多様化するインド株ファンド、デジタル経済予測150兆円のインパクトでテック株集中型も登場!(24年12月の新興国株ファンド)
Finasee / 2025年1月29日 6時30分
Finasee(フィナシー)
三菱アセット・ブレインズが発表する「投信マーケット概況」で「エマージング株式型(新興国株式型)」に分類されるファンドの2024年12月の月次資金流入額トップは「ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド」になった。前月トップの「iTrustインド株式」は第2位に後退した。トップ15のうち1位の「ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド」を含む7ファンドが前月はランキング圏外からのランクインになり、うち、3ファンドは新規設定ファンドだった。また、12ファンドはインド株ファンドになった。
◆多様化するインド株ファンド12月の新設ファンドで資金流入額上位にランクインしたのは、第3位の「インド・イノベーション・フォーカスファンド」、第6位の「HSBCインド小型株式オープン」、そして、第11位の「HSBCインドテック株式インデックスファンド」だ。従来のインド株ファンドは、インド株式市場全体の動きを捉えるファンドばかりで、特徴を付けるために「インフラ」や「消費関連」に軸足を置いたファンドがあった程度だった。また、インデックスファンドによる積立投資ブームの流れを受けて2023年頃からインド株インデックスファンドが増えてきた。12月の新設ファンドは、インド株への投資ニーズを一段と細分化するファンドになっている。
「インド・イノベーション・フォーカスファンド」は、インド国内におけるイノベーションの恩恵を受ける企業に着目して選別投資を行うファンドだ。「宇宙関連」や「eコマース(小売り)」、「ヘルスケア」に「自動車」など、経済発展を続けるインドで技術革新によって新しい産業をリードするような企業をピックアップして投資する。
「HSBCインドテック株式インデックスファンド」もインドのテクノロジーの力に着目したファンドだ。インド政府は、2025年までにデジタル経済規模150兆円をめざしており、国民の生活基盤となるインフラ整備にテック技術を活用している。「フィンテック(金融)」「クリーンテック(環境)」「エドテック(教育)」「リテールテック(小売り)」「メディテック(医療)」「アグリテック(農業)」などテクノロジーがカバーする範囲は広く、テクノロジー株価指数は代表的なインド株価指数(Nifty50やSENSEX30など)を上回るリターンを記録している。
そして、「HSBCインド小型株式オープン」は、これまであまり注目されてこなかったインドの小型株に投資するファンドだ。インド国内では上場銘柄の95%に相当する4800銘柄が小型株であり、アナリストなどの調査が行き届いていない銘柄も少なくない。その中から現地の調査力を生かして成長する小型株を発掘して投資していくファンドだ。
◆パフォーマンス上位には中国のテック株ファンド月次のパフォーマンス順位では、トップは中国の大型テクノロジー株にフォーカスした「iFreeNEXT ATMX+」の14.19%、第2位が「アジア半導体関連フォーカスファンド」の10.45%になった。「アジア半導体関連フォーカスファンド」は2024年12月末現在のポートフォリオで日本企業への投資が約32%含まれるものの、トップは台湾の約43%、そして、韓国の12%などとなっている。また、ランキングの第3位は「東洋・中国A株オープン『創新』」の10.18%、その他、上位に「ダイワ/バリュー・パートナーズ チャイナ・エネルギー・シフト・フォーカス」の9.95%、「チャイナ・リサーチ・オープン」の9.65%など、中国株ファンドにパフォーマンスが良い銘柄が目立った。
執筆/ライター・記者 徳永 浩
Finasee編集部
「一億総資産形成時代、選択肢の多い老後を皆様に」をミッションに掲げるwebメディア。40~50代の資産形成層を主なターゲットとし、投資信託などの金融商品から、NISAや確定拠出年金といった制度、さらには金融業界の深掘り記事まで、多様化し、深化する資産形成・管理ニーズに合わせた記事を制作・編集している。
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