【アルハラ退職】忘年会の罰ゲームで何杯もお酒を強要され…退職を決意させた上司の“恐怖の行動”
Finasee / 2025年1月9日 19時0分
Finasee(フィナシー)
これから新年会のシーズンです。
会社内で親睦を深めるのを楽しみにしている人もいれば、すでに気が重くなっている人もいるでしょう。アルハラ(アルコールハラスメント)という言葉が一般的に使われるようになり、各企業の対策も進んでいるようですが、いまだに「アルハラ退職」はかなりの数に上ります。
「え、こんなことで辞めるんですか? イヤならイヤとひと言いってくれればよかったのに……」
これは「飲み会が苦痛だから辞めたい」というある依頼者の言葉を、上司に伝えたときの反応です。
アルハラをしている上司は、よかれと思っていることが大半です。自分の話を素直に聞いてくれる若い人たちを集め、お酒を飲むのは楽しいでしょう。しかし、部下も同じように楽しんでいるとは限りません。どこからアルハラと定義するかはむずかしい線引きですが、「イヤ」と言えない部下を誘うだけでハラスメントに該当する場合もあります。
「ただのスキンシップ」「飲み会では普通なのかもしれない」「飲み会のあと、強引にタクシーに乗り込んできて、宿舎で関係を迫られました」
こう相談してきたのは大手企業で働いていた松居智子さん(仮名・25歳)です。
新卒で入社した会社は激務で有名でしたが、リクルーターからも事前に説明はあり、入社前から覚悟はできていました。それよりも専門知識を生かせ、人から感謝される仕事に、やりがいを感じ、充実した日々を送っていました。
しかし、松居さんにはひとつだけ気がかりがありました。
それは男性上司から頻繁に飲み会に誘われることです。「大事な仕事の話がしたい」「メンバーの絆を深めるため」など、断りにくい雰囲気のなかで誘ってきます。
男性上司は酔うと決まって、松居さんの頭をなでたり、腰に手を回してきたりしてきます。飲み会の参加者は、上司が個人的に声をかけるため、いつも固定されたメンバー。有能な上司で、仕事もでき、部下の失敗もフォローしてくれるようです。松居さんも仕事ができるようになったのは上司が丁寧に教えてくれたからだと感謝していました。だからこそ、飲み会での上司のハラスメントがエスカレートしても、誰も止められなかったようです。
松居さんはあまりお酒が強くない体質であり、さらに大学生活がコロナ禍と重なっていたこともあり、これまでほとんど飲み会に参加した経験はありません。さらに上司は父親ほど年も離れていたので、ハラスメントの被害にあっていても、「ただのスキンシップ」「飲み会では普通なのかもしれない」と思考停止に陥っていました。
次第に、松居さんは週末が訪れるのを憂鬱に感じ始めます。「飲みに行こう!」と上司から誘われるかもしれないと思うだけで、体調を崩すようになりました。テレワーク申請や有休をつかい、どうにか飲みに誘われそうな日に上司と会うのを避けていました。
しかし、仲のよかった同僚の送別会で事件は起きます。上司は奥の席に松居さんを座らせ、罰ゲームで何杯もアルコールを強要してきました。そのたびに、上司は店員に「焼酎、濃いめで」と注文していたようです。
酔いつぶれた松居さんを心配し、同僚はタクシーを呼んでくれました。しかし、帰宅しようとする松居さんのタクシーに、上司が強引に「心配だから、介抱したい」と相乗りしてきたのです。
●アルハラ被害に悩む松居さんが退職するまでの経緯は、後編【「女性の相談員はいらっしゃいますか…」必死のアルハラ被害の訴えも、女性幹部のあぜんとする“開き直り”】で詳説します
※プライバシー保護のため、内容を一部脚色しています。
谷本 慎二/アルバトロス代表取締役、退職代行モームリ代表
1989年、岡山県生まれ。2007年に神戸学院大学へ入学。2012年に東証一部上場の大手接客・サービス業に入社し、入社5年でエリアマネージャー昇格。2022年2月1日に株式会社アルバトロスを設立し、退職代行事業「退職代行モームリ」を開始。退職代行の利用者は2万2000人を超える。メディア取材(TV、雑誌、新聞、海外メディア含む)は400社以上を受け、離職率低下のための講演会依頼も多数。また、著書として『退職代行業者が今すぐ伝えたい!Z世代が辞めたい会社』を出版。
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