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まるで泥棒が入ったような光景に姉絶句…実家荒らしの犯人である妹が告白した「まさかの現状」と義弟の“裏の顔”

Finasee / 2025年1月14日 19時0分

まるで泥棒が入ったような光景に姉絶句…実家荒らしの犯人である妹が告白した「まさかの現状」と義弟の“裏の顔”

Finasee(フィナシー)

<前編のあらすじ>

丹羽久美子さん(仮名)は名古屋市の自動車部品会社の経理部に勤務しています。ひとり娘が大学生になり子育ては一段落しましたが、今度はひとり暮らしをしていた母親の認知障害が進み、グループホームに入居することになりました。

丹羽さんの妹は外科医と結婚し都内のタワーマンションに住んでいます。現在は専業主婦ですが、高齢になった母親の世話を一切手伝おうとしません。

ところが、実家の片付けに出向いた丹羽さんが母親のタンス預金を300万円ほど発見した話をすると、妹は丹羽さんに無断で実家に帰り、母親が使っていたブランドバックやアクセサリーなどを持ち出してしまいました。

●前編【タワマンでセレブ生活を送る外科医夫人のはずが、一体なぜ…? 姉が驚愕した妹の「思いがけない行動」】

実家に寄り付かず、母親の世話を押し付けてくる妹

私は岐阜県出身で、今は名古屋の自宅に夫と娘と3人で暮らしています。

父は10年前に亡くなり、郷里の実家でひとり暮らしをしていた母が認知障害になって、2024年の秋からグループホームに入居しました。

その際、実家で母の荷物をまとめていると、引き出しやタンスの中などあちこちから郵便局の封筒に入った現金が出てきて、総額で300万円近くになりました。物忘れが激しくなっていた母は、近所の郵便局でお金を下ろし、それをしまい忘れていたのでしょう。

母から生活資金を入れてある口座の通帳や印鑑、キャッシュカードは預かっていましたが、それでも物入りな時期に思いがけない“臨時収入”で助かったと思いました。そんな安心感もあって、都内に住む妹に母のグループホームへの入居を連絡する際に軽い気持ちで“タンス預金”の話をしたのでした。

3歳下の妹は大学の看護学部を卒業した後、看護師として働いていた病院で出会った外科医と結婚して都内のタワーマンションに住んでいます。結婚後にセラピストの資格を取り、一時はサロンも開いていましたが、今は特に仕事をしていないようです。

子供もいないので自由になる時間はいくらでもありそうに思えますが、「忙しい」と言ってほとんど実家には寄り付かず、帰省は数年に一度程度。高齢の母親の世話はほとんど私に任せきりでした。

ところが、“タンス預金”の話を聞いた妹は思いがけぬ行動に出たのです。

タンス預金の存在を知った妹がまさかの行動に…

妹に電話をしてから半月ほどして私が実家を訪れると、家中が惨憺たる状態になっていました。棚やタンスの引き出しは軒並み開かれ、畳の上には中から引き出した衣類や書類が散乱しています。まさに、泥棒が入った後はこんな感じなのかという惨状でした。

しかし、私にはそれが妹の仕業であることがすぐに分かりました。

用心深い私は実家を後にする時には必ず施錠します。そして、実家の鍵を持っているのは私と妹だけなのです。

何を考えてるの! 思わず頭に血が上り、妹を問い詰めようとスマートフォンを手に取りました。しかし、ここは冷静に妹が何をしようとしたのか見極めなければと思い直し、家からなくなっているものを分かる限りリスト化しました。

妹が持ち去ったのは、母が若い頃に使っていたブランドバッグやゴールドのアクセサリーなどでした。私が前回探しきれなかった“タンス預金”も多少はあったかもしれません。

けれど、母の通帳や証券類は私が預かって名古屋の自宅に保管していたので無事でした。

その日の夜に妹のスマートフォンにかけましたが、案の定、応答しませんでした。自分がしたことが私にバレたのを察したのだと思います。メールやLINEに「連絡して」とメッセージも送りましたが、なしのつぶてでした。

妹は昔から無鉄砲で時々とんでもないことをやらかします。とはいえ、その実は傷つきやすく臆病で、両親や友人などとトラブルを抱えた時は決まって「お姉ちゃん、助けて」と頼ってきたものでした。

