「山の神」柏原竜二 マラソン転向の「現実」は

FLASH / 2012年1月11日 10時0分

 箱根駅伝で最も過酷な5区で、4年連続区間賞と輝きつづけた東洋大・柏原竜二(22)。だが彼は、箱根にはいい思い出はなかったという。とてつもない記録を出したばかりに注目される日々。しかも、競技以外まで干渉されることは、高校時代無名だった彼には、苦痛以外のなにものでもなかった。

「悩みは相当深刻で、競技を続けることを断念する発言すらしていた。その彼が変わったのは、主将に任命されたこと、さらには酒井俊幸監督によって、平地でもタイムが出せるフォームに改造されたことで、再度、上を目指す気になったから」(陸上関係者)

 さらに、東日本大震災で被災した地元福島を訪れた際、自分の走りで多くの人を勇気づけられる、そのためには過去の自分に挑戦し、絶対に諦めない気持ちで走ると、強く実感したという。

 迎えた最後の箱根。1時間16分39秒と、おそらく数年は破られないであろう驚異の区間新記録を樹立した。

「トップで襷をつないでくれて涙が出そうでした。胴上げ? 空がすごくきれいだと思いました。本当は4年生全員を胴上げしたい気分でしたね」

 レース後に臨んだ会見。その表情には、4年間苦しんだ"箱根最大のスター"の重圧はなかった。そして気になるのは柏原の今後である。彼は社会人の名門・富士通に進み、競技を続ける。当然、マラソン転向も視野に入れる。

「(マラソン転向の気持ちは)もちろんあります。1年めはまず世界で戦える下地を作っていきたいと思います」

 だが本人の意気込みと違い、現実は「厳しい」と前出の関係者は語る。
「まず1万mだが、彼の持ちタイム28分台前半では勝負にならない。世界は26分台前半に突入しているから。マラソンも世界は2時間3分台で、2分台も夢ではないところまできている。対して日本人で現在、10分台を切れるのは川内優輝くらいで勝負にならない。柏原でも、マラソンのスタートラインに立つまでにまだまだ時間がかかる」

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