間、つまり75歳まで老齢基礎年金を受け取れば、払った額と同じくらいになります」と回答します。

しかし、その職員は続けて「けど、幸恵さんは10年でなく15年かかりますね」との驚きの事実を告げます。「え? なんで私はそんなにかかるの?」と幸恵さんはショックを受けます。

信二さんは10年で回収できる計算なのに、なぜ幸恵さんは違うのでしょうか。

●幸恵さんだけが保険料の回収に“15年”かかってしまう理由とは? 後編【“65歳まで国民年金加入”で受給額アップを目指すはずが…59歳女性が見落としていた「年金ルールの落とし穴」】で詳説します。

※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。

五十嵐 義典/ファイナンシャルプランナー

よこはまライフプランニング代表取締役、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®認定者、特定社会保険労務士、日本年金学会会員、服部年金企画講師。専門分野は公的年金で、これまで5500件を超える年金相談業務を経験。また、年金事務担当者・社労士・FP向けの教育研修や、ウェブメディア・専門誌での記事執筆を行い、新聞、雑誌への取材協力も多数ある。横浜市を中心に首都圏で活動中。※2024年7月までは井内義典(いのうち よしのり)名義で活動。

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