【プロが解説】アカデミー賞、エミー賞受賞、キャラクタービジネスでも世界を圧倒! 日本のコンテンツが生成AIと共に夢あるエンターテインメント発展することを期待
Finasee / 2025年1月19日 7時0分
Finasee(フィナシー)
コンテンツにおける日本IP(知的財産)の高い競争力
日本のコンテンツ産業は、ゲーム、アニメを中心に、世界的にも存在感が高まっていますが、昨年は、以前にも増して存在感が際立った年でした。
第96回アカデミー賞(2024年)で、「ゴジラ-1.0」が日本映画として初めて視覚効果賞を受賞、宮崎駿監督作「君たちはどう生きるか」が長編アニメーション賞を受賞しました。
第76回エミー賞(アメリカの優れたテレビ番組などに贈られる)では、俳優の真田広之さんがプロデュースと主演を務めたドラマシリーズ「SHOGUN 将軍」がドラマ部門の作品賞、主演男優賞など18の賞を受賞しました。
言わずと知れた日本のコンテンツは、日本の主要な輸出産業です。「CESA ゲーム産業レポート2024」によると、2022年のデータで、コンテンツ産業の海外輸出額は4.7兆円(その内訳として、ゲーム2.8兆円程度、アニメ1.4兆円程度)に達します。
また、日本経済新聞(2024年12月30日)によると、世界のキャラクターにひもつく累積収入(メディアミックス作品の誕生から2023年まで)は、1位 ポケモン、2位 ハローキティ、6位 それいけ!アンパンマン、8位 少年ジャンプ/ジャンプコミックス、9位 マリオ、など世界トップ10の半数は日本発のIP(知的財産)となっています。
ゲーム、アニメなどのコンテンツは、子供の時に親しんだ層が大人になってもファンを続けるなか、ファン年齢層が広がり、コンテンツが長寿化しています。
また、IPホルダーは、コンテンツを、テレビ放送、劇場映画公開、動画配信、マーチャンダイジング、トレーディングカード、フィギア、イベントなどさまざまな形で拡散し、熱心なファンのコミュニティーをつくっていきます。
コンテンツの長寿化の一例として、「名探偵コナン」のシリーズは、1996年からテレビアニメを放送、劇場映画版は1997年に第一作公開で、昨年に27作目が公開されましたが、熱心なファンの広がりで、映画興行収入は2022年から毎年過去最高を更新中です。
また、日本のコンテンツは、定額の動画配信で過去作を含め世界中の人々が安価に容易にアクセスできる環境になったことや、劇場映画公開の波及力も大きく、海外での認知度が高まっています。
世界のインターネット利用者は増加基調で2023年で50億人を超えています。
「Newzoo-Global-Games-Market-Data-July-2023」によると、世界でのゲームプレーヤーは33.8億人、その内訳は、モバイルで28.6億人、PCで8.9億人、コンソール(家庭用ゲーム機)で6.3億人です。米動画配信大手ネットフリックスの世界の有料会員数は拡大基調で、2024年9月末で2.8億人(前年同期比14%増)となっています。
ゲームやアニメなどコンテンツ産業は、ファンとのエンゲージメントを高めていく一方、テクノロジーの進化に順応し成長してきました。
ゲームは、ゲーム専用機の高性能化に対応し、また、スマホの登場でモバイル向けのゲームアプリの開発に対応し、大きな市場を生み出しました。アニメについても、高精細化などや動画配信への対応も進めています。
今後の注目は生成AIです。ゲームやアニメなどコンテンツ産業にとってリスクでもありチャンスにもなりえますが、世界で50億人を超えるインターネット利用者向けに、夢のある新しいエンターテインメントが生まれることを期待します。
上野 武昭/コモンズ投信運用部シニア・アナリスト
山一證券、WestLB証券、CLSA証券など国内外証券の調査部に23年間、ロイター編集局に3年間、アナリストとして在籍。証券会社とニュースメディアの視点から企業を調査。2013年6月にコモンズ投信に入社。
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