そもそも、東京のタワーマンションでセレブな生活を送っているはずの妹が、実家で家探しをする理由が分かりません。これは何かあると思い、その週の土曜日、家族には「東京の友達に会いに行く」と言って妹の自宅に向かいました。

妹が隠していた驚きの現状とは

マンションのロビーでインターフォンのボタンを押すと、出てきたのは義弟でした。私の突然の来訪にさぞや驚いたことと思います。妹はそれ以上に驚いたはずで、案の定、「ロビーで待ってて」と言うといきなり通話を打ち切りました。急襲作戦成功です。

5分もしないうちに下りてきた妹は、「近くにホテルがあるから、そこのロビーで話さない?」とエントランスで人待ちをしていたタクシーに私を押し込みました。

久しぶりに会った妹は相変わらず髪型やネイルにお金をかけている様子でしたが、少しやつれた感じで、アルコールのにおいがしました。

眉をひそめて「昼間から飲んでいるの?」と尋ねると、「お姉ちゃんには関係ないでしょ」といらついた声が返ってきました。

連れていかれたのは、2~3年前にできたばかりの外資系ホテルのラウンジでした。注文したコーヒーが運ばれてくるまで、2人とも押し黙ったままでした。

先に沈黙を破ったのは妹の方でした。

「勝手なことして悪かったと思ってる。でも、ホントに大変だったの」

相変わらず一方的な物言いに腹が立ち、強い口調で問い詰めました。

「どうしてあんたが泥棒みたいな真似をする必要があるわけ?」

これ以上隠し事はできないと思ったのでしょう。妹は、義弟に内緒で7桁のカードローンを抱えていたことを打ち明けたのです。

「お姉ちゃんが言ってた“タンス預金”も70万円くらいあった。バッグは型が古くて二束三文だったけど、金がすごく値上がりしていて、指輪やネックレスが150万円くらいになった」

とはいえ、妹の中にも申し訳ないと思う気持ちはあったのでしょう。

「あのネックレス、お母さんが入学式や卒業式の時にいつもつけてたやつだよね」

「お祖母ちゃんからもらったものだからって大事にしてた。それを分かっていながら売り飛ばしたわけね?」

「それくらい大変だったんだよ。お姉ちゃんには分からないだろうけど」

妹の口調は、子供の頃、私に言い訳をした時と全く一緒でした。

美容医療の詐欺がきっかけで借金が膨れ上がってしまった

借金のきっかけは美容医療の詐欺だったようです。友人から紹介された都内のクリニックで高額契約を結んだ直後、そのクリニックが閉院。計画倒産でした。

妹には200万円のローン契約だけが残されました。あっけに取られているうちに雪だるま式に借金が膨らみ、一時は250万円近くになっていたそうです。義弟に内緒でウーバーイーツやタイミーで小銭を稼いだものの、焼け石に水だったとか。

「でも、お母さんの持ち物売ったおかげで完済できるメドが立った」

どうして義弟に相談しなかったのか尋ねると、妹は目に涙を浮かべてこう言いました。

「そんなことバレたら、『バカ女』って離婚されちゃうよ。若い彼女いるし」

今度は私があっけにとられる番でした。妹は日常的に義弟から言葉の暴力を受けていたようです。さらに、義弟は20代の看護師を愛人にしていてそれを隠そうともせず、実はその日もこれから二人で旅行に出かけるところだったのでした。

消化器外科医の義弟はいつも笑みを絶やさず物言いも穏やかで、医者たる者かくあるべしという感じの人です。その義弟が家庭内では妻を罵倒し堂々と愛人を囲っているパワハラ&モラハラ夫だったとは想像もつきませんでした。

妹には、「看護師やセラピストの資格を持っているんだから、その気になればいつでもやり直せる」、「場合によっては名古屋や岐阜で暮らしてもいいんじゃないの?」と話しましたが、どれだけ心に響いたかは分かりません。

あれから3カ月。新しい年が始まりましたが、妹からは何の連絡もありません。母のホームに通うたびに、妹の悲しげな顔を思い出します。

※個人が特定されないよう事例を一部変更、再構成しています。

森田 聡子/金融ライター/編集者

日経ホーム出版社、日経BP社にて『日経おとなのOFF』編集長、『日経マネー』副編集長、『日経ビジネス』副編集長などを歴任。2019年に独立後は雑誌やウェブサイトなどで、幅広い年代層のマネー初心者に、投資・税金・保険などの話をやさしく、分かりやすく伝えることをモットーに活動している。

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