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「S&P500」と「オールカントリー」、あわせ持ちはアリか? その場合の注意点は…

Finasee / 2025年1月31日 11時0分

「S&P500」と「オールカントリー」、あわせ持ちはアリか? その場合の注意点は…

Finasee(フィナシー)

現在50代、60代の方は、忙しい日々のなか、また「貯金が一番」という親世代からの刷り込みによって、資産形成について考える機会がなかった人も多いのではないでしょうか。

しかし、近年の物価上昇、将来の年金給付の目減りといった環境の変化に伴い、投資の必要性は高まっています。今からでも間に合うのかという不安もあるでしょうが、生命保険会社を経て、独立した工藤将太郎氏は「ポイントを押さえれば、50代・60代からでも、投資でしっかり老後資金」をつくれると話します。

そこで工藤氏に初心者におすすめの投資信託を詳しく紹介してもらいます。(全4回の3回目)

●第2回:全世界に分散投資できるのが魅力の「オールカントリー」、現状は60%以上の投資が1国に集中しているワケは?

※本稿は、工藤将太郎著『老後のお金の不安をなくす50代・60代からの新NISA』(秀和システム)の一部を抜粋・再編集したものです。

世界経済をリードする米国へ投資

米国は最先端技術と革新をもって常に成長し、世界経済をリードしてきました。革新に満ちた企業が次々と生まれ、育ち、積極的に株式公開し、あっという間に超巨大企業に成長していく構図があります。株式市場は常に成長し、株価も基本的に上昇トレンドです。多くの人々が、これから先何十年も強い米国経済を確信し、米国株式に投資しています。

S&P500とは?

S&P500(S&P500種指数)は、米国の代表的な株価指数の1つです。米国のS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出しており、ニューヨーク証券取引所や、NASDAQに上場および登録されている銘柄の中から、市場規模、流動性、業種などを勘案して選ばれています。米国株式市場全体の時価総額に対し約80%を占めており、米国市場全体の動きを反映しているといえます。時価総額の大きいマイクロソフトやアップルなどの割合が多く、また時価総額の変動があると組み入れ割合も変わります。

S&P500とMSCI ACWI、どちらを選べばよい?

MSCI ACWIは全世界の株式の加重平均であるのに対して、S&P500は米国に集中投資しています。米国の大企業が世界経済を牽引する今は、S&P500の運用成績は好調です。MSCI ACWIと比較すると、S&P500のほうが全体として、リターンが大きくなっています。

MSCI ACWIをベースにした広範な分散投資が基本ですが、米国の経済成長の恩恵を受けたリターンをさらに狙いたいという人は、S&P500にも一部投資し、米国の比率をより高めるのもよいでしょう。ただし、状況に応じて割合を調整する必要があります。

どちらのインデックスファンドも、為替変動リスクがある点は要注意です。

 老後のお金の不安をなくす50代・60代からの新NISA
 

著者名 工藤将太郎

発行元    秀和システム

価格 1,650円(税込)

工藤 将太郎/クレア・ライフ・パートナーズ代表取締役社長

1983年大分県大分市生まれ。西南学院大学経済学部卒業後、日本生命保険相互会社に入社。クライアント企業の人事部、財務部や各営業セクションとのリレーションシップマネジメント業務に従事。主に外資系金融機関(証券・銀行・投資顧問)や、私立大学学校法人の確定拠出型企業年金、弔慰金制度などの福利厚生制度の構築を担当。2012年起業し、株式会社クレア・ライフ・パートナーズを設立。

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