28年ぶりエンブレム変更でも話題のマツダ、業績は? 投資するには
Finasee / 2025年2月10日 7時0分
Finasee(フィナシー)
マツダの株価が下落しています。2024年は2月の高値(1961円)から値を崩し、12月の安値(942.2円)まで右肩下がりの展開となりました。足元は1041.5円(2025年1月29日終値)と、買い戻しも弱い状況です。自動車株は全体的に軟調ですが、その中でもマツダの値下がりが目立ちます。
【主な自動車株式の1年騰落率】
・マツダ:-41.4%
・トヨタ自動車:-1.8%
・本田技研工業:-9.9%
・日産自動車:-27.9%
※2025年1月29日終値時点
同業と比べて安く推移していることから、マツダには買いを検討する声もありそうです。マツダにはどうやって投資すればよいのでしょうか。方法を紹介します。
広島地盤の自動車メーカー 最高益も今期は苦戦まずはマツダの概要を知っておきましょう。
マツダはディーゼルエンジンに強みのある自動車メーカーです。コンパクトカーの「マツダ2」やセダンの「マツダ3」、スポーツの「ロードスター」などを手掛けます。広島県が地盤で、グループにはプロサッカークラブのサンフレッチェ広島を持ちます。またトヨタ自動車と業務資本提携を結んでおり、互いに株式を持ち合っています。
注力するのは、マツダが「ラージ商品群」と呼ぶ車種です。「CX―60」や「CX―90」といった、比較的大型のSUVを指します。2024年には最大7人乗りの3列シートSUV「CX―80」を投入しました。
業績はどうでしょうか。マツダは、好調だった2024年3月期から一転し、今期(2025年3月期)は苦戦しています。
2024年3月期は増収増益でした。北米や欧州で売り上げが伸び、利益も増加しています。売上高と営業利益、純利益は過去最高を更新しました。
【マツダの業績(2024年3月期)】
・売上高:4兆8277億円(+26.2%)
・営業利益:2505億円(+76.4%)
・純利益:2077億円(+45.4%)
※()は前期比
出所:マツダ 決算短信
今期は増収減益の計画です。引き続き北米が好調なものの、日本や中国で販売が減少。販売奨励金の増加も見込むことから、中間決算で通期の予想を下方修正しています。中間決算までの営業利益の進捗率は41.8%と低調ですが、下期で巻き返しを目指します。
【マツダの業績予想(2025年3月期)】
・売上高:5兆億円(+3.6%)
・営業利益:2000億円(-20.2%)
・純利益:1400億円(-32.6%)
※()は前期比
※同第2四半期時点における同社の予想
出所:マツダ 決算短信
マツダ株式は証券会社で買える 配当は期末の2営業日前までにマツダへ投資したいなら株式を購入しましょう。株式は証券会社で買うことができます。証券会社に口座がない場合、新規に開設を申し込みましょう。
なお、マツダは9月末と3月末の株主を対象に配当金を支払う場合があります。2025年3月期は9月末の配当を25円とし、3月末は30円を予定しています。予想配当金は計55円、配当利回りは5.3%です(2025年1月29日終値)。
3月末の配当を受け取りたいなら、その2営業日前までに買っておく必要があります。2025年は3月27日が最終日です。購入後、翌28日まで持ち越すことで配当金を受け取る権利が生じます。
マツダは高配当ファンドで組み入れありマツダには投資信託でも投資できます。ただし、マツダは時価総額が相対的に小さく、配分は薄まりやすいでしょう。
比較的多くの配分が期待できるのは、高配当をテーマに持つ投資信託です。配当利回りの高さから、マツダは組み入れられやすいと考えられます。例えば「日経平均高配当利回り株ファンド」や「日本好配当リバランスオープン」で組み入れが確認できます。
自動車ETFの「NEXT FUNDS 自動車・輸送機(TOPIX-17)上場投信」でもマツダに投資できます。とはいえ、やはり配分は大きくありません。同じETFでも、高配当型の「NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信」の方が組み入れは高水準です。
【マツダへ投資する投資信託の例】
※日本好配当リバランスオープンは2025年1月7日、その他は2024年12月末時点
出所:各銘柄の月次レポート マツダへの投資は株式が有力 投信は手軽な分散投資に魅力マツダへの投資は株式が主な選択肢となるでしょう。期日までに購入すれば配当金を受け取ることもできます。ただし、個別の株式は一般にリスクが高いため、分散投資も考えたいところです。
分散投資なら投資信託の活用も手です。基本的に複数の銘柄で運用されるため、1本で実質的に分散投資となります。もっとも、投資信託はマツダへの配分が薄まること、配当金を受け取ることはできないことには留意しましょう。
若山 卓也/金融ライター/証券外務員1種
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。
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