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野村證券のランキングで「S&P500」を抑えて売れ筋トップに立った“あのファンド”が選ばれる理由とは?

Finasee / 2024年12月18日 7時0分

野村證券のランキングで「S&P500」を抑えて売れ筋トップに立った“あのファンド”が選ばれる理由とは?

Finasee(フィナシー)

野村證券の投信売れ筋ランキングの2024年11月は、トップに「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型」がランクアップし、前月トップだった「野村インデックスファンド・日経225(愛称:Funds-i 日経225)」は第2位に後退。また、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Bコース(為替ヘッジなし)」も順位を上げた。順位の変動が乏しい中で、アクティブファンドである「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」の上昇が目立った。

 ◆売れ筋「常連ファンド」の順位に変動なし

「野村インデックスファンド・日経225(愛称:Funds-i 日経225)」がトップの座を譲ったとはいえ、第3位の「eMAXIS S&P500インデックス」、第4位の「eMAXIS 日経225インデックス」は順位をキープしている。また、アクティブファンドでも前月第5位の「野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)」やバランス型の「のむラップ・ファンド」はしっかりと順位をキープしており、野村證券の売れ筋ファンドの「常連」は引き続き人気があることに変わりがない。これらの銘柄群が上位をキープしているということは、市場全体に対する大きな見方には変化がないということだろう。

また、9月に新規設定され前月第6位の「野村ブラックロック世界優良企業厳選ファンド Bコース」も第6位をキープ。純資産残高は12月になって500億円の大台に届きそうになっている。新興国を含む世界の株式約3000銘柄を投資対象とし、独自の4つの基準(強力なマーケットポジション/構造的な優位性/圧倒的な利益創出力/卓越した経営陣)で銘柄を絞り込み、長期にわたって優位性が継続すると確信を持てる「最高の銘柄」のみを20~30銘柄に厳選してポートフォリオを組む。米国株の中から成長株を厳選する「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」に対して新興国を含む全世界ベースの厳選投資型のアクティブファンドとして、どこまで存在感を示せるのが注目されるファンドだ。

◆なぜ「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」なのか?

「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」の人気が高まっている背景には、史上最高値を更新し続ける米国株価指数「S&P500」に対する警戒感があるのではないだろうか。長期の平均上昇率が年7%~10%程度である「S&P500」が直近1年間では約40%も値上がりしている。しかも、特段に業績が大きく伸びたということでもなく、PER(株価収益率)の拡大を伴う株高になっている。こういった行き過ぎた株価が何らかのショックで急落する、または、ほとんど上昇せずに調整を続けるようなことが起こるのではないかという警戒感だ。

たとえば、「S&P500」では11月末時点の組み入れ上位は「アップル」(組み入れ比率6.9%)、「エヌビディア」(同6.4%)、「マイクロソフト」(6.0%)、「アマゾン」(3.7%)、「メタ・プラットフォームズ」(2.4%)と続く。また、今や『政治銘柄』と化して米大統領選挙後に急騰した「テスラ」も第7位(1.8%)に入っている。全組み入れ銘柄数は503銘柄だ。これに対し、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」は50銘柄でポートフォリオを構築し、組み入れ上位は「マイクロソフト」(7.4%)、「アマゾン」(7.1%)、「エヌビディア」(6.3%)、「メタ・プラットフォームズ」(5.3%)、「VISA」(4.7%)となる。

「アップル」のPERは40倍超、PBR(株価純資産倍率)は65倍超であり、「マイクロソフト」はPERが約38倍、PBRは12倍台、「アマゾン」もPERは78倍超だがPBRは11倍台となっている。「アップル」や「テスラ」を「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」では評価していない。その他、時価総額はIT大手企業にかなわないものの「VISA」や「コストコ」、「ホーム・デポ」、「ユナイテッドヘルス」などが組み入れ銘柄のトップ10に入っている。IT一辺倒ではない、これからの米国経済を見据えた銘柄選択、また、ポートフォリオにおけるウエート付けを行っていることがうかがえる。

このように、単に時価総額が大きいという理由で集められた500もの銘柄に投資するのではなく、企業調査の専門家が良いと判断した少数の銘柄に厳選投資する方が安心感があると考える投資家が増えてきている。それが「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信」の人気として浮き彫りになっているのだろう。

執筆/ライター・記者 徳永 浩
 

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。

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