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1位はグローバル分散ファンド、AIを使ったロボ運用も急上昇(24年12月のバランスファンド)

Finasee / 2025年1月30日 6時30分

1位はグローバル分散ファンド、AIを使ったロボ運用も急上昇(24年12月のバランスファンド)

Finasee(フィナシー)

三菱アセット・ブレインズが発表する「投信マーケット概況」で「複合資産(バランスファンド)」に分類されるファンドの2024年12月の月次資金流入額トップは前月に続いて「あおぞら・新グローバル分散ファンド(限定追加型)2024-10」になった。前月2位の「のむラップ・ファンド(普通型)」は第2位にとどまり、第4位から第3位に順位を上げた「のむラップ・ファンド(積極型)」と共に上位を占めた。前月第3位だった「Tracers S&P500ゴールドプラス」は第9位に後退。「ROBOPROファンド」が第9位から第5位にジャンプアップした。

 ◆ロボット運用のファンドの順位がジャンプアップ

資金流入額でトップの「あおぞら・新グローバル分散ファンド(限定追加型)2024-10」は10月31日に設定され、設定後に1年をかけてリスク資産を積み上げて目標とするポートフォリオ(先進国株式50%、新興国株式10%、先進国債券40%)に着地する。信託期間は約5年間という比較的短い期間でもあり、リスク資産に投資することに不慣れな投資家にも支持されたものと考えられる。純資産残高は12月30日時点で約356億円になった。

第5位に浮上した「ROBOPROファンド」は、AI(人工知能)による相場予測に基づき、非常に機動的かつ大胆に投資対象資産の組入比率を変動させて運用するファンド。ファンドマネジャーなど人間による判断を排除し、参照する様々なデータに応じてあらかじめプログラミングされた売り買いの判断シグナルに応じて、組み入れ対象にしている8つのETF(米国株式、先進国株式、新興国株式、米国債券、ハイイールド債券、新興国債券、不動産、金)を機動的に売り買いしている。同ファンドを設定・運用しているSBI岡三アセットマネジメントが2025年1月に出したレポートによると、同ファンドを設定した2023年12月28日から2025年1月15日までの期間で、同ファンドの年率リターンは24.8%で「S&P500」(トータルリターン、円換算ベース)の36.0%、「世界株式指数:MSCI ACWI Gross Total Return USD Index(円換算)」の28.8%には劣るものの、年率リスクは低く、最大ドローダウンも抑制できたという結果になった。リスクを抑えた運用を求める投資家の受け皿の1つになりそうだ。純資産残高は1月21日に300億円を超えた。

◆パフォーマンス上位には「トヨタグループ」「東南アジア」など

月次パフォーマンスランキング(ETF、DC専用、SMA専用、公社債投信等を除く)のトップは「トヨタグループ・バランスファンド」の9.59%、「ベトナム・ASEAN・バランスファンド」の5.22%、「フィデリティ・ターゲット・デートFベーシック2070」の5.03%、「同2065」の4.95%、「同2060」の4.86%となった。

「トヨタグループ・バランスファンド」は、トヨタグループの株式と、グループ各社が発行する社債等に投資するファンドで、先行きの市場見通しによって株式と債券への投資比率を機動的に見直している。12月末時点で過去1年間のトータルリターンが10.3%であり、12月にトヨタ⾃動⾞、豊⽥⾃動織機、SUBARUなどトヨタグループ企業の株価が上昇した影響が強く出た。

「ベトナム・ASEAN・バランスファンド」は、インドシナ地域株式マザーファンド、および、ASEAN地域債券マザーファンドに投資し東南アジア地域の成長を運用成績に取り込むことをめざしている。12月の成績は、ベトナム株が現在フロンティア市場に区分されているものを新興国市場へ格上げされる見込みが高まったことから上昇したことなどが、基準価額の上昇につながった。

「フィデリティ・ターゲット・デートFベーシック」は、目標とする運用を終了する年にファンドの運用資産をほぼ国内短期債券等の短期金融商品にすることをめざして、設定時に組み入れた国内・先進国・新興国株式と世界債券の比率を時間の経過とともに、徐々に組み入れ比率を落としていく運用を行う。「2070年」をターゲットとしたファンドでは、2024年11月末現在で「米国株式」に57.1%、「国内株式」に15.2%、「新興国株式」に14.9%、「欧州株式」に8.3%などという比率で投資している。「2060年」をターゲットとしてファンドは、「米国株式」に55.8%、「国内株式」に15.1%、「新興国株式」に13.8%、「欧州株式」に8.4%など「2070年」と比較して株式の組み入れ比率が低くなっている。この組み入れ比率の差がパフォーマンスに影響している。株式の組み入れ比率が高い方が、より高いパフォーマンスになっている。

執筆/ライター・記者 徳永 浩

Finasee編集部

「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。

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