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「管理職になって良かった派」と「辞めたい派」はどちらが多い? 実態と本音が明らかに【管理職のリアル】

Finasee / 2025年1月23日 12時0分

「管理職になって良かった派」と「辞めたい派」はどちらが多い? 実態と本音が明らかに【管理職のリアル】

Finasee(フィナシー)

管理職の満足度を調査! 係長と本部長でこんなに違う?

管理職になり給与が上がるということは、会社におけるステップアップを意味する。しかし近年では、職場のハラスメント問題や働き方改革といった課題もあり、「管理職になりたくない」と考える人も増えているようだ。

実際のところ管理職になった人は、昇進をどう捉えているのだろうか。株式会社マイナビが800人の管理職を対象にアンケート調査を実施。「管理職になって良かったと感じるか?」と尋ねたところ、約6割(60.8%)が「良かった」と感じていることが分かった。

注目すべきは、管理職の役職ごとに回答に差がある点だ。調査結果を役職別に分けると、次のような傾向が見られる。 

出所:株式会社マイナビ「管理職の悩みと実態調査」

係長・チーム長クラスでは「良かった」と感じている人は、約半数にとどまる。一方で本部長クラスだと、8割に達するという結果に。役職が上がるほど、「管理職になって良かった」と感じる人が多い傾向にあることが分かる。

さらに同アンケートでは、「管理職になって良かったこと」を自由回答で質問。「部下の成長に喜びを感じる」「自分の課を持ってある程度自由な采配ができる」「給料面での余裕で家庭も安定する」などの声が挙がった。やりがいや自己実現の喜びと同時に、やはり金銭面での満足度も高いようだ。

「管理職になって良かった」は年収次第? 収入と満足度の関係

では管理職になると、年収はどう変わるのだろうか。同アンケートの結果を見ると、年収が上がったのは約8割(80.6%)に及ぶ。

なお変化額の中央値は「100万円増」。中央値であるため、平均値と違って極端な値の影響を受けにくい。管理職への昇進は同調査の対象者の多くにとって、約100万円の収入アップにつながったと捉えて良さそうだ。

出所:株式会社マイナビ「管理職の悩みと実態調査」

興味深いのが、“年収変化”と“満足度”の相関関係だ。「管理職になって良かった」と回答した人の年収中央値は700万円、一方で「良かったと思わない」人は550万円という結果に。その差は150万円と開いており、管理職に昇進して満足するか否かは、給与が大きく影響している可能性がある。

なお、管理職としての変化は年収アップのように、必ずしも全てがプラスではない。その様子を示すのが次のアンケート結果だ。

出所:株式会社マイナビ「管理職の悩みと実態調査」

管理職になってからのネガティブな変化に関する質問において、最も多かった回答は「仕事の比重が増えた」(75.8%)。さらに仕事量の増加と関連してか、7割近い人(68.9%)が「心身の健康が損なわれた」と回答している。

さらには「プライベートや家族との時間を楽しめなくなった」(55.4%)、「転職を考えるようになった」(43.5%)との回答も。心身や私生活とのバランスに苦慮しながら、管理職をまっとうしている人が少なからずいるようだ。

管理職ならではの悩み、解決につながる方法は? 

管理職になると、どのような悩みと直面するのだろうか。気になる結果は次のとおり。

出所:株式会社マイナビ「管理職の悩みと実態調査」

管理職としての悩みは、「マネージャー業務の負荷が高い」(28.1%)が最多。年収がアップする一方で求められる責任が重くなり、業務負担が増す様子が見て取れる。

さらに「パワハラなど、ハラスメントと言われるのを避けたい」(27.0%)、「部下が成長しない・成長が遅い」(24.0%)と続き、「孤独感を感じる」(17.8%)、「部下を信頼できない」(15.6%)といった切実な悩みも。部下育成や人間関係の難しさに苦労している様子がうかがえる。

こうした状況を受けてか、同アンケート結果によれば、昇格を希望する人は約半数(50.9%)にとどまる。次長、課長、係長・チーム長の各クラスでは、「管理職を辞めたい」と考えている人も約2割いることが分かった。

では企業として、「管理職という働き方も良い」と感じてもらうために、どのような取り組みができるだろうか。ヒントとなるのが次のアンケート結果だ。

出所:株式会社マイナビ「管理職の悩みと実態調査」

「希望するサポートや制度の変更」に関する質問で、回答が最も多かったのは「管理職手当の増額(支給)」(40.1%)。そして次に「残業手当の支給」(21.6%)が挙がった。この結果からは、管理職としての努力が正当に評価される仕組みが重要であると推測される。

企業としては、手当の増額や残業手当の支給といった金銭的サポートを検討することで、管理職の負担感を軽減し、モチベーションの向上につなげることができるのではないだろうか。

ここまで見てきたように、管理職への昇進は年収アップが期待でき、資産形成を進めるにあたっても有効な手段となりそうだ。ただしその一方で、管理職ならではの悩みと直面するという現実もある。働く側と企業の双方が課題を共有し、管理職の負担を軽減するための適切なサポート制度を整備することが、双方にとってより良い未来を築くカギとなるだろう。

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。

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