実際に満足しているネット証券ランキング １位は業界最大手のどちら？ 利用者の口コミも紹介

Finasee（フィナシー）

総合1位は業界最大手のネット証券

今回参考にするのは株式会社oricon MEによるネット証券会社で取引を行う18歳～84歳の男女1万4674人を対象にした調査。「口座開設・特典」「取引手数料」「取扱商品」など全9項目でネット証券26社を評価しランキング化。最終的に総合評価を行っている。また投資スタイル別、レベル別などさまざまな切り口からも評価しているので、自分に近い条件でよりピンポイントに比較することも可能だ。

最初に総合ランキングから見ていこう。調査によれば、総合1位に輝いたのはSBI証券と楽天証券。ネット証券の業界最大手の両社、調査結果は同点だった。評価のポイントは何か。それぞれ詳細を見ていこう。

同点１位のSBI証券、利用者が評価したポイントは？

まずはSBI証券から。同社は2023年から3年連続、16度目の総合1位という実績となった。

項目別では「取引手数料」は2年連続、「システムの安定性」は3年連続の1位。また特に「取扱商品」の評価は高く、2015年から10年連続で1位だ（2017年は発表なし）。

部門別では、投資スタイルのうち「デイトレード」「中・長期トレード」、運用商品のうち「国内株式」でいずれも3年連続で1位。同社は外国株式にも力を入れているが、「外国株式」では前回2位から順位を上げ、初めて1位に輝いた。利用形態別「PC」でも2022年から4年連続の1位になるなど、継続して高評価を得ている項目が多い。

調査に寄せられた口コミでは、多様な運用商品に対して「取り扱う商品の種類や商品取扱数がネット証券の中で一番多い点が良かった」（40代・男性）、という声。

また継続的なサービスのリニューアルを評価して、「最初は分析しにくいし、よくわからないと思っていたが、段々改善されているのを実感する」（40代・女性）といった声もあった。

出所：2025年 満足度の高い『ネット証券』『iDeCo 証券会社』ランキング（オリコン顧客満足度®調査）同点１位の楽天証券、利用者が評価したポイントは？

同点で総合1位だったもう1社が楽天証券だ。楽天グループの証券会社として、楽天ポイントなど経済圏をフル活用した戦略を展開。2年連続、通算4度目の総合1位を獲得した。

評価項目別では「口座開設・特典」「取引のしやすさ」「分析ツール」「資産管理」「情報提供」の5項目で1位に。特に「口座開設・特典」「分析ツール」は4年連続の1位。さらに「取引のしやすさ」「情報提供」は2021年から5年連続の1位になるなど、複数の項目で高い評価を得ている。

部門別では、投資スタイルのうち「スイングトレード」で3度目の1位。またレベル別では「初心者」部門でも4年連続1位になるなど安定感がある。特に運用商品別では、ネット証券でも屈指の取り扱い本数などもあってか、「投資信託」が初の1位に輝いた。利用形態別では「スマホサイト」で4度目、「スマホアプリ」で2019年から7年連続の1位など、スマートフォンで強みがあるところも特徴的だ。

調査に寄せられた口コミも見てみよう。

「つみたてNISAに投資する際にカード決済ができたり、ポイントを利用したりできる点が良かった」（50代・女性）、など、やはり楽天経済圏との連携が魅力的とする声。

また投資初心者への丁寧なアプローチがよかったとして、「手軽に開設して始められた。頻繁に商品に関しての記事が出るからそれを見て参考にできる」（40代・女性）という人もいた。

出所：2025年 満足度の高い『ネット証券』『iDeCo 証券会社』ランキング（オリコン顧客満足度®調査）サポートでも定評のある松井証券が総合3位

総合3位は松井証券が獲得した。評価項目別では「問い合わせ」が2023年以来の1位を獲得。またサポート別でも「コールセンター」部門で、2022年の同部門の調査開始以来、初めて1位に輝いている。もともと同社のサポートは第三者の評価機関から高い評価を得ており、今回の調査でもそれを裏付ける結果となった。

寄せられた口コミでは、「ネット取引にもかかわらず電話問い合わせがスムーズで、相談内容を言葉で簡単に説明してくださり、安心して取引ができた」（30代・女性）、「注文方法が分かりやすい。低額取引の手数料が安かった。問い合わせへの回答が早い」（50代・男性）、など問い合わせを評価する声が複数あった。

●後編【iDeCo取り扱い証券会社ランキング、２年連続となった総合１位の決め手と口コミは？】では、iDeCo利用者の満足度が高い証券会社のランキングと口コミを詳解する。

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40～50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。