1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

企業型確定拠出年金のことがよく分からないまま運用しています…利益を出すにはまず何から始めるべきですか?

Finasee / 2024年11月19日 11時0分

企業型確定拠出年金のことがよく分からないまま運用しています…利益を出すにはまず何から始めるべきですか?

Finasee(フィナシー)

<今さらギモン>

「会社の企業型確定拠出年金について、詳しいことが分からないままなんとなく運用を続けてきました。NISAで投資知識が多少増えたこともあり、運用を見直したいです。利益を出すためには何から始めたらいいのでしょうか?」

企業型確定拠出年金で利益を出すコツ、それは「利益を出してくれる商品を選べるかどうか」にかかっています。そしてそのような商品を選ぶには、前準備として「自分はどれくらい利益を出したいのか」「そのためにどのような運用をしたいのか」を考えることがポイントになります。本稿では、その理想の運用を考える時のヒントとして、誰でも簡単に自身の考えを取り組める3ステップを紹介します。

ファイナンシャル・ウェルビーイング・マネジメント編集部作成

※運用管理機関とは、確定拠出年金制度において運営や管理を担う専門機関のこと。運営管理業務を行うためには、厚生労働大臣および内閣総理大臣の登録が必須となる。

ステップ① 自分のリスク許容度を知る

最初に自身のリスク許容度をチェックしてみましょう。多くの場合、会社から企業型確定拠出年金の案内をされたタイミングで教材(冊子等)が配布されています(※)。その中に含まれている「リスク許容度診断シート」を活用して、自分は運用に対してどれくらいのリスクまで耐えられるのかを確認しましょう。
※企業によっては資料配布だけでなく、集合型セミナーや動画などによる投資教育が提供されており、その中でリスク許容度診断を行う場合があります。

簡易的に調べる場合はインターネットで「リスク許容度 診断」などと検索して出てくる診断テストを利用する方法もあります。

それらの診断の結果、「自分は思っていたよりリスク許容度が低かった」などと診断前の自分の考えとのギャップが分かることもあります。もし本来のリスク許容度を自覚しないままハイリスクの運用をしてしまうと、想定外の損失にストレスを感じてしまうことも……。初めに客観的に判断できる方法で確認しておくことが大切です。

ステップ② 株式と債券の比率を決める

続いて株式と債券の比率を決めていきますが、そもそもなぜこのステップが必要か、2つの前提知識をおさえておきましょう。

<なぜ、長期・積立・分散投資が必要?>

長期投資:市場の短期的な変動に左右されず長期的な成長を目指すことで、リスクを抑えられる
積立投資:定期的に一定額を投資することで市場のタイミングに依存しない平均取引価格を維持し、リスクを分散させられる
分散投資:異なる資産クラス(株式、債券など)や地域(全世界、先進国、国内など)に投資することで、特定の市場や資産の下落に対するリスクを軽減できる

<リスク・リターンと株式比率の関係>

資産を預貯金100%で持てば増減がほとんどない。一方、株式100%で持てば利益を出してくれる可能性は高くなるが、その分、リターンがマイナスになる可能性も高くなる。このリターンのブレを抑えるためには、株式と債券を組み合わせて運用することが必要となる。

※参考:【資産運用は「年代に適した株式比率」を知れば迷わない! 20代・30代が持つべき株式の割合は…】

これらの前提知識を踏まえ、企業型確定拠出年金ではリターンのブレを抑えるために株式と債券を組み合わせた運用を第一に考えます。

具体的な比率は判断に迷うところですが、ステップ①で取り組んだリスク許容度診断で推奨される「運用スタイル」と「ポートフォリオ(金融資産の組み合わせ)」を参考にすると良いでしょう。

<リスク許容度で分かる運用スタイルとポートフォリオのイメージ>

リスク許容度が高めの「超積極タイプ」
→例:株式85%、債券15% など

リスク許容度がそこそこの「バランスタイプ」
→例:株式50%、債券45%、元本確保型5% など

リスク許容度が低めの「安定志向タイプ」
→例:株式17%、債券64%、元本確保型19% など

ステップ③ 自分にあった運用コースを考える

最後は、自身の考えにあった運用コース(商品の選び方)を考えます。企業型確定拠出年金では大きく2種類の考え方があるので、自身の運用スタイルや性格にあわせて選択を行いましょう。

①個別商品を組み合わせる・・・株式、債券、その他(金、REITなど)の各対象資産から、個別の商品を組み合わせることで自由度高くポートフォリオを作成できる。個別商品とは食事で例えると単品料理のようなもの

②バランス型商品から選ぶ・・・バランスよい配分で手軽に分散投資が可能。バランス型商品とは食事で例えると定食のようなもの

***
 

運用を始める前に自分の考えを整理しておけば、企業型確定拠出年金の最初の難題である“利益を出すための商品選び”が非常にスムーズに進みます。企業型確定拠出年金の運用商品ラインナップを見て判断に迷ってしまったという方は、まず前準備の3ステップから取り組んでみてはいかがでしょうか。

●企業型確定拠出年金の運用商品のラインナップ見て知らない商品名に戸惑った方も多いのでは? どんなラインナップからでも自分の望む商品を探し出すためのコツは、次回記事【企業型確定拠出年金で投資信託を選びたいのですが、知らない商品名ばかりです。どうやって判断すべきですか?】で詳説します。

ファイナンシャル・ウェルビーイング・マネジメント編集部

「ファイナンシャル・ウェルビーイング・マネジメント」は、事業会社の経営企画・人事部門向けの専門誌です。職場領域(職域)を通じた従業員への金融知識普及を目的とした、ファイナンシャル・ウェルビーイング・マネジメントに関する情報をお伝えします。人事部門で「福利厚生・報酬・企業年金」等の実務に携わる方々の声を元に、従業員エンゲージメントの向上につながる「実用性の高い記事」を作成、掲載。人的資本経営への高度化に資する情報を届けています。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください