20代・30代の貯蓄・投資事情をのぞき見！約8割「将来が不安」解消のため必要な毎月の貯蓄額・投資額とは？

Finasee（フィナシー）

毎月の貯蓄額は2万ぐらい？ もっと多い？ 気になる結果は

20代や30代は、結婚や出産、マイホーム購入などのライフイベントで、出費がかさむ世代だ。みんな月々どれぐらいためているのだろうか。

ライフネット生命調べ（対象1000人）によれば、毎月貯蓄をしている人は約7割（72.5％）いて、金額は次のとおりとなった。

出所：ライフネット生命保険株式会社「毎月の貯蓄と将来に関するアンケート調査」

月々の貯金額は、全体平均で「2.4万円」という結果に。1年間で「約30万円」（28.8万円）たまる計算だ。

世帯年収ごとに詳しく見てみよう。「400～800万円未満」は全体平均に近い「2.5万円」で、「800万円以上」だと「3.8万円」に増える。一方で「400万円未満」だと「1.3万円」という結果になった。

資産形成のための投資については、約半数（51.1％）が「毎月行っている」と回答。月々の平均投資額は「2.0万円」だった。

出所：ライフネット生命保険株式会社「毎月の貯蓄と将来に関するアンケート調査」

さらに細かく見てみると、月々の投資額も世帯年収ごとに異なっている。「400～800万円未満」は、やはり全体平均に近い「2.1万円」。そして「800万円以上」だと「3.5万円」に増え、「400万円未満」だと「0.9万円」と減っている。

いずれの世帯年収にも共通するのが、“貯蓄と投資がほぼ同額である”ということ。両者を同じくらい重視している傾向が見て取れる。「超低金利」が続く中、預金の利息だけで資産を増やすことは難しい。柔軟に投資を取り入れている世帯が多いということだろう。

約7割が「10年後が想像できない」、今こそ打ちたい有効な手は？ 

物価高や円安の進行など、何かと将来を見通しづらい状況が続いている。貯蓄や投資をしていても、「今のペースでゆとりある老後を過ごせる額の資産が形成できるのか？」と不安を抱く人も多いのでは。

同アンケートでは、将来に対する不安についても質問。次のとおりの結果となった。

出所：ライフネット生命保険株式会社「毎月の貯蓄と将来に関するアンケート調査」

「将来に不安がある」と答えた人が8割超（83.7％）も。10人に8人が、何らかの不安を抱えているということが分かる。

同調査では、不安を感じる理由についても質問。20代で目立つのが“収入の少なさ”だった。

例えば、「インフレが進み賃金が増えず、日々の生活がさらに辛くなる」（29歳・男性）、「経済的な不安。今でぎりぎりなのに結婚や出産したら暮らしていけるのか」（28歳・女性）といった声が上がっている。

30代は、“出費の多さ”に不安を感じている模様。「育児にお金がかかるから経済的不安がある」（33歳・女性）、「老後資金や両親の介護」（35歳・女性）などの声が寄せられていた。

さらに同調査では、「10年後、あなた自身がどうなっているか想像できますか」という質問も。

出所：ライフネット生命保険株式会社「毎月の貯蓄と将来に関するアンケート調査」「生活の満足度」が高い人、貯蓄と投資額はいくら？ 

最後に、「満足度」についても見ておこう。「現在の生活の満足度」に関する調査結果は、次のとおりとなった。

出所：ライフネット生命保険株式会社「毎月の貯蓄と将来に関するアンケート調査」

全体のうち約４割（44.3％）が、「満足している」という結果に。将来に対する漠然とした不安はあるものの、日々の生活にはある程度満足している様子が見て取れる。

そして興味深いのは、やはり貯蓄額や投資額によって満足度が変わること。金額が上がるにつれて満足度も上がっていくのだ。

例えば、月々の貯蓄額が「0円」で「満足」と答えたのは29.1％。金額が上がるにつれて数字は大きくなり、「5万円以上」は60.9％と倍増している。

投資額についても傾向は同じだ。投資していない人だと満足しているのは35.6％。投資額が増えると満足度が上がり、「5万円以上」は60.8％にも達している。

ここまで見てきた結果から見えてくるのは、「最も将来への不安がなく」「現在の生活に満足している」のは、毎月の貯蓄と投資がそれぞれ「5万円以上」の世帯だということ。もちろん世帯年収によってかけられる費用は異なるだろうが、1カ月あたり「貯蓄5万円＋投資5万円」が一つの目安になりそうだ。

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40～50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。