2024年「最も気になったお金ニュース」ランキング 「新NISA」「円安」を押さえた堂々の1位は?
Finasee / 2024年12月17日 12時0分
Finasee(フィナシー)
「新NISA」や「円安」を抑えて最も関心が高いお金ニュースは?
今年はどんな「お金ニュース」への関心が高かったのか。今回参考にするのは、三井住友銀行が20代~40代の男女600人を対象にした調査。
出所:三井住友銀行 「2024年総振り返り お金に関する意識調査」結果をみると、回答率が最も高いのは「食品・日用品等の値上げ」で44.5%。やはり物価高騰を挙げる人が多かった。6位の「郵便料金や配送料の値上げ」も同じ文脈だろう。2位は「円安の加速」で36.5%。一時1ドル160円を超え、輸入品を通じた物価高騰の原因の1つになるなど、1位との関連もありそうだ。
同率で2位は「新NISA開始」。9位の「日経平均株価 史上最高値の更新」とも相まって、多くの人が投資デビューを果たすきっかけになったのではないか。
約8割の人が物価高騰を実感気になるニュース1位は「食品・日用品等の値上げ」だったが、実際に物価高騰を感じている人はどのくらいいるのだろうか。
出所:三井住友銀行 「2024年総振り返り お金に関する意識調査」調査によれば、「実感している」(=「実感している」+「やや実感している」)と回答した人は80.7%と多数に上った。
物価高騰をきっかけに何か取り組みを始めた人もいるだろう。回答率が最も高かったのは「食費、日用品など生活費の見直し」で35.7%。「ポイ活」が27.7%、「割引クーポンの利用」が25.2%で続く。
ポイントやクーポンを活用するなど、なるべく生活の質を落とさないように、うまくやりくりしている人が多いようだ。
定番の趣味を抑えてマネー関連の取り組みが上位に習い事やスポーツなど、今年新たに何かを始めた人もいるだろう。実はそこにも世相が反映されているようだ。
出所:三井住友銀行 「2024年総振り返り お金に関する意識調査」調査によれば、最も回答率が高いのは「ポイ活」で32.8%。「投資信託(新NISA)」が23.8%、「ウォーキング・ランニング」が10.8%と続く。趣味の定番であるウォーキング・ランニングを抑えて、マネー関連の取り組みが1位と2位を独占する結果に。
実際に取り組んだ人からの評価も高かったようで、「やってよかったこと」としても「ポイ活」の回答した人は48.8%と最多。「投資信託(新NISA)」が34.2%で続くなど、順位は同じだった。収入の補完や節税などが比較的簡単にできる手軽さが支持されているかもしれない。
知識や情報の不足が投資を始めるハードルに新NISAが投資を始めるきっかけになったという人も多いだろう。実際、調査でも「新NISAをきっかけに金融投資を始めた」と回答した人が53.4%と半数を超えた。
出所:三井住友銀行 「2024年総振り返り お金に関する意識調査」そもそも投資を始める背景には何があるのだろうか。結果を見ると、最も回答率が高いのは「老後資金を貯めるため」で43.8%。僅差で「資産形成・資産運用のため」が42.6%。「預金よりも利回りが良さそうだと思ったため」が31.7%で続く。
出所:三井住友銀行 「2024年総振り返り お金に関する意識調査」公的年金制度への不安などから、自分で老後資金を準備する必要性を感じている人が多いことがうかがえる。さらに昨今の物価高騰による財産の目減りを防ぐためにも、預金より利回りが高い投資への注目が高まっているようだ。
一方で投資に踏み出せない人も少なくない。調査によれば、投資に踏み出せない理由として回答率が最も高かったのは「どのように始めたらいいか分からない」で32.6%。「資産が減るなどリスクへの不安」が30.5%、「投資の勉強の仕方が分からない」が27.7%で続く。投資の場合、どの資産を、どれくらい、いつ買ったらいいか、など考えないといけないことが多くある。元本割れの怖さも相まって、投資を始めるハードルになっているようだ。
「証券口座からの引き落とし」はもはや主流ではない?積立投資を行う場合、積み立て代金は従来だと証券口座から現金を引き落とす方法で支払うことが多かった。しかし最近は別のやり方も増えているようだ。調査でも、最も回答率が高いのは「クレカ積立(クレジットカード利用)」で59.6%。2位だった「証券口座からの引き落とし」の50.6%を上回り、今や積立投資の支払い方法の主流になりつつある。
出所:三井住友銀行 「2024年総振り返り お金に関する意識調査」一方でポイ活の流行から、貯めたポイントを投資に使う人も増えているようで、「ポイント利用」は30.9%と3番目に多かった。18.5%だった「電子マネー利用」と合わせて、今後も利用者が増えるかもしれない。
実際にやってみると投資へのイメージは変わる投資と言えば昔はお金持ちが行うイメージもあった。調査でも、投資を始める前にもっていたイメージとして回答率が高かったのは「お金に余裕がある人がやるもの」で34.3%。「知識がない人は損をする」が32.8%、「資産が減ることや損することが怖い」が30.2%、「まとまったお金が必要そう」が29.1%と続く。いずれもあまりプラスのイメージではない。
出所:三井住友銀行 「2024年総振り返り お金に関する意識調査」しかし実際に投資をやってみた後だと、「投資額を増やしたい」が35.5%、「資産や利益が増えていくことが嬉しい」が33.2%、「金融や資産運用の知識をつけたい」が32.1%だった。いずれも前向きなイメージが上位を占めている。
Finasee編集部
「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。
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