利用者が選ぶiDeCo取り扱い証券会社ランキング、2年連続となった総合1位の決め手と口コミは?
Finasee / 2025年1月22日 12時0分
Finasee(フィナシー)
老後資金をつくる心強い制度がiDeCo
まずはiDeCo(イデコ)を知らない人のために仕組みを簡単に説明しておこう。iDeCoは20歳以上60歳未満で公的年金の受給要件を満たしている人(第2号被保険者など一部は65歳未満)なら原則加入できる私的年金制度。
毎月お金を出して、あらかじめ自分で決めた運用商品を買い付けていく仕組みだ。運用商品には定期預金など元本が確保されるものもあるが、各種証券会社の人気商品を見ると投資信託など価格が変動するものが選ばれていることが多い傾向にある。人気の理由の一つは長期的に預金を上回る利回りが期待できる点にあるだろう。
iDeCoの大きな特徴は節税効果。まず掛金の全額が所得控除となる。所得控除とは、簡単に言うと税金を計算する際の所得から「差し引かれるもの」。つまり所得控除が多いと税負担は減る。iDeCoの掛金は毎月払っていくものなので、累積すれば節税効果も相当な額になる。
前編:【実際に満足しているネット証券ランキング 1位は業界最大手のどちら?利用者の口コミも紹介】
また投資で得られる配当金や売却益には通常であれば20.315%の税金がかかるため、手取りは減ってしまう。しかしiDeCoで運用しているならば、運用益には税金はかからない。運用による利益額が大きいほど節税効果も大きくなる。
メリットが多いiDeCoだが注意点もある。老後資産を形成するという制度の目的から、支払った掛金は原則60歳まで自由に引き出せないのだ。もっとも、簡単に引き出せてしまってはなかなか資産が形成できないという人もいるだろう。見方を変えれば、着実に老後資金を準備するための制度ともいえる。毎月の収入と支出を考慮して、無理のない範囲で掛金額を決めるといいだろう。
今回参考にするのは株式会社oricon MEによるiDeCoで現在運用を行っている20歳~64歳の男女4214人を対象にした調査。「申込み手続き」「取扱商品」など5項目からiDeCoを取り扱う証券会社8社を評価してランキングを作成。総合評価も行っている。さらに年代別や属性別といった切り口でも評価しているので、自分に近い条件で見比べることも可能だ。
まずは総合ランキングから。総合1位はネット証券業界の最大手であるSBI証券が獲得。2年連続の快挙だ。評価項目別では、前回2位だった「情報提供」が順位を上げて初の1位に。もともとネット証券として豊富な商品ラインナップを誇る同社だが、iDeCoでもその実力を発揮。「取扱商品」では2年連続1位と継続的に高評価を得ている。また年代別では「20代」で3年連続、「50代」で2年連続の1位。職業別でも「公務員」で3年連続の1位になるなど安定感が高い。
調査に寄せられたコメントを見ると、「取扱商品の種類が多く、希望する商品があった」(50代・女性)といった運用商品の豊富さを評価する声。また情報提供の観点で、「運用状況がサイトのマイページで確認しやすい。NISAと同じ証券会社で運用できるのも良い」(30代・女性)という人もいた。
出所:2025年 満足度の高い『ネット証券』『iDeCo 証券会社』ランキング(オリコン顧客満足度®調査)総合2位はサポートでも強みの老舗「松井証券」総合2位に輝いたのは松井証券だ。ネット証券ではおなじみだが、第三者機関から表彰されるなど充実したサポートでも定評がある。評価項目別でも、前回2位だった「サポート体制」が順位を上げ、初の1位になるなど、実績を裏付ける結果となっている。
出所:2025年 満足度の高い『ネット証券』『iDeCo 証券会社』ランキング(オリコン顧客満足度®調査)また年代別では、「40代」部門で初の1位を獲得。さらに職業別でも「会社員」で2年連続1位になるなど、継続して高い評価を得ている項目が多い。
寄せられたコメントでも問い合わせを評価するものがあり、「問い合わせがすぐつながり、対応もとても丁寧だった」(30代・女性)という声があった。また同社ではiDeCoで取り扱う投資信託を全てポイント還元の対象にしていることから、「松井証券だけ、iDeCoにも独自のポイント制度ができた点も良かった」(40代・男性)と歓迎する人もいた。
楽天証券が総合3位を獲得総合3位は楽天証券。評価項目別では、「申込み手続き」「サイトの使いやすさ」の2項目で1位を獲得した。「申込み手続き」は2年連続4度目、「サイトの使いやすさ」は4年連続5度目と安定して高い評価を得ている。また年代別では「30代」で初の1位となった。
調査に寄せられたコメントからは、「iDeCoに関しては、申し込み手続き後に会社への確認が必要なのでどうしても時間がかかってしまうが、楽天証券の手続きはスムーズだった」(40代・男性)など、やはり申込み手続きの点で高評価の声。またホームページの表示について、「サイトが見やすく、特定口座やNISA口座と一緒に管理できる。商品もバランスよく揃っている」(30代・男性)といった声も聞かれた。
Finasee編集部
「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。
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